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ワコム、液晶ペンタブレットの新機種2製品を発表――プロユースの大画面21.3インチ&実売10万以下の15インチモデル


2005年2月8日
21.3インチUXGA液晶ディスプレーを内蔵したハイエンド液晶ペンタブレット『Cintiq 21UX』
21.3インチUXGA液晶ディスプレーを内蔵したハイエンド液晶ペンタブレット『Cintiq 21UX』
新商品の説明を行なうワコム マーケティング部ゼネラルマネージャーの守屋潔氏
新商品の説明を行なうワコム マーケティング部ゼネラルマネージャーの守屋潔氏

(株)ワコムは8日、液晶ディスプレーにペンタブレットの機能を内蔵した“液晶ペンタブレット”の新製品2機種を発表した。同社はペンを使用した入力デバイス“電磁誘導式ペンタブレット”を中核ビジネスとしており、中でも液晶ペンタブレットは、ディスプレー画面に直接ペンで描き込むという独特の操作感で、グラフィックデザイナーやイラストレーターなど、プロフェッショナルユーザーの強い支持を集めている。またマイクロソフト(株)の提唱する“タブレットPC”に搭載されているペンタブレット機能は、ワコムが開発した技術を採用している。

21.3インチ液晶ディスプレーを搭載するハイエンドモデル『Cintiq(シンティック) 21UX』は、プロフェッショナルのグラフィックス・ビデオ編集ユーザー用途向けの製品である。従来の同社製液晶ペンタブレットで最も大きな解像度を持っていたのは、18.1インチSXGA(1280×1024ドット)解像度の『Cintiq C-1800SX』であった。新製品では液晶パネルの大型化により、解像度をUXGA(1600×1200ドット/1677万色)に引き上げ、広い画面での編集作業が可能になった。また同社のペンタブレットの上位機種『Intuos3(インテュオス3)』と同じセンサーを搭載することで、分解能はC-1800SXの10倍も細かい0.005mmになり、より精密な描画が可能となっている。筆圧感知機能も1024レベルと細かく、微妙な力の入れ具合をも表現可能となった。付属のペンはコードや電池は不要で、Intuos3と同一のものを使用している。



高解像度化と分解能のさらなる微細化により、大きな絵を表現力豊かに制作可能となった
高解像度化と分解能のさらなる微細化により、大きな絵を表現力豊かに制作可能となった
側面のExpressPad。4つのキーとスクロールパッドが備わる。両側面にあるので、最大8キーまで割り当て可能
側面のExpressPad。4つのキーとスクロールパッドが備わる。両側面にあるので、最大8キーまで割り当て可能

表面は強化アクリルの板でおおわれており、ディスプレー面と周囲のフレームには段差がなく、フレームにペンが引っかかるようなことはない。さらにディスプレー両側面には、スクロールパッドやショートカットキー機能を備える“ExpressPad”が用意され、CtrlキーやShiftキー、アプリケーションのショートカットキーなどを割り当てて、作業を効率よく行なえる。

“究極のデジタルペーパー”を目指した21UXは、スタンド部分にも工夫がこらされている。スタンドは前後への傾き(30〜80度)だけでなく、左右への回転(180〜-180度)も可能で、紙の向きを変えて絵を描くように、ディスプレーを回転させて絵を描くといった作業が可能である。視野角も水平垂直ともに170度と広い。コントラスト比は400:1、最大輝度は250cd/m2、応答速度は16msとなっている。映像入力端子はアナログRGBとDVI-Iの2系統を備える。またペン操作のインターフェース用にUSB端子も備える。本体重量は8.5kg、スタンドが1.7kgとなっている。

画面を回せるようになったので、紙の向きを変えて絵を描くという作業を、液晶ペンタブレット上で再現可能となった
画面を回せるようになったので、紙の向きを変えて絵を描くという作業を、液晶ペンタブレット上で再現可能となった

対応OSはWindows XP/2000、またはMac OS X 10.2.6以降。価格はオープンプライス。店頭での予想実売価格は35万円前後とのこと。発売開始日は26日。

低価格な15インチ液晶ペンタブレット

液晶ペンタブレットはプロフェッショナルユーザーだけでなく、マウスに慣れていない小さな子供や年配のユーザーにも喜ばれる機器だが、価格が高いという問題点があった。今回発表された新製品“DTI-520”シリーズは、同社初の普及価格帯向け液晶ペンタブレットとして、低価格化を重視した製品である。パソコン初心者からビジネスユーザーまで、幅広いターゲットを狙う。

実売で10万円以下を狙った“DTI-520”。左が一般向けの『DTI-520 U Model』で、右が法人向けの『DTI-520 S Model』

一般個人向けモデル『DTI-520 U Model』は、希望小売価格が12万6000円。実売価格で10万円以下程度と、16〜17万円程度で販売されていた従来機種と比べると、大幅な低価格化を実現している。液晶画面サイズは15インチのXGA(1024×768ドット/1619万色)。コントラスト比500:1、最大輝度250cd/m2、応答速度16msと、単体の液晶ディスプレーと比較しても遜色ないスペックを持つ。センサーの分解能は0.05mmで、512レベルの筆圧検知に対応する。映像入力端子はアナログRGB端子のみ。またペン用インターフェースとしてU ModelはUSBを、法人向けモデルの『DTI-520 S Model』はUSBとシリアルポートを備える。本体サイズもコンパクトさを重視し、幅344mm×奥行き300mm×高さ49mmと従来機種比で25%ほど小型化され、市販の液晶ディスプレー並みとなった。重さは4.6kg(スタンド含む)。

また法人向けモデルには、ペンごとに固有のIDを持たせる“ペンID機能”というセキュリティー機能が搭載されている。これはペンごとに42億通りものIDを設定しておき、アプリケーション側で承認されたペン以外では入力不能にしたり、どのデータが誰のペンで入力されたかを記録しておくといった機能が実現可能になる。新製品説明会で披露された電子カルテをモチーフにしたデモでは、認証されたペン以外では入力できなくしたり、3人のユーザーが1枚の電子カルテ上に書いたデータが、ユーザーごとに色分けして表示されるといったデモが披露された。

対応OSはWindows XP/2000/Me/98SE、またはMac OS X 10.2.6以降。価格はU Modelが12万6000円、S Modelがオープンプライス。発売開始日は10日。

(編集部 小西利明)


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