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シャープ、TVチューナーと高画質ディスプレーを搭載した“Mebius”ノートを発表──AQUOSと同じASV方式液晶搭載モデルも

2004年02月11日 00時00分更新

文● 編集部 新海宏一郎

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シャープ(株)は10日、都内で発表会を行ない、同社のノートパソコン“Mebius”シリーズの新機種として15インチ“ASV方式(※1)ピュアクリーン・ブラックTFT液晶”ディスプレーを搭載し、TV視聴可能なモデルを含むマルチメディアA4ノートパソコン“PC-XV1シリーズ”2モデルと、Celeron M-1.20GHzを搭載し、14.1インチ“ピュアクリーン液晶”ディスプレーを搭載したスリムA4ノートパソコン“PC-CL1シリーズ”1モデルを発表した。価格はいずれもオープンプライス。発売日と編集部による予想販売価格は、上位モデルの『PC-XV1-7DE』が28日発売開始で20万円半ば、下位モデルの『PC-XV1-3CD』が22日発売開始で17万円前後、スリムA4ノートパソコンの『PC-CL1-8CE』が3月10日発売開始で19万円前後。また、パーソナルサーバー“Galileo”シリーズの新モデル『HG-02S』も同日に発表された。詳細はこちらの記事を参照。

※1 Advance Super Viewの略で、液晶TV“AQUOS(アクオス)”などで採用されている方式。液晶分子を“花火”のように全方向に配向させることにより、上下130度、左右170度の広視野角を実現しているという。すでに液晶TV“AQUOS”シリーズの液晶パネルにも使われているが液晶TV用とはことなり、薄型、低消費電力を図っているという。

ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶は3つの技術の集大成

情報通信事業本部パソコン・モバイル事業部事業部長の中村眞氏 ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶の構造図
情報通信事業本部パソコン・モバイル事業部事業部長の中村眞氏ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶の構造図

同社、情報通信事業本部パソコン・モバイル事業部事業部長の中村眞氏は発表会冒頭のあいさつで、「今回発表した“ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶”は、高視野角、高輝度を特徴とするASV液晶パネルと、低反射かつ光沢処理が施されたピュアクリーンフィルム、黒が締まるブラックTFT技術の3技術を合わせ持った複合体である」と述べた。さらに、「ブラックTFT技術を利用することで、高輝度であるが、コントラストの高い映像をできるようになった」と述べ、“ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT液晶”がシャープの技術集大成であり、液晶に対する技術の高さを強調した。

高輝度、広視野角、低反射の液晶ディスプレーを搭載したTVチューナー内蔵A4ノートパソコン

『PC-XV1-7DE』 『PC-XV1-3CE』
『PC-XV1-7DE』『PC-XV1-3CE』

PC-XV1-7DEは、TVチューナーを内蔵するA4サイズノートパソコン。同機は、PC-SV1-7DBの後継にあたり、従来の2.5倍の輝度(500cd/m2)と広視野角(上下130度/左右160度)、低反射加工を施した15インチ“ASV方式ピュアクリーン・ブラックTFT”液晶ディスプレーや、内蔵のTVチューナー回路に色の再現性を高める効果があるという“10bit ADコンバーター”を搭載しているのが特徴。また、TV視聴/DVD再生/音楽CD再生などをWindows XPを起動しなくても付属リモコンで操作し視聴できる“INSTANT PLAY”を搭載する。同社によると“INSTANT PLAY”でのTV視聴は10秒ほどで実行できるという。ただし、INSTANT PLAY機能は、Windowsの起動中/起動後は利用できず、TVの視聴以外の録画/番組予約/タイムシフト再生/一時停止などの操作はWindows側にプレインストールされたTV視聴/録画ソフト『WinDVR 3』でのみ可能(INSTANT PLAYではこれら操作は不可)となる。

“10bit ADコンバーター”の解説スライド “INSTANT PLAY”の起動の早さを表すグラフ
“10bit ADコンバーター”の解説スライド“INSTANT PLAY”の起動の早さを表すグラフ

主なスペックは、CPUがモバイルAthlon XP-M 2400+、チップセットが台湾VIA Technologies社のVIA ProSavageDDR KN266(グラフィックス機能内蔵、メインメモリーのうち最大32MBを共用)、メモリーがPC2100準拠のDDR SDRAMを256MB(最大768MB)搭載する。HDDは約60GB(UltraATA/100)、光ドライブはDVDマルチドライブ(DVD-R書き込み2倍速、DVD-RW書き換え等速、DVD-RAM書き換え2倍速、CD-R書き込み16倍速、CD-RW書き換え8倍速、DVD-ROM読み込み8倍速、DVD-DAM読み込み2倍速、DVD±R/RW読み込み4倍速、CD-ROM読み込み24倍速)を内蔵する。TV録画は最長で約96時間可能(ビットレート2Mbpsの“普通”の場合)。

通信機能は10/100BASE-TX対応EthernetとV.90対応56kbpsモデム。拡張スロットはPCカード(TypeII、CardBus対応)×1、SDメモリーカード×1、メモリースティック(メモリースティックPRO対応)×1。インターフェースは、USB 2.0×4/IEEE 1394×1/S-VIDEO入出力/コンポジット入力/オーディオ入出力(光デジタルオーディオ出力含む)/アナログRGB出力。サウンド機能は、ステレオスピーカーとウーファーを内蔵する。ヘッドフォン使用時やステレオスピーカーでの再生時に、疑似的な5.1chの音響環境を実現するというドルビーヘッドフォン/ドルビーバーチャルスピーカーに対応する。また、同社ホームページにて提供している無線LAN増設サービスに対応する。

OSはWindows XP Home Edition SP1a。プレインストールソフトは、オフィスソフト『Office Personal 2003 Edition』、DVD再生ソフト『WinDVD 4』、DVD/CDライティングソフト『Drag'n Drop CD+DVD』など。

本体サイズと重量は、幅326×奥行き290×高さ48.5(最薄部36.8)mm/約3.5kg。バッテリーはリチウムイオンで、駆動時間は約1.6時間(JEITA測定法1.0)。本体はホワイトカラーで、表面にクリアーコーティングされた光沢のある筐体を採用している。標準でワイヤレスリモコンが付属する。

同時に発表されたPC-XV1-3CDは、TVチューナーの代わりにFDDを内蔵し、液晶ディスプレーを15インチピュアクリーン・ブラックTFT液晶に変更したモデル。主なスペックは、CPUがモバイルAthlon XP-M 2000+、HDDが40GB、光ドライブがDVD&CD-R/RWコンボドライブ(CD-R書き込み24倍速、CD-RW書き換え24倍速、DVD-ROM読み込み8倍速、DVD-DAM読み込み2倍速、DVD±R/RW読み込み4倍速、CD-ROM読み込み24倍速)を搭載する。そのほかの仕様と通信機能、インターフェースなどはPC-XV1-7DEと同等。

無線LAN搭載スリムA4ノートパソコン

『PC-CL1-8CE』
『PC-CL1-8CE』

PC-CL1-8CEは無線LAN機能を搭載したスリムA4ノートパソコン。『PC-CL1-7DA』の後継でCPUにCeleron M-1.20GHzを搭載し、14.1インチピュアクリーン液晶ディスプレーを搭載したのが特徴。主なスペックはチップセットにIntel 855GM(グラフィック機能内蔵、メインメモリーのうち最大64MBを共用)、メモリーにPC2100準拠のDDR SDRAMを256MB搭載する(最大768MB)。HDDは40GB(UltraATA/100)、光ドライブはDVD&CD-R/RWコンボドライブ(CD-R書き込み24倍速、CD-RW書き換え24倍速、DVD-ROM読み込み8倍速、DVD-DAM読み込み2倍速、DVD±R/RW読み込み4倍速、CD-ROM読み込み24倍速)を内蔵する。

通信機能は10/100BASE-TX対応EthernetとV.90対応56kbpsモデム、IEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能を搭載する。拡張スロットはPCカード(TypeII、CardBus対応)×1、インターフェースは、USB 2.0×4/オーディオ出力/S-VIDEO出力/アナログRGB出力。ドルビーヘッドフォン/ドルビーバーチャルスピーカーに対応する。

OSはWindows XP Home Edition SP1a。プレインストールソフトは、オフィスソフト『Office Personal 2003 Edition』、DVD再生ソフト『WinDVD4』、DVD/CDライティングソフト『Drag'n Drop CD+DVD』など。

本体サイズと重量は、幅310×奥行き262×高さ33.5(最薄部25.2)mm/約2.7kg。バッテリーはリチウムイオンで、駆動時間は約2.0時間(JEITA測定法1.0)。

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