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ソニー、IEEE 802.11a/b/gに対応する“ロケーションフリーテレビ”『エアボード LF-X1』を3月12日に発売


2004年1月19日
『エアボード LF-X1』
『エアボード LF-X1』のディスプレー部とベースステーション部(左下)

ソニー(株)とソニーマーケティング(株)は19日、東京・銀座のソニービル内ソミドホールで記者説明会を開催し、ワイヤレスIT液晶テレビ“エアボード(AirBoard)”の新製品として“ロケーションフリーテレビ”『エアボード LF-X1』を3月12日に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は14万8000円程度。LF-X1は、今月8日〜11日に米国ラスベガスで行なわれた家電製品の総合展示会“2004 International CES”でも参考出展されていたが、3月12日の発売は日本でのみの先行販売となる。



西谷 清氏
業務執行役員常務 ブロードバンドネットワークカンパニーNCプレジデントの西谷 清氏
前田 悟氏
ブロードバンドネットワークカンパニー ブロードバンドシステムカンパニーLFX事業室室長の前田 悟氏。手にしているのは、開発中の5.8インチサイズの小型ディスプレー

説明会には、ソニー(株)の業務執行役員常務 ブロードバンドネットワークカンパニーNCプレジデントの西谷 清氏と、ブロードバンドネットワークカンパニー ブロードバンドシステムカンパニーLFX事業室室長の前田 悟氏が出席し、製品開発の背景などを説明した。

西谷氏は、「最近特に人気の高いHDD&DVDレコーダーをはじめとしたホームAVサーバーとの親和性が高い製品で、どこでも欲しい情報を受け取れる“ユビキタス”環境を構築できる」と話し、LF-X1を単なる高機能テレビではない、情報端末として位置づけていることを強調した。

前田氏は、「室内におけるワイヤレスではなく、例えば東京のホテルに居ても大阪の自宅のAV環境を操作でき、見たい映像を取り出せる。これが究極の“ロケーションフリー”。AV機器を取り巻くライフスタイルや視聴スタイルが変わる。これからは旅行に行くにもこの端末を持ち歩くようになるだろう。また、(12.1インチのディスプレーでは)大きすぎるという方には、より小型(5.8インチサイズ)で同等の機能を備える液晶ディスプレーも開発している。秋頃には発売できるだろう」と述べ、新型エアボードへの強い意気込みを見せた。

ソニーの考える“ホームエンタテインメントソリューション”
ホームAVサーバーと新型エアボードをコアにした、ソニーの考える“ホームエンタテインメントソリューション”
ロケーションフリーの具体例
ロケーションフリーの具体例として、大阪にある自宅のAV機器を東京のホテルからコントロールすることが可能として、実際に大阪・心斎橋にあるソニーのショールームの映像を東京・銀座のソミドホールに転送するデモを行なった

高画質化回路を搭載
リモコンとしてAV機器の操作も可能

斜め線の補正回路の例
高画質化機能のひとつ、斜め線の補正回路の例

LF-X1は、12.1インチSXGA(800×600ドット)表示のTFT液晶パネルを持つディスプレー部と、VHF/UHF/CATVチューナーやビデオ入力端子などを持つベースステーション部を組み合わせて、ベースステーションで受信したテレビやビデオ入力された映像をリアルタイムにMPEG-4圧縮したデジタルデータに変換し、無線LAN経由でディスプレー部に送信するワイヤレス液晶テレビ。従来のエアボード『IDT-LF3』の無線LAN規格が最大転送速度11MbpsのIEEE 802.11bだったのに対し、LF-X1では最大54MbpsのIEEE 802.11a(5GHz帯)および同 802.11g(2.4GHz帯)に対応。さらに、輝度信号と色信号を分離して色にじみを抑える“3次元Y/C分離”、斜めの線でジャギーが目立たないように補正する“斜め線補正回路”、動きの激しい画面でくし状のノイズが目立たないようにする“動き適応型I/P変換回路”、および一定以上のデータ転送レートを保証する“QoS(Quality of Service)”などを搭載し、より高画質な映像を楽しめるようになったという。変換されるデジタルデータのスペック(解像度やデータ転送レート)は現在調整中で未確定だが、「ユーザーのインターネット接続環境や通信環境に応じて、3〜5種類のプリセットから最適なものを選べるようにする」(開発担当者)とのこと。



操作ボタン
ディスプレー部の上にはボリュームと電源ボタンが並ぶ
右側面のインターフェース
右側面にはメモリースティックスロット、USB 2.0、Ethernetポートを備える

ディスプレーとベースステーションの両方に10/100BASE-TX対応のEthernetポートを備えており、有線LAN経由での受信・視聴も可能で、高速なインターネット接続環境があれば、自宅のベースステーションに外出先からアクセスして、自宅のテレビやAV機器を操作・視聴できる“NetAV”機能を備える。ベースステーションとディスプレーには個別のIDを振り相互に機器認証するほか、伝送するデータは暗号化しているため、近くでLF-X1を使っていても他人に映像を見られる心配はない。これは著作権保護を考慮し、不特定多数に配信できないための配慮でもあるという。

AV機器の操作は、付属の赤外線発信ケーブルをベースユニットに接続して、各AV機器に応じた赤外線信号によって制御する。このため、ソニー製品以外の機器にも対応可能なほか、同社のHDD&DVDレコーダー“スゴ録”シリーズや『PSX』については、付属リモコンを模した専用インターフェースから操作が可能。このほか、ウェブブラウザーとメールクライアントソフトも内蔵している。

前面のフレームは交換可能
前面のフレームは部屋の雰囲気に合わせて交換可能

このほかのインターフェースは、ディスプレーとベースユニットにUSB 2.0ポートを搭載し(ディスプレー側に2つ、ベースユニットに1つ)、プリンターに直接接続してパソコンを介さずに画面の印刷が可能(対応可能なプリンターは後日ウェブサイトで公開予定)。ディスプレー部にはメモリースティックPRO(パラレル転送)対応のメモリースティックスロットを備え、デジタルカメラなどで撮影したJPEG/BMP/PNG/GIFの静止画、およびMPG/MQVの動画を再生・視聴できる。

本体サイズと重量は、ディスプレー部が幅365×奥行き31×高さ240mm/約2.4kg、ベースステーションが幅58×奥行き180×高さ222mm/約0.55kg。バッテリー駆動時間は約3時間程度。オプションで、風呂の中など水気がある場所でも利用可能にする防滴カバー『お風呂ジャケット』を用意している(価格や発売時期は未定)。

お風呂ジャケット
別売で用意される『お風呂ジャケット』を装着したところ
LF-X1と5.8インチディスプレー
12.1インチのLF-X1と開発中の5.8インチディスプレーを並べたところ

(編集部 佐久間康仁)


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