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NECインフロンティア、タッチパネルを搭載した業務用ウェブ端末『Touch@i』を発表

2001年10月26日 19時16分更新

文● 編集部 田口敏之

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NECインフロンティア(株)は25日、業務用のウェブ端末『Touch@i(タッチアイ)』を発表した。出荷開始は11月27日で、価格はオープン(編集部による予想価格は20万円前後)。販売に関する問い合わせは、専用窓口(TEL.03-5282-5847)において受け付ける。

『Touch@i(タッチアイ)』
『Touch@i(タッチアイ)』

『Touch@i』は、10.4インチTFTカラー液晶ディスプレー(800×600ドット、6万5536色)に、抵抗膜式タッチパネルを搭載し、指やペンで画面に触れて操作できるウェブ端末。CPUには、米ナショナルセミコンダクター社のGeode SC3200-266MHzを使用。ユーザーインターフェースとして、本体や各アプリケーションを起動できる電源ボタンと“ワンタッチキー”、およびカーソルキーを備える。外部インターフェースポートには、TypeIIのPCカードスロット2基のほか、USBを1ポート、シリアルポート(RS-232C)を1つ備え、キーボードやマウスの接続も可能。電源は充電式リチウムイオンバッテリーを内蔵するほか、ACアダプターも利用できる。バッテリーの駆動時間は最大約3時間。本体サイズは幅290×奥行き220×高さ31mmで、重さは1.4kgとなっている。

OSには、独自にカスタマイズしたWindows 98を採用している。これによって、Windows用の周辺機器を利用できる上に、開発されたアプリケーションなどを流用できるという。アプリケーションは、事業者からの発注に応じてインストール済みの状態で出荷する。現在用意しているアプリケーションには同社の、外食サービスや工場などの工程管理ソフト『現場まね~じゃ』や、倉庫などの在庫管理支援ソフト『倉庫まね~じゃ』などがある。これらを利用することで、流通業や製造業、外食サービスなどにおける、生産管理や入出庫管理、店舗管理などといった業務を円滑に行なえるという。このほかNECソフト(株)が、サイン認証システムやチェーン店向け店舗管理システム、発注端末システムなどを新規開発する予定。

『現場まね~じゃ』とPOS端末。例えばレストランで、POSに入力した注文を、厨房の『Touch@i』に転送する、などといった利用が可能『現場まね~じゃ』とPOS端末。例えばレストランで、POSに入力した注文を、厨房の『Touch@i』に転送する、などといった利用が可能

特徴として、耐衝撃性を得るために、記憶装置にハードディスクではなく、128MBのRAMとECC対応の256MBのコンパクトフラッシュ(CF)を採用している。また、JIS防滴II形に準拠した防水加工を施してあるため、濡れた手でも操作が可能で、レストランの厨房などでの使用にも耐えるという。

オプションとして、IEEE802.11bに準拠した無線LANカードを本体に内蔵できる。これにより、例えばPOS端末などで入力したデータを、直接受信して画面に反映できるという。また、ディーディーアイポケット(株)のデータ通信サービス“AirH”(エアーエッジ)”に対応している、NTTインフロンティアが開発したCFタイプの通信カード“AirH” Card petit(エアーエッジカードプチ)”と、“H””(エッジ)に対応しているCFタイプの通信カード“C@rd H”64 petit(カードエッジ64プチ)”を利用できる。このほか、(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモのデータ通信サービスに対応したCFタイプの通信カード“P-in M@ster”や、第3世代の移動通信システム“FOMA”に対応したPCカード(TypeII)タイプの通信端末『FOMA P2401』なども利用できる。

“AirH” Card petit”
“AirH” Card petit
『FOMA P2401』
『FOMA P2401』
オプションの無線LANアクセスポイント『PK-WL005』。無線LANの標準規格“WiFi”に対応したアクセスポイントなら、他社製のものでも利用できるという
オプションの無線LANアクセスポイント『PK-WL005』。無線LANの標準規格“WiFi”に対応したアクセスポイントなら、他社製のものでも利用できるという

ブラウザーには、ユーザーインターフェースを初心者に使いやすいようにカスタマイズしたInternet Explorer 5.5(SP2)を採用しており、メールソフトには、日本サイバーサイン(株)が開発した電子メール用端末『VIPSTATION』用のソフトを採用している。このメールソフトは、ソフトキーボードによるテキスト入力と、手書き入力を同時に行なえる。手書き入力したデータは、パソコンには添付ファイルの画像として送信される。また手書き入力機能は、手書きメモとしても利用できる。

横から見た図。真ん中にスタイラスペンを収納している。その下にあるのがUSBポート横から見た図。真ん中にスタイラスペンを収納している。その下にあるのがUSBポート
USBポート接続機器の一例USBポート接続機器の一例

同社では、ブロードバンド/常時接続回線を導入する世帯が、2005年には2500万を超えると予測している。このことから、ウェブを利用できる端末機の需要が増えていくことを見込み、パソコンを使わなくてもウェブを活用した業務を行なえる端末として、同製品を開発したのだという。

NECインフロンティア取締役常務の佐藤俊一氏
NECインフロンティア取締役常務の佐藤俊一氏

同製品は、すでに大手ファミリーレストラン2社での採用が決定しているという。NECインフロンティアでは、年間5万台の販売を見込んでいる。

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