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日本IBM、80GBの2.5インチHDD『Travelstar 80GN』を発表――毎分7200回転のHDDの開発計画も

2002年11月08日 17時16分更新

文● 編集部

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日本アイ・ビー・エム(株)は8日、80GBの容量を持つ毎分4200回転の2.5インチHDD『Travelstar 80GN』のサンプル出荷を開始したと発表した。藤沢事業所で開発した製品で、2003年1月に量産出荷を開始する予定。併せて、新“Travelstar”ファミリーとして、毎分7200回転の2.5インチHDDを2003年の第1四半期に追加する計画があることを発表した。同社ではこれにより、ワークステーション並みの処理能力をモバイルパソコンで利用できるようになるとしている。

『Travelstar 80GN』
『Travelstar 80GN』

『Travelstar 80GN』は、多層磁気コーティング技術“ピクシー・ダスト”を改良し、記憶密度を2倍に上げたことで、ディスクの6.45cm2(1平方インチ)あたり最大70Gbit(700億ビット)のデータ書き込みが行なえるようになった。

“ピクシー・ダスト(Pixie Dust:妖精のホコリ)”は、厚さが原子3個ぶんの貴金属“ルテニウム”の層を2つの磁性層で挟んだ3層構造とする反強磁性結合メディア技術。今回、これにピクシー・ダストを1層追加し、計5層(磁性層/ピクシー・ダスト/磁性層/ピクシー・ダスト/磁性層)のサンドイッチ状とする“ラミネート・ピクシー・ダスト(laminated-"Pixie Dust")”を採用したもの。追加層により信号対ノイズ(S/N)比が向上したという。

記憶容量が20GB/40GB/80GBの3製品をラインアップし、プラッター数は1/1/2枚(ガラス)、GMR記録ヘッドは1/2/4本となる。厚さは9.5mm、重量は95/95/99g。非動作時の耐衝撃性は800G/1ミリ秒で、動作時の耐衝撃性は200G/2ミリ秒。平均待ち時間が7.1ミリ秒、平均シーク時間は12ミリ秒。動作時の標準雑音は2.4/2.4/2.7ベルで、ドライブの動作音を4dB低減したという。キャッシュメモリーは8MB。インターフェースはATA-6/Ultra DMA(モード5)。本体のトップカバーには、強度を増すために同心円の溝状の加工を施しているという。

また、2003年第1四半期に発売を予定しているドライブには毎分7200回転のほか、5400回転のモデルも用意し、サーバー向けの高可用性モデル(アベイラビリティー強化モデル)も提供するとしている。

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