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三洋電機、400万画素CCDを搭載したデジタルムービーカメラ『DMX-C4』を発表

2004年08月23日 17時18分更新

文● 編集部 新海宏一郎

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三洋電機(株)は23日、コンパクトデジタルカメラ“Xacti(ザクティ)”シリーズの新製品として、カメラを縦に構えて握って撮るスタイルのデジタルムービーカメラ『DMX-C1』の後継機種で、新たに400万画素CCDと手ぶれ補正機構などを搭載した『DMX-C4』を9月10日に発売すると発表した。価格は7万5600円。

“ファンタジーゴールド” “アクティブオレンジ” “ロマンスブルー”
“ファンタジーゴールド”“アクティブオレンジ”“ロマンスブルー”
“Xacti”『DMX-C4』のラインナップ

同社の予測では、世帯普及率が50%を超え、国内出荷台数が1000万台弱で落ち着きはじめたデジタルカメラとは別に、デジタルビデオカメラの出荷台数は低調ながら伸び続けており(前年比24万台増)、今後さらなる伸びが期待できるという。今回発表したMPEG-4形式の動画撮影ができる“デジタルムービーカメラ”は、イベントなどに使用されるケースが多かったDVカムコーダーとは異なり、携帯電話のように手軽に持ち運べて、簡単に高画質の動画が撮影できる新しいカテゴリーの製品として開発を進めたもの。今後、このカテゴリーで新技術やユーザーの声を取り入れたより良い製品の開発に力を入れていきたいとしている。

『DMX-C4』は、2003年10月に発表した『DMX-C1』の後継で、有効400万(総423万)画素CCDを搭載し、VGAサイズで毎秒30フレームのMPEG-4方式の動画を撮影しながら、静止画も同時に撮影できるのが特徴。

C1からの追加/改善した機能は、

CCD画素のアップ
有効320万画素CCD→有効400万画素CCD
手ぶれ補正機構の採用
独自の電子式手ぶれ補正機構を搭載
画素補間技術“ピクトライズ800”搭載
400万画素CCDで撮影した画像を3つの画素補間フィルターを利用して最大800万画素(3264×2448ピクセル)で記録する機能
画像処理エンジンの改善
“スローシャッターノイズリダクション”“2次元メディアンフィルター”“ダブルガンマ補正”の搭載
液晶ディスプレーの大型化
1.5インチ→1.8インチ
マイクの改善
風切音軽減フィルターを搭載
起動時間の短縮
約1.9秒→約1.7秒
撮影モードの追加
打ち上げ花火の撮影に有効な“花火モード”
フラッシュ性能の改善
到達距離:GN(ガイドナンバー)3→GN4
フラッシュの撮影範囲約1.3倍
プリ発光による調光機能搭載
1GBのSDメモリーカードに対応
最長約4時間54分(176×144ドット/毎秒15フレーム/256kbps時)の動画撮影が可能
ユーザーからの要望を反映
レンズに指紋やキズが付く→レンズキャップの同梱
同梱のメディアの容量が少なく長時間の動画撮影ができない
→ユーザーがメディアを自由に選べるように同梱メディアなしに変更

などが挙げられる。手ぶれ補正機構には、CCDやレンズを動かさない“電子式”を採用する。電子式手ぶれ補正とは、CCDやレンズを動かす手ぶれ補正機構とは異なり、CCDに入力された複数のRAWデータを比較して、中心部分だけ切り出して出力する方式。これにより、CCD方式やレンズ方式と比較した場合、低消費力と小型化のメリットがあるという。また、画像処理エンジンにも改良が加えられ、新たに1/4秒以上の長時間露光時に発生するノイズを除去する“スローシャッターノイズリダクション”機能や、画像の実際のデータとノイズを判別して、ノイズだけを除去する“2次元メディアンフィルター”、従来のRGBに加えてY(輝度)信号ガンマも補正でき、明るいシーンでもすっきりとした自然な色合いを再現できるという“ダブルガンマ補正”機能を搭載することで、暗部のノイズを除去し、解像度をアップしているという。本体サイズは液晶ディスプレーのサイズが大きくなったにもかかわらずC1から変化していない。これは、液晶ディスプレーを装備するフリップ部分の角を角張らせることによって実現しているという。

C1とC4の比較写真 液晶ディスプレーのサイズ比較
C1(右)とC4(左)の比較液晶ディスプレーの比較。C1の1.5インチ(左)とC4の1.8インチ(右)

主な仕様は、レンズに非球面レンズ2枚3面を含む8群11枚構成の光学5.8倍ズームレンズを搭載(NDフィルター(※1)含む)。デジタルズームとの併用で最大約51倍までのズームが可能。焦点距離はf=5.8~33.8mm(35mmフィルムカメラ換算時:38~220mm相当)。レンズの明るさを示すF値は3.5~3.7。シャッター速度は静止画時が2~1/2000秒、動画撮影中の静止画撮影が1/30~1/10000秒。ISO感度はオート/50/100/200/400。静止画の記録解像度は最大3264×2448ドット(ピクトライズ800使用時)で、記録フォーマットはJPEG形式(DCF 1.0/DPOF Ver.1.1/Exif 2.2準拠)。動画撮影は640×480ドット/毎秒30フレームまたは320×240ドット/毎秒15フレーム、160×120ドット/毎秒15フレームをメディアいっぱいまで連続記録可能。記録フォーマットはMPEG-4形式となる。

※1 NDフィルター 色に影響を与えずに光量だけを落とす光量調整フィルター。

ドッキングステーションにセットした状態
ドッキングステーションにセットした状態
記録メディアはSDメモリーカード(メディアはオプション、最大1GBまで対応)。液晶ディスプレーは、自分撮りや動画記録時に見やすい角度で撮影ができる回転式(横開き:90度、縦回転:前113度/後ろ180度)の半透過型の1.8インチ低温ポリシリコンTFT液晶ディスプレー(約13万画素)を採用する(光学ファインダーは内蔵しない)。バッテリーは専用リチウムイオン充電池『DB-L20』を使用し、撮影可能枚数は静止画が約130枚(カメラ映像機器工業会CIPA準拠での測定値)、動画は約60分。底面には専用端子を備え、付属の“ドッキングステーション”もしくは“接続アダプタ”を使用することでパソコンやテレビへ出力できるほか、ダイレクトプリントの標準規格“PictBridge”に対応しており、付属のUSBケーブルをプリンターに直接接続して印刷することができる。

本体サイズは幅69.0×奥行き108.0×高さ34.0mm、重量は約159g(本体のみ)。本体カラーは、“映画から連想できるテイスト”をコンセプトにした3色として、“ファンタジーゴールド(コンセプトはファンタジー映画)”“アクティブオレンジ(同アクション映画)”“ロマンスブルー(同ロマンス映画)”を用意する。アプリケーションとして、(株)ユーリードシステムズのDVDオーサリングソフト『Ulead MovieWriter 3 SE MPEG-4版』や写真&ムービー管理ソフト『Ulead Photo Explorer 8.0 SE Basic MPEG-4版』、“手ぶれ補正”や“パノラマ合成”が行なえる動画像処理ソフト『Motion Director SE 1.1』などが付属する。製品パッケージには、アプリケーションソフトを収録したCD-ROM、ドッキングステーション、ACアダプター、専用USBケーブル、カメラケース、レンズキャップ、ネックストラップ、リモコン、接続アダプターなどが付属する。



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