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富士フイルム、高感度撮影が可能な“第三世代スーパーCCDハニカム”搭載デジタルカメラ『FinePix F601』を発表

2002年01月30日 17時02分更新

文● 編集部 今井睦俊

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富士写真フイルム(株)は30日、都内で記者発表会を開催し、新開発のCCD“第三世代スーパーCCDハニカム”を搭載したデジタルカメラ『FinePix F601』を発表した。価格は8万9800円で、2月18日に販売を開始する。併せて、同CCDを搭載したデジタルカメラとして、光学6倍ズームを搭載したレンズ一体型の『FinePix S602』、レンズ交換が可能な一眼レフ型の『FinePix S2 Pro』を開発したと発表した。記者発表会には、同社の古森重隆代表取締役社長、西田泰久宣伝部長のほか、電子映像事業部から加藤典彦事業部長、乾谷正史開発部長、青木良和営業部長が出席した。

古森重隆代表取締役社長富士写真フイルムの古森重隆代表取締役社長

記者発表会の冒頭の挨拶で、古森社長は、同社が1988年に最初のデジタルカメラを開発して以来、1998年にコンシューマー向け機種の発売、2000年に“第一世代スーパーCCDハニカム”の開発など、市場のパイオニアとして数々のエポックメーキングを行なってきたが、今回同社が独自開発した第三世代スーパーCCDハニカムは「その中でもデジタルカメラの性能を飛躍的に向上させるブレークスルーとなる革新的な技術である」と強調した。同技術は、フォトダイオードの配列を八角形にしたCCDハニカムのほか、画素加算信号処理用LSIでCCDの4画素を加算することで、ISO 1600相当の高感度化を図るというもの。

4画素加算のスライド
4画素を1つにまとめる画素加算信号処理を行なうことで感度が4倍、S/N比が2倍となる

『FinePix F601』

『FinePix F601』
『FinePix F601』

FinePix F601は、1.7分の1インチの第三世代スーパーCCDハニカムと焦点距離8.3~24.9mm(35mm換算36~108mm相当)のフジノン光学式3倍ズームレンズを搭載する。有効画素数が310万画素のCCDを信号処理することで、最大603万画素の記録が可能。また、キャンドルライトを光源にしたISO 800/1600相当の高感度撮影機能“キャンドルショット”を搭載する。絞りはF2.8~4.5/4.0~6.3/5.6~8.8/8.0~12.4。撮影感度はISO 160/200/400相当で、ISO 800/1600相当は1メガ(1280×960ピクセル)ノーマルモード時のみ。撮影可能範囲は、標準で約60cm~無限遠、マクロで約20~80cm。記録メディアはスマートメディアで、記録方式はDCF準拠でDPOF対応。ファインダーは実像式光学ズームファインダー、モニター用に1.5インチの11万画素低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレーを装備する。モノラル音声付きの動画を撮影でき、最大640×480ピクセルの動画(AVI/Motion JPEG形式)を毎秒15フレームで記録できる。電源は専用のリチウムイオン充電池で、液晶モニターオン時で約150枚の撮影が可能。オプションで、パソコンとUSB接続が可能な専用クレードルを用意する。本体サイズは幅72×奥行き34×高さ93mm。本体重量は約250g。

6倍ズーム搭載の『FinePix S602』

『FinePix S602』
『FinePix S602』

FinePix S602は、1.7分の1インチの第三世代スーパーCCDハニカムと焦点距離7.8~46.8mm(35mm換算35~210mm相当)のフジノン光学式6倍ズームレンズを搭載したデジタルカメラ。CCDの有効画素数は310万で、F601と同様の信号処理で最大603万画素の記録が可能。外部センサーとCCDを併用することで、オートフォーカスの高速化を図ったとしている。絞りはF2.8~11.0の13段切り替え。撮影感度は、ISO 160/200/400相当のほか、1メガノーマルモード時でISO 800/1600相当。撮影可能範囲は、広角で約50cm~無限遠、望遠で90cm~無限遠、マクロで約10~80cm。記録メディアはスマートメディアとマイクロドライブ。記録方式は、静止画がDCF準拠でDPOF対応、動画がAVI/Motion JPEG形式。動画の記録では、最大640×480ピクセルの音声付き動画を毎秒30フレームで記録できる。0.44インチの18万画素カラー液晶ファインダーを装備。電源は単3形乾電池×4本。本体サイズは幅121×奥行き97×高さ81.5mm。本体重量は約500g。4月に販売を開始する予定。

一眼レフタイプの 『FinePix S2 Pro』

 『FinePix S2 Pro』
『FinePix S2 Pro』

FinePix S2 Proは、有効画素数617万の第三世代スーパーCCDハニカムを搭載したデジタル一眼レフカメラ。レンズは交換可能で、ニコン製Fマウントレンズに対応。撮影感度は、ISO 100~1600相当。記録メディアはスマートメディアとマイクロドライブ。記録方式は、DCF準拠でDPOF対応。ファインダーにアイレベル式ペンタプリズムを使用。電源は単3形乾電池×4本。本体サイズは幅141.5×奥行き79.5×高さ131mm。本体重量は約760g。6月に販売を開始する予定。

『FinePix4500 Plus』
『FinePix4500 Plus』

また、記者発表会では、現在発売中のデジタルカメラ『FinePix4500』に、16MBのスマートメディア2枚、ニッケル水素電池2本、USBインターフェースケーブルをセットにした『FinePix4500 Plus』の販売を、2月18日に開始すると発表した。価格はオープン。併せて、『FinePixアクセサリーシリーズ』に、スマートメディアケース、ミニポッド(携帯三脚)、トラベルバックなどの新製品を追加すると発表した。価格は、トラベルバックが3700円から、スマートメディアケースは1000円から、ミニポッドが1800円。3月20日に販売を開始する。

『FinePixアクセサリーシリーズ』
『FinePixアクセサリーシリーズ』

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