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アイ・オー、HD画質映像ファイル“WMV HD”の再生や無線LANに対応した“AVeL LinkPlayer”の新モデルを発売

2004年08月19日 22時14分更新

文● 編集部 内田泰仁

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(株)アイ・オー・データ機器は19日、ネットワークメディアプレーヤー“AVeL LinkPlayer”(アベル・リンクプレーヤー)の新モデル『AVLP2/DVDG』を9月中旬に発売すると発表した。価格は3万3075円。2003年11月に発売された従来モデル『AVLP1/DVD』の上位機種にあたり、HD画質の動画ファイル再生、無線LAN機能などの機能が新たに追加された。

“AVeL LinkPlayer”『AVLP2/DVDG』(写真は開発中の試作機。外観が変更される場合があるとのこと)

“AVeL LinkPlayer”は、パソコン上に保存された動画/静止画/サウンドファイルをネットワークを経由して再生し、テレビに出力するネットワークメディアプレーヤー。前モデルでも対応していたMPEG-1/MPEG-2/映像圧縮CODECにDivX(※1)およびXviDを利用したAVI形式の動画ファイル、Windows Media Audio(WMA)/MP3/WAVE/Ogg Vorbis/AAC形式の音声ファイル、JPEG/BMP/GIF/PNG形式の画像ファイルの再生に加え、新たに“Windows Media Video 9(WMV9)”形式の映像ファイルの再生にも対応。WMV9の高画質モードでHD画質の映像クオリティーを持つ“WMV HD”もサポートし、最大1280×720ドット/8Mbpsの映像が再生可能となっている。従来どおりDVD±R/RWメディアの読み出しが可能なDVD-ROMドライブを内蔵し、DVD-Video/音楽CD/VideoCDの再生や、各メディアに記録されたフォルダー内のデータファイルの再生が可能(DVD±R/RWのVRフォーマットのメディア、パケットライトで書き込まれているメディアの再生には非対応)。

※1 現時点では“対応予定”とのこと。現在、米DivXNetworks社による検証/認証と同社による調整の作業中だという

また、パソコンとの連携機能の強化も図られており、同社のTVチューナー/ビデオキャプチャーデバイス『GV-MVP/RZ』『GV-MVP/RX』などに付属するTV視聴/録画アプリケーション『mAgicTV4.2』、コンテンツ管理サーバーソフトウェア『AVeL Link Advanced Server 1.5』(同社ウェブサイトで配布)を導入したパソコンとネットワーク接続することにより、『AVLP2/DVDG』側からの操作でEPG情報を利用した番組録画予約や、『mAgicTV4.2』で録画したTV番組の番組情報の閲覧ができる。

本体背面。写真では取り外されているが、Ethernetポートの上部に無線LANのアンテナが取り付けられる

ネットワークインターフェースは、10/100BASE-TXのEthernetポートに加え、IEEE 802.11b/g準拠の無線LAN機能(64/128bit WEP対応、DHCPクライアント機能搭載)を新たに装備。また、前モデルのユーザーからの要望が多かったというUSB 2.0ポートを本体前面に備え、USB Mass Storage Classに対応したUSB HDD/USBメモリー/USBメモリーカードリーダーを接続し、デバイス内に保存された各種ファイルを再生することが可能となっている。

このほかの入出力端子類は、D端子×1(1080i/720p/480p/480i)、DVI-I×1(DVI端子からのDVD-Video映像の出力は不可)、コンポジット映像出力端子×1、S映像出力端子×1、アナログ音声出力×2、光デジタル音声出力×1、同軸デジタル音声出力×1。本体サイズは幅430×奥行き291×高さ55mm、重量は約3.5kg。パッケージには本機の操作を行なう専用リモコン、コンテンツ管理サーバーアプリケーション『AVeL Link Server』、メディア管理/メディア変換ソフト『MediaSink』、HDクオリティーコンテンツ制作ソフト『DigitalVideo3D V1.5HD』が付属する。対応OSはWindows 98 SE/Me/2000/XP、Mac OS X 10.3。

同社代表取締役の細野昭雄氏

同日に行なわれた製品発表会では、冒頭に同社代表取締役の細野昭雄氏が登壇。細野氏は、この日発表した新製品により、「(同様の製品を展開する)他社との競合の点で、再び優位に立てたのではないか」と述べた。また、今後の展開に向けては、「Blu-rayやHD DVDが普及しないとハイビジョン放送が録画できないというわけではないというところをアピールしたい」とし、「この市場はまだまだ一般的に認知されているわけではないが、家電にはできないことができ、7~8割のパソコンが持っている録画機能の幅をもっと広めていきたい」とした。

同社エンターテインメントユニット、プロダクトリーダーの寺前浩一氏ネットワークメディアプレーヤー市場の成長を示す、出荷台数の変遷

また、製品の紹介を行なった同社エンターテインメントユニット、プロダクトリーダーの寺前浩一氏は、これに先立ってネットワークメディアプレーヤー市場の状況について説明を行なった。これによると、2003年ごろに立ち上がった同市場は、初代“AVeL LinkPlayer”が出荷された2003年12月以降急速に成長、現在は累計出荷台数1万5000台前後にまで伸びてきており、同社はこの市場で国内シェア1位を獲得しているという。今後は、ブロードバンド環境や家庭内LANのさらなる普及とデジタルコンテンツの増加に伴って、一層の成長が期待できる市場だとしている。また、今回の製品に新たに加えられたWMV9再生機能とUSB 2.0ポートは、ユーザーアンケートの結果を踏まえて追加されたものとのことだが、ソフトウェアのバージョンアップによる機能アップにも随時対応していくという。

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