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マイクロソフト、パソコンの子機となるワイヤレスディスプレー『Windows Powered Smart Display』を発表


2003年1月14日

マイクロソフト(株)は14日、家庭内のどこでもパソコンの機能を利用できるワイヤレスディスプレー『Windows Powered Smart Display』(以下、スマートディスプレイ)を発表した。

登壇者
スマートディスプレイを手にする発表会登壇者。左から、米マイクロソフト社エンベディッドアプライアンスグループシニアディレクターのKeith White(キース・ホワイト)氏、NECカスタマックス(株)マーケティング本部長の高塚栄氏、富士通(株)パーソナルビジネス本部長代理の山本正己氏、マイクロソフト(株)執行役員ニューメディア&デジタルデバイス本部本部長の宗像淳氏

スマートディスプレイは、開発コードネーム“Mira”と呼ばれていたもので、Windows XP Professional(Service Pack 1)を搭載したパソコンとワイヤレスネットワークで接続し、家庭内のどの部屋でもパソコンの機能を利用できるタッチパネル式ディスプレー。IEEE 802.11bのワイヤレス経由で、Windows XP Professinal搭載パソコンに接続し、接続後はスマートディスプレイの画面上でパソコンを遠隔操作できる。コードレス電話にたとえると、Windows XP Professional搭載パソコンが親機で、スマートディスプレイは子機に相当する。現時点ではIEEE 802.11b対応だが、将来的には802.11aや802.11gにも対応するという。スマートディスプレイのOSには、Microsoft Windows CE .NETをベースに構築された『Windows CE for Smart Displays』を採用している。

技術的には、親機となるパソコン側はWindows XP Professionalのワイヤレスサポートとリモートデスクトップ機能を、スマートディスプレイ側はWindows CE .NETのワイヤレスサポートとリモートデスクトップクライアント機能を利用している。リモートデスクトッププロトコルを使用して、ワイヤレスネットワーク経由でパソコンにアクセスし遠隔操作できるという仕組みとなっている。1つのスマートディスプレイを、リビングにあるパソコンにつないだり、あるいは子供部屋にあるパソコンにもつないだりといったように、家庭内にある複数のパソコンにつなげるといったことは可能だが、元々リモートデスクトップ機能は1つのホスト端末に付き1セッションしか利用できないため、1台のパソコンを複数のスマートディスプレイで同時に利用することはできない。複数ユーザーが同一パソコンを同時に利用できる機能は、将来のSPバージョンもしくはLonghorn(Windows次期バージョン)で提供されるという。

スマートディスプレイは感圧式のタッチパネルを備えておりスタイラスペンで操作できる。また、オンスクリーンキーボードや手書き認識対応のライティングパッドを搭載し、マウスやキーボードにも対応している。さらに、自動ログオン機能と自動再接続機能により、親機であるパソコンとシームレスに接続できるようになっている。スマートディスプレイ上ではパソコン内のほとんどのアプリケーションやデータを操作できるが、ハードウェアに依存するDirectX対応ゲームはプレイできないという。

利用デモ1
スマートディスプレイの利用例その1。TVを観ながら番組に出てきた事柄や人に関するデータを調べるというもの。写真のデモでは、サッカー中継を観ながらスポーツ紙のウェブサイトにアクセスし、関連情報を閲覧していた
利用デモ2
スマートディスプレイの利用例その2。ベッドルームや子供部屋でくつろぎながら好きなアーティストのサイトやウェブ絵本サイトを見るというもの
利用デモ3
スマートディスプレイの利用例その3。キッチンで料理サイトのレシピ検索を行なっている様子(桑本も料理するときによくネットでレシピ検索してます。ノートパソコン使ってるけどね)
ロック画面
スマートディスプレイでアクセスしているときのホスト側パソコン(親機)の画面。“このコンピュータはロックされています”といったメッセージが表示されている

スマートディスプレイ対応製品は、パートナー各社から2月上旬より順次出荷されるが、本日付けで日本電気(株)およびNECカスタマックス(株)が『SD10』(価格9万9800円)を発表した。また、富士通(株)も近日中に対応製品を発表することを明らかにした。両社ともスマートディスプレイを“セカンダリーディスプレー”として位置づけているが、NECは『SD10』をパソコンの周辺機器として単体リリースし、ホスト側のパソコンは選ばない。一方富士通は、同社の液晶一体型デスクトップパソコン“FMV-DESKPOWER Lシリーズ”とセットで発売するとしている。

富士通のスマートディスプレイ
富士通が参考出展したスマートディスプレイ。近日中に正式発表するという

マイクロソフト(株)執行役員ニューメディア&デジタルデバイス本部本部長の宗像淳氏は、「家庭でパソコンをより使いやすくするため、パソコンの子機として提案するもの。コードレス電話の子機のように、家庭内のどこでもパソコンの機能を使えるようになる」と挨拶。また、説明を行なった米マイクロソフト社エンベディッドアプライアンスグループシニアディレクターのKeith White(キース・ホワイト)氏は、「ディスプレーが進化したもの。パソコンから離れていてもその機能を利用できる。デバイスに情報を蓄積するのではなく、すべて親機のパソコンで処理しリモート表示するというもの。これにより普段使っているパソコン環境をリビングやキッチン、寝室などでも利用できる。タブレットPCのような入力装置ではなく、ウェブブラウジングやメールチェックなど情報を収集するためのもの。当初のターゲットはスーパーユーザーや新しもの好きのユーザーだが、生産台数が増えて価格が下がればより広い層に普及するだろう」としている。

また、マイクロソフトは、米国で9日(現地時間)に発表されたポータブルメディアプレーヤー用プラットフォーム“Media2Go”(開発コードネーム)について説明した。Media2Goは、MP3プレーヤーの音楽再生/管理機能と、ポータブルDVDプレーヤーの動画再生機能、デジタル画像の共有機能を1つのデバイスに集約するもので、Windows CE .NETをベースに構築された。このMedia2Goにより、動画や音楽、写真などのデジタルメディアコンテンツを、1台のポータブルメディアプレーヤーで楽しめるようになる。

米マイクロソフトと米インテルは協業で、Intel XScaleベースのプロセッサーを利用したMedia2Goのハードウェア(プロトタイプ)を完成させた。ディスプレー表示は320×240ドットで、インターフェースはUSB 2.0もしくはIEEE 1394。ストレージ容量は20GB以上で、音楽データで8000曲、VHS品質の動画データで175時間分、デジタル画像で3万枚を保管でき、連続12時間の音楽再生、6時間の動画再生を実現するという。

Media2Go
Media2Go対応ポータブルメディアプレーヤーのイメージ。中央が今回開発されたプロトタイプ

現在ハードウェアパートナー各社がMedia2Go対応ポータブルメディアプレーヤーの開発を進めており、韓国のサムスン電子、米ビューソニック社、三洋電機(株)、iRiver社が、2003年年末商戦に向けての商品化を予定しているという。

(編集部 桑本美鈴)


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