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京セラ、35mmフィルムサイズの629万画素CCDを搭載した『CONTAX N DIGITAL』を発表


2001年11月15日

京セラ(株)は15日、都内で新製品発表会を開催し、2000年7月に開発表明していた一眼レフデジタルカメラ『CONTAX N DIGITAL(コンタックス エヌデジタル)』を発表した。35mmフィルムサイズの629万有効画素CCD(※1)を搭載する。2002年2月1日発売で、価格はボディーのみで80万円。

記録画素数は619万画素。総画素数は650万画素としている。

『CONTAX N DIGITAL』は初めて35mmフィルムサイズのCCD画像センサーを搭載したデジタルカメラ
『CONTAX N DIGITAL』は初めて35mmフィルムサイズのCCD画像センサーを搭載したデジタルカメラとなった

CONTAX N DIGITALは、ドイツのカール ツァイス社の“T*(ティースター)レンズ”を採用する35mm一眼レフ“CONTAX N”ブランド初のデジタルカメラ。世界で初めて、35mmフィルムと同じサイズ(36×24mm)の大型正方画素原色CDD(オランダのフィリップス社製『FTF3020-C』)を搭載した。レンズマウントに“Nマウント”を採用、CONTAX Nシリーズの交換レンズをはじめとして、一部のバッテリーホルダーなどを除く各種のアクセサリーが利用できる。レンズ焦点距離の画角が35mmフィルムと同じになるため、従来の銀塩フィルム撮影と同じ感覚で、作品(撮影)に専念できるとしている。

CONTAX N DIGITALの上面
CONTAX N DIGITALの上面

CONTAX N DIGITALは、2000年7月に発表した、CONTAX Nシリーズの上位機種『CONTAX N1』で好評の基本機能、マニュアルフォーカスとオートフォーカスを自由に切り替えられる“デュアルフォーカス”、ピント位置をずらして連続撮影する“フォーカスA・B・C機能”、“対角5点測距”、8000分の1高速シャッターなどを備えている。

CONTAX N DIGITALの背面。IEEE1394インターフェースは左側面にある
CONTAX N DIGITALの背面。IEEE1394インターフェースは左側面にある

CONTAX N DIGITALには、新たに開発した、高複屈折ニオブ酸リチウムを使用した“光学ローパスフィルター”を使用している。光学ローパスフィルターは、画質に悪影響を与える色モアレ現象を軽減するための無色の結晶フィルター。CONTAX N DIGITALが採用した24×35mmの629万有効画素CCDでは、CCDイメージセンサー上のピクセルピッチが12μmと大きいために、通常の材料で光学ローパスフィルターを作ると、厚さが10mmにもなってしまうが、同社独自の単結晶技術によって約6分の1の1.75mmに抑えたという。なお、同社光学機器事業本部開発部部長の田中好信氏によると「CCDと光学ローパスフィルターで、原価の大部分を占める」としており、かなり高価な部品であることが推測される。

ディスプレーには撮影時にヒストグラム表示が可能。さらにその下の液晶ディスプレーに色温度や撮影枚数などを表示している
ディスプレーには撮影時にヒストグラム表示が可能。さらにその下の液晶ディスプレーに色温度や撮影枚数などを表示している

記録解像度は3040×2046ドットで、画質記録モードは、JPEG(圧縮率4分の1、8分の1、16分の1)、非圧縮RGB-TIFF、RAWの3種類。ファイルサイズはRGB-TIFFで約18MB、RAWで約9MB、JPEG(4分の1圧縮)で約3MBとなっている。撮影間隔は最大毎秒3コマ。パソコンと接続するためのインターフェースには、毎秒400MbpsのIEEE1394、記録メディアはコンパクトフラッシュ(TypeII。マイクロドライブ対応)を採用している。京セラでは記録メディアにコンパクトフラッシュを選んだ理由として、大容量のものが入手しやすいためとしている。

画像モニター用には、2インチで20万画素の低温ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレーを採用、撮影時にヒストグラム(輝度の分布グラフ)を表示したり、画像再生時に各種のファイル情報を表示できる。バッテリーには単3型ニッケル水素充電池4本を使用し、JPEG(16分の1圧縮)画像を500枚以上撮影可能としている。

コンパクトフラッシュスロットは本体右側面に。縦ポジション用のシャッターボタンも用意されている
コンパクトフラッシュスロットは本体右側面に。縦ポジション用のシャッターボタンも用意されている

ホワイトバランスは、オート、蛍光灯、ストロボ、プリセット、色温度設定が可能。露出制御は、絞り優先、シャッター優先、プログラムオート、マニュアル露出、TTLオートストロボの5種類で、測光方式は、TTL評価測光、中央重点平均測光、スポット測光切り替え式の3種類。撮影感度はISO50相当〜1600相当で、3分の1または2分の1ステップで±2EVの露出補正可能。測距方式にはTTL位相差検出方式を使用し、シングルオートフォーカス、動体予測付きコンティニュアスオートフォーカス、マニュアルフォーカスが可能。

サイズは幅152×高さ138×奥行き79.5mm、重さは電池なしで990g。パッケージには単3型ニッケル水素充電池4本、急速充電器、ACアダプター、ストラップなどが含まれる。

N1の廉価版も発表

同時に発表した『CONTAX NX』は、CONTAX Nシリーズの普及機。CONTAX一眼レフとして初めて、ボディーにストロボを内蔵した。ボディーのサイズは幅142×高さ113×奥行き66mmで、重さは605g。12月8日に発売予定で、価格は9万4000円(ボディーのみ)。

『CONTAX NX』CONTAX一眼レフとして初めてストロボを内蔵した
『CONTAX NX』CONTAX一眼レフとして初めてストロボを内蔵した。レンズは『バリオ・ゾナーT*28-80』

また新カール ツァイスT*レンズとして、『バリオ・ゾナーT*28-80mmF3.5-5.6』(6万5000円)、『バリオ・ゾナーT*70-200mmF3.5-4.5』(8万5000円)、『バリオ・ゾナーT*17-35mmF2.8』(25万円)も同時に発表した。12月8日以降順次発売の予定。

京セラのカメラ製品群の位置づけと今後の展開
京セラのカメラ製品群の位置づけと今後の展開
CONTAX一眼レフを手にする西口泰夫代表取締役社長
CONTAX一眼レフを手にする西口泰夫代表取締役社長(左から2人目)

製品発表会で挨拶した、代表取締役社長の西口泰夫氏は「京セラは(銀塩カメラなどの)生活文化産業、(エコシスプリンターなどの)環境保全産業、(携帯電話などの)通信情報産業市場の3つの市場を21世紀の目標としている。銀塩カメラやデジタルカメラを合わせた光学機器事業の売り上げは2001年度350億円で、利益率は3%程度と低いが、通信情報産業や環境保全産業にも通じる分野であり、大事にし、価値を高めていきたい。5年後に売り上げ1000億円、利益率15%を目指したい」と述べた。またデジタルカメラのシェアについては、「現在4%程度だが、10%程度にまで引き上げたい」とし、4月に発売した300万画素CCD搭載デジタルカメラ『FINECAM S3』に、画素数を増やしたモデルや高倍率の光学ズームを搭載したモデルなど、ラインアップを広げていく意向を示した。

発表会で示したCONTAXブランドの系統図(ヤシカ以降)
発表会で示したCONTAXブランドの系統図(ヤシカ以降)

(編集部 佐々木千之)


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