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ヤマハ、CD-R44倍速/CD-RW24倍速書き込み可能なCD-R/RWドライブを発表


2002年6月3日

ヤマハ(株)は3日、フルCAV記録方式を採用し、CD-R最大44倍速書き込み、CD-RW最大24倍速書き換え可能なパソコン内蔵型CD-R/RWドライブ『CRW-F1』を発表した。CD-R記録面に文字や絵を描画する機能も搭載している。価格はオープンで7月下旬に発売予定。編集部による予想店頭価格は2万円弱。

『CRW-F1』
『CRW-F1』

CRW-F1の最大の特徴は、CD-R/RWメディアへの記録の際に、全域でCAV方式での記録を行なうフルCAV方式を採用したこと。高速記録が可能なCD-R/RWドライブの記録方式では、ヤマハが従来のCD-R/RWドライブで採用してきたパーシャルCAV方式(※1)や、他社が利用しているゾーンCLV方式(※2)がある。ゾーンCLV方式では、各ゾーンごとに回転数が変化し、さらにゾーンが替わるポイントでは回転数が大きく変化するために“継ぎ目”ができ、データの品質に影響が出るとしている。

※1 パーシャルCAV方式:CAV方式は角速度が一定、つまり回転数が一定で記録する方式。CD-R/RWは内周からデータを書き始めるが、CAV方式では内周の記録速度が一番遅く、そこから外周に向かって記録速度がリニアに加速する。パーシャルCAV方式では、その記録速度が(そのドライブの)最大に達する点までは一定の速度で回転させるが、それ以降は記録速度はそのままで回転速度が徐々に遅くなる(CLV方式)というもの。

※2 ゾーンCLV方式:CLV方式は線速度が一定、つまりCD-R/RWなどでは内周から外周に向かうに従って回転数がだんだん遅くなる記録方式。CD-R/RWの記録面を内周からいくつかの領域(ゾーン)に分け、そのゾーンごとにCLV方式で記録するというのがゾーンCLV方式。

今回Full CAV方式が可能になったことで、書き始めから終わりまで一定の速度で回転させるため、回転変動に伴う振動が排除でき、高品位な書き込みができるという。また、内周から外周までリニアに記録速度が上がっていくため、同じ44倍でもほかの記録方式のドライブよりも高速だという。44倍速記録時のメディアの回転速度は毎分8700回転、書き始め(内周)の記録速度は19倍速となっている。

CD-RWにおいてもFull CAV方式で記録できるが、この場合回転数が一定のためにランダムアクセスが高速に行なえることから、パケットライティングでは、従来のパーシャルCAVやゾーンCLVと比較して、数倍高速に書き込みできるとしている。なお、現在CD-RWメディアは最大10倍速までの書き換えが可能な“High Speed CD-RW”メディアまでしかないが、ヤマハによれば現在さらに高速での書き換えが可能な“Ultra Speed CD-RW”(仮称)がCRW-F1の発売までには発表の見込みであり、パッケージにも24倍速書き換えが可能なCD-RWメディアを同梱するという。

CRW-F1では、音楽記録に関して高品位/高音質録音機能として“Audio Master”機能を備えている。Audio Masterは、記録時の線速度をCD規格内の最長となる毎秒1.4m(通常は1.2m)とすることで、再生機器で再生した際にジッターの発生を減らすというもの。さらに、ピットが長くなるために読み取りやすくなり、再生機器のサーボ電流の減少、ノイズやメカ部分への負荷が減少することで、音質の向上が見込めるとしている。Audio Masterは2001年9月に発表した『CRW3200』で4倍速記録固定で採用したが、CRW-F1においては等倍速、4倍速、8倍速から選択可能になった。Audio Masterではどの速度で記録するのが良いかはメディアの特性によって異なるが、ユーザーがオートモードを選ぶと、CRW-F1がメディアのIDなどから自動的に最適な記録速度を選ぶことも可能。

このほか、ユニークな機能としてヤマハが2月に発表した、CD-Rメディアの記録面に文字や図形を描画する技術を、“DiscT@2(ディスクタトゥー)”機能として搭載している。DiscT@2は、CD-Rメディアの記録面にレーザーで信号を書き込んだ際の反射率の変化によって絵や文字を見せる仕組みで、データの記録を終了(Close)したディスクの、未記録領域を利用する。CD-Rの記録ピットは0.001mm程度だが、それでは肉眼で認識できないため、1つが0.1mmの長さのグレースケールパターンによって表現する。印刷密度は250dpiにあたる。DiscT@2で書き込むには、添付の専用ソフトを利用する必要がある。

DiscT@2機能を使って書き込んだCD-Rの例
DiscT@2機能を使って書き込んだCD-Rの例。CD-Rの記録素材(色など)によって見えやすさは異なるとしている

ヤマハによれば、CRW-F1は単に高速な書き込みができるだけでなく、高品位なデータの書き込みができることを目指した“究極のCD-R/RWドライブ”という。CRW-F1の“F”は“Fast”(高速、Full CAV)、“Fine”(高音質、Audio Master)、“Fun”(楽しさ、DiscT@2)を示しているという。

CRW-F1が対応するフォーマットはCD-DA、CD-TEXT、CD-ROM、Mixed Mode CD-ROM(CD-ROM+CD-DA)、CD-ROM XA、Photo CD、Video CD、CD-EXTRA、CD-MRW(Mount Rainier)で記録モードはディスクアットワンス、セッションアットワンス、トラックアットワンス、パケットライティング、Audio Master。

インターフェースはATAPIで、アナログオーディオ出力、SPDIF出力、8MBのバッファー、書き込みエラー防止技術“SafeBurn”を搭載する。サイズは幅146×奥行き193.1×高さ41.3mmで重さは約0.9kg。付属ソフトウェアはライティングソフト『nero』、パケットライティングソフト『InCD』など(いずれもWindows用)となっている。

(編集部 佐々木千之)


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