日本SGI、LightWave 3Dを同梱した低価格ワークステーション『Silicon Graphics 320』を発表--実売価格は50万円前後
1999年06月02日 00時00分更新
日本SGI(株)は、Windows NTベースのビジュアルワークステーション『Silicon
Graphics 320i-g』と、『Silicon Graphics 320i-v』の2モデルを発表した。320i-gには3Dアニメーション作成ソフト『LightWave
3D』、320i-vにはノンリニアビデオ編集ソフト『Premiere 5.1LE(英語版)』とオリジナルのデジタルビデオカードが同梱されている。CPUはともにPentium
II-400MHz。OSはWindows NT 4.0 Workstation。
『Silicon Graphics 320i-g』。筐体前面にはシリアルナンバーを刻印したプレートが取り付けられる |
今回発表されたパッケージモデルは、それぞれ1500台、合計3000台のみの限定販売となる。発売はともに6月11日で、価格はオープンプライス。予想実売価格は50万円前後の見込み。なお、同レベルのソフトとハードをそれぞれ単体で購入した場合の標準価格は、合計で100万円以上となる。
Silicon Graphicsシリーズは従来、同社の代理店に経由で販売されていたが、今回の2モデルは、全国量販店およびパソコンショップを通じて販売される。
●『Silicon Graphics 320i-g』
米NewTek社の3Dアニメーション作成ソフト『LightWave 3D』と、17インチのCRTディスプレーを付属。同社ではCG制作環境を強化した、“デジタルコンテンツ・クリエーション・モデル”と位置付けている。CPUにはPentium II-400MHzを採用。128MB(SDRAM)メモリー、6.4GB HDD(Ultra ATA)、32倍速CD-ROMドライブ、FDDを搭載、USBキーボード、マウスが付属する。
●『Silicon Graphics 320i-v』
『Silicon Graphics 320i-v』の内部。画面下にビデオカードが見える |
デジタルオリジン社のビデオ編集総合キット『MotoDV』と、17インチCRTモニターが付属する。キットの内容は、デジタルビデオカード(IEEE
1394)、デジタルオリジン社のキャプチャー/出力/ドライバーソフト『MotoDV』、ノンリニアビデオ編集ソフト『PhotoDV』、アドビシステムズ(株)のノンリニアビデオ編集『Premiere
5.1LE(英語版)』と、フォトレタッチソフト『Photoshop 5.0 LE』。SGIは320i-vをビデオ編集環境を強化した、“ビデオ・ソリューション・モデル”と位置付けている。
なお、基本的なスペックは、『Silicon Graphics 320i-g』と同様となっている。
コンシューマー市場に進出
和泉法夫代表取締役社長 |
日本SGI(株)の和泉法夫代表取締役社長は、「ビジュアルワークステーションは今年3月に2200台の販売を達成した。これを受け、マーケットのさらなる開拓を狙い、SGIとして初めての店頭売りに踏み切ることとなった。一般ユーザーが家庭で使うことを目指し、秋・冬と底辺を広げていきたい」と、語った。今回発表された2モデルは、7月中の完売を目指すという。
同社は2000年をメドにコンシューマー市場の本格進出を目指すことをかねてよりアナウンスしており、今回はそのテストケースとなる模様だ。