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ワコム、プロからハイアマチュアをターゲットとしたペンタブレット“Intuos3”を発表――記者発表には『Grand-Ma』の監督も


2004年9月9日

(株)ワコムは9日、ペンタブレット“インテュオス”シリーズの最新機種として“Intuos3(インテュオス スリー)”を発表した。入力エリアがA6サイズの『PTZ-430』、A5サイズの『PTZ-630』、A4サイズの『PTZ-930』の3製品。17日に販売を開始する。価格はオープン。編集部による予想販売価格は、『PTZ-430』が2万円前後、『PTZ-630』が3万円前後、『PTZ-930』が4万3000円前後。

“Intuos3”
“Intuos3”

“Intuos3”は、プロのクリエイターからハイアマチュアをターゲットとしたペンタブレット。従来製品の“intuos2”から大きく変わったのは、入力にグリップペンと5ボタンマウス(ともにコードレス/電池レス)のほか、“ExpressPad(エクスプレスパッド)”が利用できるようになった点。ExpressPadは、4個のファンクションキーと1個の“トラックパッド”(タッチセンサー)を組み合わせ、入力エリアの両側に1組みずつ配置したもの。ファンクションキーにはCtrl/Shift/Altなどのキーだけでなくキーストロークの割り当ても可能で、これまでキーボードショートカットを利用していたものも割り当てられる。トラックパッドには連続して値を変化できることから、標準で画面のズームやスクロールなどの機能が割り当てられている(カスタマイズ可能)。トラックパッドは連続操作や1回のみの操作も行なえるようになっている。機能の割り当ては利用するアプリケーションごとに設定できる。これにより同社では最大で作業効率が25%向上するとしている。

“intuos3マウス”
“intuos3マウス”
“intuos3グリップペン”
“intuos3グリップペン”
“ExpressPad”
“ExpressPad”
分解能は従来製品の約2倍
分解能は従来製品の約2倍

読み取り方式には電磁誘導(EMR)方式を採用しており、読み取り分解能は従来製品の約2倍の最高0.005mm(読み取り精度±0.25mm)。解像度は5080lpi(line per inch)で、一般的なマウスの400〜800dpi(dot per inch)の数倍に相当するという。最小ON荷重は30g(設定で10gにも対応)で、最大400g。筆圧レベルは1024レベルに対応している。他社製品と比較して弱い筆圧領域において繊細な表現が行なえるように設計されており、ペン先の感触を微調整することもできるようになっている。使用するグリップペンの替え芯も従来と同じ標準芯のほか、摩擦係数の異なるフェルト芯とストローク芯が付属し、書き味のカスタマイズが可能。オーバーレイシートも標準で付属する『N30』のほか、オプションで摩擦係数の大きいマットタイプのもの『N60』が用意されており、替え芯とオーバーレイシートを組み合わせることで6種類の書き味が利用できるという。

替え芯とオーバーレイシート
替え芯とオーバーレイシート
組み合わせによる比較
組み合わせによる比較

『PTZ-430』は、入力エリアが127×101.6mm(4×5インチサイズ)。本体サイズは幅283.5×奥行き217×高さ13mmの“マウスパッドサイズ”で、重量は0.8kg。本体カラーには“クリスタルグレー”(PTZ-430/G0)と“クリスタルシルバー”(PTZ-430/S0)を用意する。

『PTZ-630』は、入力エリアが203×152.4mm(6×8インチサイズ)。本体サイズは幅345×奥行き261.5×高さ13mmの“ノートブックサイズ”で、重量は1kg。本体カラーには“クリスタルグレー”(PTZ-630/G0)と“クリスタルシルバー”(PTZ-630/S0)を用意する。

『PTZ-930』は、入力エリアが304.8×228.6mm(9×12インチサイズ)。本体サイズは幅439.5×奥行き340×高さ14mmの“スケッチブックサイズ”で、重量は1.8kg。本体カラーは“クリスタルグレー”(PTZ-930/G0)のみ。

製品ラインアップ
“intuos3”のラインアップ

ともにインターフェースはUSBを採用。電源はUSBバスパワーを利用し、消費電流は最大300mW。対応OSは、Windows 98 SE/Me/2000/XP、Mac OS X 10.2.6以降(Mac OS 9用のドライバーソフトはダウンロードで提供)。アプリケーションとして、フォトレタッチソフト『Adobe Photoshop Elements 2.0』、ペイント系グラフィックスソフト『Corel Painter Essential 2』、まんが作成ソフト『Comic Studio Mini』(Windows版のみ)のほか、スケッチブックソフト『Alias SketchBook Proトライアル版』が付属する。

オプションとして、オーバーレイシート『N60』、エアブラシのタッチを利用できる『Intuos3 エアブラシ』、市販のボールペンの芯を利用してタブレットに載せた紙にも同時に描くことができる『intuos3 インクペン』などを用意する。『N60』の価格はPTZ-430用が1000円、PTZ-630用が1500円、PTZ-930用が2000円。なお、『N60』は、PTZ-630/930の初期出荷5000台に同梱するという。

■ハリウッド版『ゴジラ』や『タイタニック』のCGも手がけたフレデリック・スマーニャ氏が登場

国内シェア94%、世界でも70%が同社のタブレット
国内シェア94%、世界でも70%が同社のタブレット

六本木アカデミーヒルズ49で開催された記者発表会では、最初にワコム代表取締役社長兼代表執行役員の山田正彦氏が、同社の概要や事業計画などについて説明。タブレットの市場では同社のシェアがワールドワイドで70%、国内では94%に達することなどを示し、タブレットを“デジタルペーパー時代のデファクトスタンダード”にするという製品戦略などを紹介した。

プロフェッショナル向けの製品群
“intuos”はプロフェッショナル向けの製品群
プロの制作現場で利用
“intuos”はエンターテイメント分野のプロの制作現場で利用されている

続いて、電子機器カンパニー マーケティング部のゼネラルマネージャの守屋 潔氏が製品の説明を行なった。“intuos”はプロ向けの製品として業界でブランドが確立しているが、最近では一眼レフデジタルカメラやスキャナーの高機能などからハイアマチュアをから一般のシニアまで利用層が広がっており、いまではユーザーの70%がアマチュアであるというデータを紹介したのち、初代が1998年に発売され、3代目となる“intuos3”では大幅なデザインの変更が行なわれていることなどを説明した。

アマチュアにも
プロ向けだった“intuos”がアマチュアにも

次に、フレデリック・スマーニャ(Frederic Soumagnas)氏がゲストとして来場していることが紹介され、山田氏とのトークとなった。

中央がフレデリック・スマーニャ(Frederic Soumagnas)氏
中央がフレデリック・スマーニャ(Frederic Soumagnas)氏で、右がワコム代表取締役社長兼代表執行役員の山田正彦氏

スマーニャ氏は、フランス出身で、フランスやロサンジェルスでハリウッドのメジャー映画の制作にCGアーティストとして参加し、2002年にはインターネットスタジオ経由で制作した『グランマ(Grand-Ma)』の原作/監督を担当。現在は(株)ゼンの宮田人司氏とともに、フル3Dアニメーションを制作中であるという。同氏がかかわった映画は、『ロストチルドレン』や『タイタニック』、ハリウッド版『ゴジラ』、『インビジブル』、『Xメン2』など。

『ロストチルドレン』
『ロストチルドレン』ではノミを担当。リアリスティック表現のためにテクスチャーを工夫したという。最初はマウスを利用しており、何十時間もかけて仕事を行なっていたという
インターネットスタジオによるコラボレーション
『グランマ(Grand-Ma)』でのインターネットスタジオによるコラボレーションについても紹介

スマーニャ氏は、初めに、ワコムのタブレットをCGの仕事を始めてから10年間ずっと使っていることや、これまでに制作にかかわってきた映画でCGを担当したカットを示しながら、どのような点でタブレットやアプリケーション(Adobe Photoshop)が使われているかを紹介。ハリウッド版『ゴジラ』ではゴジラがミサイルで傷つくシーンのために、テクスチャーを担当したアーティストがスーパーマーケットで買ってきたビーフやチキン、レバーなどの肉をスキャナーで取り込み、それを加工したといったようなエピソードを交えながら、完成映像とともに紹介していった。

カット1
カット2
2005年公開予定の新作の一部を紹介

最後に、本邦初公開という2005年公開予定の3Dアニメーションの一部を上映したのち、山田氏が新製品の“intuos3”をスマーニャ氏にプレゼントすることで、仕事の効率が25%上がるでしょう、とトークを締めくくった。

(編集部)


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