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サン、SolarisとLinuxに対応したx86ベースのローコストエントリーサーバーを発表


2002年8月19日

サン・マイクロシステムズ(株)は19日、都内で記者発表会を開催し、『Sun Linux 5.0』と『Solaris 8オペレーティング環境Intelプラットフォーム版』の両OSに対応した、x86ベースのローコストエントリーサーバー『Sun LX50』を発表した。9月上旬から順次出荷予定で、価格は41万9000円から。

『Sun LX50』
『Sun LX50』3段重ねたところ。青い半透明のフロントパネルは取り外し可能

Windowsサーバーの市場奪取を狙うエッジコンピューティングサーバー『Sun LX50』

Sun LX50はCPUにPentium III-1.4GHzを1基または2基搭載可能な、厚さ1U(4.3cm)のラックマウントサーバー。FSB(Front Side Bus)は133MHzで、メインメモリーにはSDRAM(Registered ECC PC133)を最大6GB搭載できる。メモリーはデュアルインターリーブ構成でデータ転送帯域は毎秒2.1GBとなっている。HDDインターフェースはUltra160 SCSIで、最大216GB(72GB×3台)まで内蔵可能。FDDと24倍速CD-ROMのコンボドライブを内蔵しているが、HDD3台搭載時は取り外す仕組み。

フロントパネルを取り外したところ
フロントパネルを取り外したところ(最上段)。左の2つがHDD。FDDとCD-ROMドライブのコンボドライブを取り外してHDD3台の搭載も可能

内蔵拡張バスは64bit PCIスロット(66MHz)×2(フルサイズ×1、ハーフサイズロープロファイル×1)。外部インターフェースは100BASE-TXポート×2、USBポート×4、シリアルポート(RJ45)×2、外部ディスプレー端子(D-Sub15ピン)、PS/2ポート×1(付属のYケーブルでキーボードとマウスを接続可能)となっている。

Sun LX50の天面パネルを外したところ
Sun LX50の天面パネルを外したところ。中央部に見えるアルミのヒートシンク下にPentium IIIが配置されている

OSはSun LX50に合わせて発表したSun Linux 5.0(※1)またはSolaris 8 2/02 オペレーティング環境Intelプラットフォーム版のいずれかで、Sun Linux 5.0をプレインストールしたモデルとSolaris 8をバンドルしたモデルの2種類を用意している。Sun Linux 5.0は米レッドハット社の『Red Hat Linux 7.2』ベースのLinuxで、LinuxモデルではOS以外のソフトウェアとして、『Java2 SDK Standard Edition』、『MySQL』、『Apache』、『Sun ONE ASP for Linux』、『Sendmail』、『Bind』などのアプリケーションもプレインストールしている。

※1 最初に出すLinuxのバージョンが5.0なのは、サーバーアプライアンス製品のCobaltシリーズで採用しているLinuxを“第4世代”と呼んでいるためとしている。

価格はどちらのOSのモデルも同じで、Pentium III-1.4GHz、512MBメモリー、36GB HDDモデルが41万9000円、Pentium III-1.4GHz×2、1GBメモリー、72GB HDDモデルが64万4000円、Pentium III-1.4GHz×2、2GBメモリー、36GB HDDモデルが79万4000円となっている。Sun Linuxプリインストールモデルが9月上旬、Solaris 8バンドルモデルが10月上旬に出荷開始予定となっている。販売目標は2年間で2万5000台としている。

米サン・マイクロシステムズ社のマーク・トリバー氏
米サン・マイクロシステムズ社Executive Vice PresidentでMarketing and Business Development Chief Strategy Officerのマーク・トリバー氏

サン・マイクロシステムズがx86ベースのサーバーを発表するのは、1988年に発表した80386ベースの「『Sun 386i』(※2)以来」(※3)(Cobalt & Linux製品事業本部長北島弘氏)という。発表会では北島氏のほか、米サン・マイクロシステムズ社Executive Vice PresidentでMarketing and Business Development Chief Strategy Officerのマーク・トリバー(Mark Tolliver)氏、サン・マイクロシステムズの製品・サービス事業統括本部理事統括本部長のジェームズ・ホワイトモア(James Whitemore)氏が、サン・マイクロシステムズのサーバー戦略におけるSun LX50の位置づけについて説明した。

※2 CPUは80386-20MHz、メモリー8MB。OSは『SunOS』でウインドー環境のShell『SunView』を採用。DOSのエミュレーションソフトウェアをバンドルしており、異なるウインドー内で別々のDOSアプリケーションを動かすことができた。

※3 サーバーアプライアンスである“Cobalt”ブランド製品もx86ベース(AMD K6-II、Pentium III)だが、サンでは純然たるサーバーとは区別している。

トリバー氏が示した、UNIXのエントリーサーバー市場におけるサン・マイクロシステムズのシェア
トリバー氏が示した、UNIXのエントリーサーバー市場におけるサン・マイクロシステムズのシェア
Linuxサーバーの中ではトップシェアだが、さらにWindowsサーバーの市場を取りに行くという
Linuxサーバーの中ではトップシェアだが、さらにWindowsサーバーの市場を取りに行くという

トリバー氏によると「サンはすでにエントリーレベルサーバーで強いポジションにある。Linuxサーバーを加えても我々はリーダーだ。しかし、ローコストエントリーサーバー市場には伸びる余地があり、まだまだほかのOSから市場を奪うことができる」という。また「サンは64bitの世界で独占状態にあるが、32bitのサーバーは今後も生き続ける。このギャップを埋めるため32bit版(インテル版)のSolarisとLinuxを提供する。これによってサンは、(ハイエンドサーバーを使った)データベースサーバーから、ウェブサーバー、そして(Javaを使った)セキュアースマートカードまで、エンド・ツー・エンドでアーキテクチャーを提供できる」という。

ハイエンドサーバーからクライアントデバイスまで、エンド・ツー・エンドのアーキテクチャーを提供できるという
Sun LX50の投入によって“ギャップ”を埋め、ハイエンドサーバーからクライアントデバイスまで、エンド・ツー・エンドのアーキテクチャーを提供できるという
Cobalt & Linux製品事業本部長北島弘氏
Cobalt & Linux製品事業本部長北島弘氏

サン・マイクロシステムズはSun LX50を、ウェブサーバーやメールサーバー、ストリーミングサーバー、ファイアーウォールなどの“エッジコンピューティング”向けサーバーと位置づけており「LX50でエッジコンピューティングサーバー市場を総取りしたい」(北島氏)という。サン・マイクロシステムズでは今後、アプリケーションサーバーやディレクトリーサーバーなどのSun ONEミドルウェア製品をSun LX50に対応させるとしているほか、サポートに関してはSPARCアーキテクチャーを採用する上位サーバー同様に、(他社にアウトソーシングすることなく)サン・マイクロシステムズ自身がサポートを行なうとしており、これまでのSPARCアーキテクチャーによるサーバーラインアップを補完するものとして注力する姿勢を見せている。

サン・マイクロシステムズの製品ラインアップ中のSun LX50の位置づけ
サン・マイクロシステムズの製品ラインアップ中のSun LX50の位置づけを示す図。縦軸は価格
北島氏が示した、SolarisとSun Linuxのそれぞれの利点
北島氏が示した、SolarisとSun Linuxのそれぞれの利点

なお、6月の『Solaris 9オペレーティング環境』発表時にはインテル版を用意しておらず、リリースするかどうかについては検討中となっていたが、本日の発表では「Solaris 9も提供予定」(北島氏)としており、単独パッケージとして提供するかどうかはなお不明だが、少なくともSun LX50向けにはリリースすることになったようだ。

(編集部 佐々木千之)


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