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サン、ミッドレンジ・ストレージとラックマウントサーバー各2製品を発売

2003年05月21日 17時50分更新

文● 編集部 栗山博行

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サン・マイクロシステムズ(株)は21日、ミッドレンジ・ストレージ製品群『Sun StorEdge 6000ファミリー』の2製品と、1U/2Uサイズのラックマウントサーバー『Sun Fire V210』『Sun Fire V240』の販売を同日付で開始すると発表した。出荷は、Sun StorEdge 6000が6月下旬、Sun Fire V210、同 V240が6月中旬の予定。

マーク・カネパ氏
米サン・マイクロシステムズ社上級副社長 マーク・カネパ氏

これらは、これまで個別に提供されていた製品やサービスを、実績や検証により実証されたソリューションパッケージとして導入することで、ビジネスアプリケーションやサービスを安定して実行可能なシステム基盤を顧客に提供するとした、同社のビジネス戦略“インフラストラクチャー・ソリューション”に基づき開発された製品。

製品発表会に出席した、米サン・マイクロシステムズ社上級副社長で同社のネットワーク・ストレージ・プロダクト・グループを担当するマーク・カネパ(Mark Canepa)氏によると、「サンは、サーバー、ストレージといったハードウェアに加え、OS、ミドルウェアなど、ソフトウェアに関しても高い専門性を持っている。ストレージ専業メーカーと違って当社は、これらを組み合わせて1つの完成したシステムを顧客に提供することができる。今後も、ビジネスの継続性や資産使用効率の最大化など、顧客に付加価値をもたらす製品/サービスを提供していく予定だ」という。

Sun StorEdge 6000ファミリー

『Sun StorEdge 6120』
『Sun StorEdge 6120』

Sun StorEdge 6000ファミリーには、3Uユニットタイプの『Sun StorEdge 6120』と、ラック構成の『Sun StorEdge 6320』の2製品が投入された。6120の1ユニットの仕様は、73.4GBもしくは146GBのFibre Channel HDDを14台搭載(総容量は1TB/2TB)し、キャッシュメモリーは1GB。インターフェースには、2Gigabit Fibre Channel×1、10/100BASE-TX対応Ethernetポート×1、サポート用のRS-232Cポート×1などを装備する。最小構成では2ユニットが必要で、サポートするRAIDのレベルは、RAID 0/1/0+1/5。最大容量は12TBで、RAIDユニット2台を含む6台構成により実現する。

対応OSは、Solaris 9、Solaris 8 4/01以降、Windows NT 4.0(SP6)以降/2000 Advanced Server(SP3)以降、Rad Hat Linux 7.0など。ソフトウェアとして、トラフィック管理ソフト『Sun StorEdge Traffic Manager』、バックアップソフト『VERITAS NetBakup 3.4』などが付属する。

6320は、6120をラックに組み込み、Fibre Channelスイッチ、ストレージサービスプロセッサーを追加した製品。ラック1台あたり最大で168台(24TB)までのHDDを搭載可能で、複数の6320を組み合わせ、合計308台(44TB)までのHDD増設に対応する。価格は、1TB構成のSun StorEdge 6120が945万円。2TB構成のSun StorEdge 6320が2646万円。電源には交流電源を利用し、6120の入力電流は5.6A/100V、6320の入力電流は24A/200V。

Sun Fire V210/V240

『Sun Fire V210』
『Sun Fire V210』

Sun Fire V210は、ファイヤーウォールやプロキシー、キャッシュサーバーなど、インターネットとアプリケーションサーバーをつなぐ“Tier 1層”で利用することを前提にした1Uサーバー。標準構成では、CPUにUltraSPARC IIIi-1GHzを搭載し、メモリーは512MB(PC2100 DDR SDRAM)。記憶装置は、インターフェースがホットプラグに対応したUltra160 SCSIで、HDDには36.4GB Ultra3 SCSIの製品を採用する(最大2基まで搭載可能)。インターフェースは、10/100/1000BASE-T対応Ethernetポート×4、USB 1.1×2、シリアルポート×1。システム管理用の10BASE-T対応Ethernetポート×1、シリアルポート×1も装備する。プレインストールOSは、Solaris 8で、Solaris 9のライセンスも付属する。付属ソフトは、『Sun ONE Application Server 7 Platform Edition』、『Sun ONE Web Server 6.0(60日間試用版)』、『Sun ONE Messaging Server 5.2(200メールボックスライセンス)』など。価格は、36.4GB HDD1台を搭載した標準構成モデルが48万9000円。オプションには、マザーボードに直接装着できるSSLアクセラレーターが用意され、セキュリティープロトコルのSSL(Secure Socker Layer)を高速に処理することが可能。

Sun Fire V240は、V210を2UサイズにすることでHDDを最大4基まで搭載できるようにした製品。Tier 1層に加え、アプリケーションサーバーやeコマースサーバーなど“Tier 2層”における利用も想定しているという。価格は、CPU2基、HDD2台の構成の場合106万円。

UltraSPARC IIIi
『UltraSPARC IIIi』プロセッサー

なお、Sun Fire V210/V240に採用されたUltraSPARC IIIiは、新開発の64bitSPRACプロセッサー。0.13μmの7層銅配線製造プロセスにより製造され、最大4基までのマルチプロセッサー構成に対応(UltraSPARC IIiは、マルチプロセッサーに対応していない)、96KBの1次キャッシュ(データ64KB、命令32KB)と、1MBの2次キャッシュを内蔵する。動作周波数は1002MHz、パッケージは959ピンのセラミックμPGA(Pin Grid Array)。Sun Fire V210/V240が最初の搭載製品で、今後は4プロセッサー構成の製品も予定しているという。

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