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ヤマハ、24bit/96kHzでのサンプリングが可能なデジタルミキサー『DM2000』を発表

2001年11月12日 23時24分更新

文● 編集部 中西祥智

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ヤマハ(株)は12日、24bit/96kHzでのサンプリングが可能なデジタルミキサー『DM2000』を発表した。

『DM2000』
『DM2000』

DM2000は、32bit(アキュムレーター(※1)は58bit)のDSP(Digital Signal Processor)『DSP7』を搭載するデジタルミキサー。24bitのAD/DA変換に周波数96kHzでのサンプリングが可能で、96チャンネルの同時入力、24バスの出力に対応できる。

※1 演算結果を一時的に記憶するレジスター。アキュムレーターのbit数が、プロセッサーの演算可能なbit数になる。

記者発表会で説明に立った、ヤマハの宮脇精一氏(PA・DMI事業部PE営業部PA国内推進室室長)は、DM2000が「素材・ソースを残さず、余さず取り込んで、味付けして、そのままアウトプットする。余分なものを足さず、必要なものを引かない」ミキサーだと説明した。

宮脇精一PA・DMI事業部PE営業部PA国内推進室室長
宮脇精一PA・DMI事業部PE営業部PA国内推進室室長

宮脇氏はDM2000の特徴として、24bit/96kHzでのサンプリングが可能なほか、ミキシングや各種エフェクト、モニタリング機能の5.1チャンネルサラウンド対応、そして『Pro Tools』や『NUENDO』といったパソコン向けDAW(Digital Audio Workstation)ソフトとの親和性の高さを挙げた。

ステレオマルチエフェクターは8基搭載しており、“マルチバンドコンプレッサー”や“5.1リバーブ”、“5.1モジュレーション”といった、5.1チャンネルサラウンドに対応したエフェクトが利用できる。また、DAWシステムをリモートコントロールできる機能のほか、MTR(Multi Track Recorder)などのデジタルレコーダーを制御する専用パネルも実装する。

『Stuidio Manager』
『Stuidio Manager』DM2000本体のフェーダーの動きと完全にシンクロして動作する

インプットやアウトプットなど、入出力の自由なアサインが可能で、1つの入力ソースを複数のチャンネルに割り当てたり、複数の出力端子から同じ信号を出力するなどのパッチ設定も可能。設定は、液晶画面で行なえる。なお、専用アプリケーション『Stuidio Manager』(Windows、Macintoshハイブリッド版)が付属し、パソコンの画面上にDM2000本体と同期するコンソールを表示して操作できるほか、“Patch Editor”や“Effect Editor”などの各種エディット機能を備えている。

そのほか、6基のオプションスロット“Mini YGDAI”を実装し、デジタルI/Oカードなどの各種オプションカードを追加できる。また、2台のDM2000を接続すれば、合計で192チャンネルのミキシングが行なえる。本体サイズは幅906×奥行き821×高さ257mmで、重さは約51.6kg。

DM2000の背面
DM2000の背面。入出力端子でびっしり。右下の青いケーブルのささっている6つの黒いモジュールが、追加したオプションカード

宮脇氏は販売台数について、「それほど数が出るものではない。最終的には1000台以上販売できればいいと思う」と語った。DM2000の価格は220万円で、2002年2月の発売を予定している。

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