このページの本文へ

シマンテックがハードウェア市場に参入、ファイアーウォール機器を発売

2001年10月03日 15時43分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)シマンテックは3日、ハードウェア市場への参入を表明、中小企業向けのファイアーウォールアプライアンス『Symantec VelociRaptor(シマンテック・ベロシラプター) ver.1.1』を31日に発売すると発表した。

Symantec VelociRaptor
中小企業向けのファイアーウォール機器『Symantec VelociRaptor ver.1.1』

『Symantec VelociRaptor ver.1.1』は、パケットをネットワーク層で処理する“パケットフィルタリング”と、パケットをアプリケーション層で処理する“アプリケーションププロキシー”方式を採用した“フルインスペクション”を搭載したファイアーウォール機器。ネットワークを出入りするデータから、セキュリティーポリシーに合致したデータやコマンドのみを選別し、不正アクセスや内部からの情報漏洩を防止する。

また、IPsec(IP Security)やIKE(Internet Key Exchange)に準拠したVPN(Virtual Private Network)機能、DES(Data Encryption Standard)などの盗聴防止用のデータ暗号化機能を搭載しており、インターネット経由でリモートオフィスへの安全な接続が可能。

さらに、Windows 2000/NT4.0対応の管理用コンソール『Symantec Raptor Management Console』を利用して、複数台のSymantec VelociRaptorを一元管理できる。ログ管理やレポート作成も可能。

Symantec VelociRaptor本体には、10/100BASE-TX対応ポート×4と、シリアルポート×2を装備する。また、ネットワーク状況を示すステータスLEDや、パラメーター設定を行なうためのLCDパネルと設定用ボタンを備えている。なお、操作権限のないユーザーが不用意に設定を変えないように、パネル操作をロックすることも可能。

本体サイズは幅43.2×奥行き31.8×高さ4.5cm、重量は4.2kg。標準の19インチラックに適した大きさとなっている(高さは1U)。OSはRed Hat Linux(カーネル2.2)。専用ソフト『Symantec Enterprise Firewall 6.5』と『Symantec Enterprise VPN 6.5』をプレインストールする。

Symantec VelociRaptorは、50ノードまで対応可能な『Model 500』、500ノードまで対応可能な『Model 700』、1500ノードまで対応可能な『Model 1000』が用意されている。価格は、Model 500が72万円、Model 700が180万円、Model 1000が276万円。

また同社は、パートナー支援プログラム“シマンテック・パートナー・プログラム”を発表した。同プログラムは、同社がグローバルに展開する世界共通のパートナー支援プログラムで、パートナー専用ウェブサイトからの情報提供や、技術者トレーニング/認定試験、技術サポート、営業サポートなどを提供する。

本日都内ホテルで行なわれた発表会で、同社代表取締役社長の成田明彦氏は、「これまではソフトウェアのみを販売していたが、本日よりハードウェアの取り扱いも開始する。現在、新しいタイプのワームにより企業での被害が拡大している。新しいワームへの対応は、従来のウイルス対策では残念ながら不十分であり、不正侵入対策が必要だ」

「Symantec VelociRaptorは、中小企業を対象としたファイヤーウォール機器。これにより企業内に専任管理者がいなくても安全対策を取れる。今後更に悪質なウイルスやワームが出てくると想像できる。ソフトウェアとファイアーウォール機器、サービス/サポートというトータルなセキュリティーソリューションを提供し、企業ユーザーの高い安全性を確保したい」としている。

シマンテック成田社長
シマンテックの成田社長

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン