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京セラ、CMOS画像センサーと反射型カラー液晶を搭載し、カラー画像通信が可能なPHSを発表

1999年05月17日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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京セラ(株)は、約11万画素のCMOS画像センサーと、2.0インチの反射型カラーTFT液晶ディスプレーを搭載し、PIAFS回線を通じて音声とカラー画像の送受信が可能なPHS『VisualPhone VP-210』を発表した。価格はオープンプライスだが、店頭での予想価格は4万円程度、発売は7月末に予定されている。

『VisualPhone VP-210』 『VisualPhone VP-210』



反射型液晶ディスプレーにはバックライトは装備されていないが、通常の室内の明るさであれば問題なく使用できるという
反射型液晶ディスプレーにはバックライトは装備されていないが、通常の室内の明るさであれば問題なく使用できるという



VP-210同士の通信では、PIAFS(32Kbps)を使用し、音声と共に秒間約2コマのJPEG画像(220×254ドット、1600万色)をリアルタイムに送受信することができる。DDIポケット電話グループの『PメールDX(デラックス)』に対応しており、CMOS画像センサーで撮影した画像を添付ファイルとして画像付きメールをVP-210同士で送受信したり、PメールDXセンターを介して、インターネット経由での画像付きEメールを、パソコンとの間で送受信することができる。

そのほかの画像記録機能では、CMOS画像センサーで撮影した画像を20枚まで本体メモリー内に保存できる。この保存した画像は前述のメールなどへの添付のほかに、待ち受け状態の画面として表示する"レーベル機能"、電話帳に電話番号と一緒に貼り付けて表示する"スナップオンナンバー機能"、留守番応答時のメッセージと共に相手のVP-210に画像を表示させたり、発信者側がメッセージと共に画像をメッセージとして送付することができる"ビジュアルアンサリング機能"に利用できる。

VP-210では、画像センサーとしてCCDではなくCMOSデバイスを使用したことで、低消費電力化がはかられたという。画像通信時の画像フォーマットはMotion JPEGによるが、これは、どの瞬間の画像でもJPEGファイルとして保存できるという点のほか、MPEG4の場合は、処理に大きな電力を必要とするために採用しなかったとしている。

なお、DDIポケットが今後予定している64KbpsのPIAFS通信や、無瞬断通信については対応していない。

京セラ代表取締役副社長、情報通新機器事業部本部長の西口泰夫氏「将来はPHSに限らず、セルラーホンやIMT2000においてもこういったコミュニケーションツールが受け入れられて行くはず」
京セラ代表取締役副社長、情報通新機器事業部本部長の西口泰夫氏「将来はPHSに限らず、セルラーホンやIMT2000においてもこういったコミュニケーションツールが受け入れられて行くはず」



VP-210の主な仕様については表に示す。

サイズ 幅54×奥行き29×高さ140mm
重さ 約165g(バッテリー含む)
容積 約160cc
液晶ディスプレー 2.0インチ反射型カラーTFT液晶(220×260ドット、1600万色表示、ただし最上部6ドットはステータスを表示するため画像は220×254ドット)
カメラ部 約11万画素CMOS画像センサー
連続通話時間(画像あり) 約60分(ハンズフリー通話)
連続通話時間(画像なし) 約120分
連続待ち受け時間 約200時間
Motion JPEG 秒間約2コマ
画像記録数 20枚(JPEG)
留守番記録 最大4件(画像1枚+音声15秒)
PメールDX履歴 送信5件、受信最大62件(1000文字テキストのみ、画像1枚+1000文字の場合は10件)

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