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ジャパン(株)は、ネットワークインターフェースカード(NIC)『Fast
EtherLink XL 10/100 TX NIC 日本語版』(3C905B-J-TX、3C905B-J-TX-100PK)を発表した。同製品は、パフォーマンス、PC管理コスト、インテリジェントなネットワーク管理に優位性があるという。
パフォーマンスの面では、同社が開発した最新技術の“Paralel
Talking II”によってPCIバス・アーキテクチャーの利点を活用。それにより、高いパフォーマンスと低いCPU使用率を実現したという。また業界標準のIEEE802.3xベースのフローコントロールにより、NICとスイッチ間で最適化されたデータの転送が可能。TCP/IPのチェックサム技術のサポートによりCPU使用率を下げ、データのスループットの向上を図ったという。
PC管理コストの面では、同社の“Managed PC機能”によりLAN経由で、PCをパワーオンにしたり(Remote
Wake Up機能)、DMI(Desktop Management Interface)2.0に準拠したデスクトップ管理ソフトとの組み合わせで遠隔のPCのCPUやデスクスペースなどの状況を把握することができる。
またネットワークパフォーマンスとその制御と管理を最適化させる『DynamicAccess』ソフトウェアの機能でインテリジェントさを実現した。その機能は、より重要なアプリケーションのトラフィックへの優先順位付け、独自のネットワーク管理を行なう“dRMON”、Fast
IPで構成される。
価格はオープンで、店頭価格は平均で1万1000円程度と予想している。6月1日に出荷を開始する。
なお、同社のデスクトップ向け10/100MbpsのNIC市場におけるシェアは、金額ベースでは明らかにされていないが、世界では第1位で50パーセント、第2位は米インテル社で30パーセント。日本でのシェアは20パーセントで、前四半期('97年10月~12月)に2万4000台を出荷したという。(世界は米International
Data Corporation(IDC)社の'97年下期の調べ。日本はIDC Japan(株)調べ)。日本での競合他社に対しては、「インテルとは販売経路などが異なるため、単純にシェアでの比較はできない。しかし“フットワークの軽さ”や柔軟性を活かした販売戦略をとりたい」と同社のマーケティング担当者は語った。(報道局 若名麻里)
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