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日立、37/42インチのBSハイビジョンプラズマテレビを発表

2001年08月30日 19時01分更新

文● 編集部 佐々木千之

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(株)日立製作所は30日、都内で発表会を開催し、BSデジタルハイビジョンプラズマテレビ“WOOO(ウー)”シリーズとして、画像表示サイズ37インチ(37V型、画面対角95cm)と42インチ(42V型、画面対角106cm)の2機種3モデルを発表した。

37V型の『W37-PHD2100』
『W37-PHD2100』37V型ALIS方式PDPを搭載する
真横から見たところ。厚みは9cmほど
真横から見たところ。厚みは9cmほど。スタンドは左右20度まで向きを変えられる

今回日立が発表したのは、42V型プラズマディスプレーとBSデジタルハイビジョンチューナーをセットにした『W42-PDH2100』、37V型プラズマディスプレーとBSデジタルハイビジョンチューナーをセットにした『W37-PDH2100』、37V型プラズマディスプレーに地上波用チューナーをセットにした『W37-PD2100』の3モデル。BSデジタルハイビジョン対応モデルは9月20日、地上波チューナーモデルは10月22日に発売予定。価格はいずれもオープンだが、予想店頭価格はW42-PDH2100が90万円前後、W37-PDH2100が80万円前後、W37-PD2100が70万円前後。

37V型のW37-PDH2100/PD2100で採用したハイビジョン用PDP(プラズマディスプレーパネル)は、民生用としては現時点で最小の0.81×0.45mm画素ピッチ(42V型は0.9×0.51mm)であり、42V型以下のサイズのパネルで初めて水平方向1024画素×垂直方向1024画素を実現したとしている。このハイビジョン用PDPは、日立と富士通(株)が合弁で設立したPDP製造会社富士通日立プラズマディスプレイ(株)(FHP)が製造するALIS方式(※1)のPDP。

※1 ALIS(Alternate Lighting of Surfaces Method):PDPの解像度を向上させるためには、通常プラズマセルを小さくして電極数を増やすが、加工技術上の問題から、ある程度の画面サイズが必要とされていた。ALIS方式では、画素を発光させる水平方向の電極を偶数のラインと奇数のラインで交互に使用することで、電極数を増やさずに垂直方向に倍の精細度を可能にする技術。

ALIS方式PDPの特徴
ALIS方式PDPの特徴。2つの電極が交互に発光することで長寿命だという

W37-PDH2100/W42-PDH2100は、2月に発表した32V型の『W32-PDH2100』と同様に、ディスプレー部と、チューナーおよび映像処理回路を搭載したAVCステーション(Audio Visual Control Station)とを独立させ、分割して設置できる。ディスプレー部のアスペクト比は16:9。表示色は1677万色(256階調)。輝度は1平方メートル当たり650cd(W42-PDH2100は750cd)。消費電力は315W(同350W)。ディスプレー部サイズは幅94.0×奥行き9.1×高さ57.3cm(同幅103.0×奥行き8.9×高さ63.6cm)で、重さは26.1kg(同29.8kg)。AVCステーションはD4入力やRGB入力、光デジタル、i.LINKを持ち、サイズは幅43.0×奥行き28.0×高さ12.1cmで、重さは5.1kg。消費電力は65W。

画面に設定メニューを呼び出したところ
画面に設定メニューを呼び出したところ

W37-PD2100のディスプレー部のスペックはW37-PHD2100と同じ。AVCステーションはD4入力やRGB入力を持ち、サイズは幅43.0×奥行き28.0×高さ12.1cmで、重さは5.1kg。消費電力は37Wとなっている。

日立製作所デジタルメディアグループ、グループ長&CEOの百瀬次生氏
日立製作所デジタルメディアグループ、グループ長&CEOの百瀬次生氏

日立製作所デジタルメディアグループ、グループ長&CEOの百瀬次生氏は、「2月に発表した32V型のW32-PDH2100/W32-PD2100が好調。32V型という身近なサイズがプラズマディスプレイテレビの新しい市場を作った。現在市場の半分は32V型が占めている状況だ。今回の37V型と42V型によって、ユーザーの選択の幅を広げることで、さらに市場を広げたい」と述べた。

日立では、国内の32V型の好調な売れ行きを受け、32V型のプラズマディスプレイテレビを、秋にはヨーロッパ、冬には中国を含む東南アジア市場、2002年春には米国にも投入する計画。これから「毎年倍々のペースで伸びる」(百瀬氏)と予測されるプラズマディスプレイテレビ市場で、積極的な製品展開で、全世界で存在感をアピールする構えだ。

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