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富士通、最大2000MIPSのメインフレーム『GS8900』を発表

1999年10月18日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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富士通(株)は、同社の最上位メインフレーム『GS8900モデルグループ』の販売を開始した。0.18μmプロセスの銅配線技術を使ったCMOSプロセッサーを新開発し、最大の16CPU時に2000MIPSを超える処理能力を実現したという。出荷は2000年4月末から。

GS8900シングルクラスターモデル
GS8900シングルクラスターモデル



GS8900では、0.18μmプロセスの銅配線技術を使用し、トランジスター4600万個を集積したCMOS CPUを新開発。プロセッサーは1個で210MIPSの処理性能を持ち、最上位モデルの16CPU時では、世界最高レベルの2016MIPSのシステム処理能力を持つという。これは従来製品『GS8800』の1.5倍の性能だとしている。

CPUを空冷ファンで冷却するXモデル(9モデル)と、純水を循環させて冷却する低温液冷方式を採用したYモデル(3モデル)があり、Xモデルは2~16CPU、Yモデルは12~16CPUを搭載する。メインメモリーは最大64GBまで搭載可能。単体で運用するシングルクラスターモデルと、各クラスターを結合装置で接続したマルチクラスターモデルを用意する。マルチクラスターでは最大16クラスター、256CPUの構成まで可能。

新たに光ファイバーを使ったデータ転送技術“光アレーリンク”を採用し、クラスターとシステム記憶装置間を毎秒1.1GBの転送速度で結ぶことで、全体の処理能力がアップしているという。また新開発の専用暗号プロセッサーを搭載することができ、毎秒40MBで暗号化/復号化が可能という。またSANとの接続にFibreChannelを採用した。

レンタル価格は、最小構成のシングルクラスターモデルが月額4460万円、マルチクラスターモデルが月額6844万円。同社では、ネットワークバンキングを軸にシステムの再構築を行なう金融機関などをターゲットにし、年間150システムの販売を目指している。また米アムダール社が年間200台程度を見込んでいる。

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