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ノキア・ジャパン、GSM/W-CDMA対応の第3世代携帯電話『Nokia 6630』を発表――“ノキア”ブランドから2005年初頭に発売

2004年10月19日 19時57分更新

文● 編集部 内田泰仁

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ノキア・ジャパン(株)は19日、高機能携帯電話向けのスマートフォン・プラットフォーム“Series 60 Platform”を搭載した第3世代携帯電話『Nokia 6630』を発表した。同機は、ボーダフォン(株)が『Vodafone 702NK』として発売すると9月22日に発表しているが、ノキア・ジャパンは、ボーダフォン向けのカスタマイズを施したこのモデルのほか、ノキアブランドで“ノキア・スタンダード・バージョン”も発売するという。出荷時期はボーダフォン向けモデルが年内、“ノキア・スタンダード・バージョン”が2005年初頭の予定。“ノキア・スタンダード・バージョン”の価格はオープンプライスで、同社のオンラインショップでの販売価格は現段階では未定。

『Nokia 6630』(手前の2台)と、ボードフォン向けにカスタマイズされた『Vodafone 702NK』(奥の4台)。ボーダフォンモデルは背面にボーダフォンのロゴが入る『Nokia 6630』を手に持った女性モデル

代表取締役社長のヘイッキ・テンフネン氏
『Nokia 6630』は、フィンランドのノキア社の第3世代携帯電話の最新モデルで、GSM900/1800/1900(欧米、日韓を除くアジア太平洋地域などで利用可能)およびW-CDMA(日韓で利用可能)の両ネットワークをサポートしたグローバル向け製品。同社としては初めての携帯電話事業者(ボーダフォン)から発売する日本語メニューに対応した第3世代携帯電話でもあり、同日に行なわれた記者発表会の中で代表取締役社長のヘイッキ・テンフネン(Heikki Tenhunen)氏は、「日本で初めてマスマーケットに対して展開する製品」だと述べている。



お詫びと訂正:記事掲載当初、「同社としては初めての携帯電話事業者(ボーダフォン)から発売する製品でもあり」との記述がありましたが、正確には上記のとおり、“携帯電話事業者(ボーダフォン)から発売する初めての日本語メニューに対応した第3世代携帯電話”となります。ここにお詫びし、訂正いたします。

本機が採用する“Series 60 Platform”は、OSに英シンビアン(Symbian)社の“Symbian OS”を採用したノキア製のスマートフォン・プラットフォームで、インターフェースなどの柔軟なカスタマイズ、アプリケーション開発の容易さ、マルチメディアデータのサポートなどが特徴。本機は通話/メール/ウェブブラウズに加え、PIM/ミュージックプレーヤー機能を持つ。

“ノキア・スタンダード・バージョン”(写真左)とボーダフォン向けモデル(写真右)のデザイン/カラーバリエーションの違い

本体の形状はストレートタイプで、液晶ディスプレーは2.1インチ/208×176ドット/6万色表示のTFT液晶パネルを採用。内蔵デジタルカメラは有効130万画素で、センサーはCMOSセンサー。内蔵の共有メモリーは10MB、外部メモリーはRS-MMCに対応(製品パッケージに32MBメディアが付属)。外部インターフェースとしては、ケーブル接続用のUSB 1.1と無線接続用のBluetoothを備える。パソコンとのリンク用ユーティリティー“Nokia PC Suite”を利用することで、外部インターフェース経由でパソコンと本機のPIM機能の同期/マルチメディアデータの転送/メールやブックマークの転送が可能となる。

標準搭載のメールクライアントは、POP3およびIMAP4に対応。また、ボーダフォン向けモデルでは、ボーダフォンの提供するメールサービスも利用できる。ウェブブラウザーは、WAP 2.0とHTML/X-HTMLをサポートする。このほか、Word/Excelファイルを閲覧可能な“オフィスドキュメントビューワー”を搭載する。

本体サイズは、幅60×奥行き21×高さ110mm、重さは約127g(電池パック含む)。連続通話時間はGSMで最大360分、W-CDMAでは最大190分。連続待ち受け時間は最大260時間。本体パッケージには、RS-MMC用MMCアダプター、イヤホンマイク、電池および急速充電器、USBケーブルが付属。オプションとして、Bluetooth接続のワイヤレスヘッドセットイヤホンマイクやTV電話機能を追加するスタンドなどが用意される。

オプションのワイヤレスヘッドセットイヤホンマイクヘッドセットイヤホンマイクを耳に装着したところ

同社オンラインショップでの販売価格は現在検討中とのことだが、現在同社が販売している製品と近い水準になるとしている(※1)。また、シェアや販売台数の目標については現時点では未定だという。なお、本機で使用できるSIM/USIMカードは、ノキア・スタンダード・バージョンは、各地域で利用可能なSIM/USIMカード各種、ボーダフォン向けモデルはボーダフォンが提供するSIM/USIMカードのみ。

※1 (参考)現在同社のオンラインショップで販売されているモデル中で最新となる『Nokia 7600』の販売価格は4万7040円

冒頭に製品の概要と日本での戦略について説明したテンフネン氏によると、ノキアのグローバル戦略は、“携帯電話の普及拡大”“消費者へのマルチメディアの提供”“エンタープライズ環境へのモバイルの提供”の3つの柱を基本としているといい、日本法人では、

  • ノキア製品の展開拡大
  • 消費者ニーズにこたえる製品の提供
  • ブランドイメージの定着

に注力した活動を行なっていくといい、『Nokia 6630』では、そのブランドの定着に向けて、プロモーションなども含め、積極的な展開を進めていくとしている。

お詫びと訂正:記事掲載当初、「同社が日本で発売する初めての第3世代携帯電話となる」との記述がありましたが、ノキア・ジャパンでは、第3世代形態の『Nokia 6650』『Nokia 7600』をすでに発売しておりました。ここに訂正し、お詫びいたします。

また、製品の販売は、新東京国際空港(成田空港)および東京・箱崎T-CATの“Nokia Store”、東京・南青山の“Nokia @O-parts lifestyle shop”、同社オンラインショッピングサイト“Nokia Online Shop”で行なわれるほか、家電量販店などでの販売も拡大していく予定だという。ボーダフォン向けモデルについては、ボーダフォンの販売チャネルのほか、ノキア・ジャパンの販売チャネル各種でも取り扱う(新規/機種変更の取り扱い区分については現在未定)。

お詫びと訂正:記事掲載当初、同社代表取締役社長のヘイッキ・テンフネン氏の名前の記述が一部間違えている箇所がありました。正しくは現在掲載されているとおりです。ここにお詫びし、訂正いたします。

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