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キヤノン、A4対応のインクジェットプリンターなど12機種発表──キューブ型デザインを採用した『iP8600』など

2004年09月28日 13時02分更新

文● 編集部 美和正臣

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キヤノン(株)とキヤノン販売(株)は28日、A4インクジェットプリンター“PIXUS iPシリーズ”9製品と、スキャナー/コピー/カラープリンターなどの機能を搭載する複合機“PIXUS MPシリーズ”3製品を10月上旬から下旬にかけて順次発売すると発表した。価格はオープンプライス。製品名と発売日、編集部による予想販売価格は以下のとおり。

A4対応インクジェットプリンター
 PIXUS iP8600 10月上旬/8色インク対応/4万5000円前後
 PIXUS iP8100 10月上旬/7色インク対応/3万5000円前後
 PIXUS iP7100 10月上旬/6色インク対応/3万円前後
 PIXUS iP6100D 10月上旬/6色インク対応/3万円前後
 PIXUS iP4100 10月上旬/5色インク対応/2万5000円前後
 PIXUS iP4100R 10月上旬/5色インク対応/3万円前後
 PIXUS iP3100 10月上旬/4色インク対応/2万円前後
 PIXUS iP2000 10月上旬/4色インク対応/1万5000円前後
 PIXUS iP1500 10月上旬/4色インク対応/1万円前後
A4対応複合機
 PIXUS MP900 4月初旬/6色インク対応/4万5000円前後
 PIXUS MP790 3月上旬/5色インク対応/5万円前後
 PIXUS MP770 3月中旬/5色インク対応/4万0000円前後



デザインが一新され、自動両面印刷も可能になったA4インクジェットプリンター

今回発表されたA4対応インクジェットプリンター“PIXUS iP”シリーズは、従来のモデルに比べ、外観が大きく変更になっている。オートシードフィーダーや排紙トレーを閉めるとフルフラットになる、“キューブ型”と呼ばれるデザインに変更(ip6100D/2000/1500除く)。これに伴い給紙機構も変更。従来本体の背面に配置されていたオートシートフィーダーが本体の上部に配置され、さらに下部には給紙用の“カセット”を搭載。2ヵ所からの給紙が可能な方式“2Way給紙”を採用(iP1500除く)した。対応する用紙サイズはL判~A4サイズで、オートシートフィーダーとカセットの両方に最大300枚(オートシートフィーダー150枚/カセット150枚)の用紙をセット可能。給紙の切り替えは本体前面の切り替えボタンとドライバから設定可能で、一方の紙がなくなるともう一方から自動的に給紙する自動切換え機能も搭載されている。またオートシートフィーダーとカセットに異なるサイズの用紙をセット可能。専用用紙での写真プリントと普通紙での通常印刷を、用紙に入れ替えなしで行なうことも可能となった。

“PIXUS iP”は、トレーなどを閉じるとフルフラットになる“キューブ型”と呼ばれるデザインを採用しているのが特徴

また、従来はオプションであった自動両面プリントユニットを内蔵したことにより、普通紙や専用紙での両面印刷が可能。自動両面印刷はオートシートフィーダーとカセットの両方から可能となっており、両面印刷が可能な専用紙『ピクサス フォトアルバムセット(A4)』などを利用すれば、アルバムの作成も簡単にできる。

そのほか、従来プリンタブルCD/DVDへの印刷は、専用の印刷ユニットを本体前面に装着しなければならなかったが、今回はトレーガイドを本体に内蔵。印刷用のトレーにプリンタブルCD/DVDをセットして、本体に挿入するだけで印刷可能になった。

デジタルカメラとプリンター本体をUSBケーブルで接続して直接印刷する“カメラダイレクト”では、標準の“PictBridge”以外に、同社独自の規格“Bubble Jet Direct”に対応(iP1500除く)。CPUの処理速度のアップや画像処理ソフトウェアの最適化、搭載キャッシュメモリーの増量によるアクセス時間の短縮(ともに詳細は未公開)により、カメラダイレクト利用時の印刷時間を約50%削減したという。また、用紙サイズも新たにカードサイズに対応。レイアウトも1枚の用紙に2/4/9/16面の画像を印刷可能となった。

インクは、窒素酸化物に対して化学反応しにくい染料インクである“BCI-7”を新規に開発。同社のプロフェッショナルフォトペーパー『PR-101』など5つの純正専用紙と組み合わせることにより、同社の加速試験でアルバム保存100年を実現するという(同社はこの用紙とインクの組み合わせを“ChoromaLife100(クロマライフ)”と命名)。また、フォトフレームでの保存30年(プロフェッショナルペーパー使用時)や、銀塩写真以上の保存性能と耐湿性を実現したという。また、彩度が高く、メリハリのある高コントラストの印刷が可能になるという画像エンジン“キヤノンデジタルフォトカラー”を搭載。

写真ユーティリティーソフトとして『Easy-PhotoPrint Ver.3』が付属。自動両面プリントや2Way給紙をサポートしたほか、逆光時に肌が暗くなるのを補正する“顔明るく補正”や、ピントの中抜けで人物に合焦していないときに自動的に人物の顔の部分を識別し、輪郭強調する“顔くっきり補正”、画像に写っている人物のほくろをなくす“ほくろ除去”などの機能を搭載。そのほか、広告バナーなどウェブブラウザーに表示されているすべてのものを見たままの形で印刷できる『Easy-WebPrint Ver.2.5』やアルバム作成ソフトの『PhotoRecord Ver.2.2』、CD/DVDラベル印刷ソフトの『らくちんCDダイレクト for Canon』などが付属する。

8色インクを搭載したハイエンドモデル『PIXUS iP8600』

『PIXUS iP8600』は、今回発売されるA4インクジェットプリンターの最上位モデル。8色インク(シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/フォトシアン/フォトマゼンタ/レッド/グリーンインク)を搭載し、全弾2pl(ピコリットル)の8色インクによる最高4800dpi×2400dpiの高画質印刷に対応。同社によると、レッドとグリーンを加えたことにより、同社の6色タイプのものと比較して、彩度がレッド領域で約1.6倍、グリーン領域で約1.2倍に向上し、色の表現力が向上したという。

特色インクとして“レッド”と“グリーン”を搭載した『PIXUS iP8600』

インクヘッドは、各色768ノズル合計6144ノズルを採用。ヘッドの動作スピードを今回発売されるほかのプリンターに比べて、20%アップさせている。また、従来モデルの最上位機種『PIXUS 990i』ではフチなしプリントの際に、中央部では1色あたり768ノズルで印刷していても、用紙の先端や後端では白スジや黒スジといった印刷の乱れを防ぐため128ノズルで動作させていたが、今回は用紙の先端や後端で倍の256ノズルで印刷を実行。L判フチなし印刷は、PIXUS 990iでは約35秒だったのに対し、23秒での印刷が可能。印刷スピードは、A4モノクロ時で毎分17枚、A4カラー時で毎分15枚。

インターフェースはパソコンとの接続用にUSB 2.0(Hi-Speed)/1.1、デジタルカメラとの接続用にUSB 1.1(PictBridge対応)を装備。対応OSは、USB 2.0接続では、Windows 2000/XP、Mac OS X 10.2.7以降、USB 1.1接続では、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X 10.2.1以降。

本体サイズと重量は、幅453×奥行き293×高さ170mm/約7.3kg。消費電力は、印刷時が約23W/待機時は約1W、稼働音は最高品位時に約36dB。

7色インクを搭載したハイパフォーマンスモデル『PIXUS iP8100』

『PIXUS iP8100』は、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/フォトシアン/フォトマゼンタ/レッドの7色インクを採用。『PIXUS iP8600』の特色インクである透明感に関与する“グリーン”を削除し、鮮やか色彩を強調する“レッド”インクを搭載しているモデル。全弾2plの7色インクにより、最高4800dpi×2400dpiの高画質印刷に対応する。

特色インクとして“レッド”を搭載した7色インク対応の『PIXUS iP8100』

インクヘッドは、各色768ノズル合計5376ノズルを採用。また、『PIXUS iP8600』同様、フチなしプリントの際に、用紙の先端や後端で倍の256ノズルで印刷を実行する機能も搭載。L判フチなし印刷で25秒での印刷が可能。印刷スピードは、A4モノクロ時で毎分17枚、A4カラー時で毎分15枚。

インターフェースはパソコンとの接続用にUSB 2.0(Hi-Speed)/1.1、デジタルカメラとの接続用にUSB 1.1(PictBridge対応)を装備。対応OSは、USB 2.0接続では、Windows 2000/XP、Mac OS X 10.2.7以降、USB 1.1接続では、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X 10.2.1以降。

本体サイズと重量は、幅453×奥行き293×高さ170mm/約7.3kg。消費電力は、印刷時が約22W/待機時は約1W、稼働音は最高品位時に約36dB。

6色インクを採用した高画質モデル『PIXUS iP7100』

『PIXUS iP7100』は、シアン/マゼンタ/イエロー/ブラック/フォトシアン/フォトマゼンタの6色インクを搭載した『PIXSU iP8600』の特色インクをなくしたモデル。全弾2plの6色インクにより、最高4800dpi×2400dpiの高画質印刷に対応する。

6色インクを搭載した『PIXUS iP7100』

インクヘッドは、各色768ノズル合計4068ノズルを採用。また、『PIXUS iP8600』同様、フチなしプリントの際に、用紙の先端や後端で倍の256ノズルで印刷を実行する機能も搭載。L判フチなし印刷で25秒での印刷が可能。印刷スピードは、A4モノクロ時で毎分17枚、A4カラー時で毎分15枚。

インターフェースはパソコンとの接続用にUSB 2.0(Hi-Speed)/1.1、デジタルカメラとの接続用にUSB 1.1(PictBridge対応)を装備。対応OSは、USB 2.0接続では、Windows 2000/XP、Mac OS X 10.2.7以降、USB 1.1接続では、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS 9.x、Mac OS X 10.2.1以降。

本体サイズと重量は、幅453×奥行き293×高さ170mm/約7.3kg。消費電力は、印刷時が約22W/待機時は約1W、稼働音は最高品位時に約36dB。

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