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日本IBM、“Expressカードスロット”搭載の“ThinkPad T43”を発表――新たに2台目の内蔵HDDにも保護機能が有効に

2005年03月08日 10時09分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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“ThinkPad T43”の14.1インチモデル
“ThinkPad T43”の14.1インチモデル

日本アイ・ビー・エム(株)は8日、スリムA4モバイルノートパソコン“ThinkPad T42シリーズ”の上位機種として、Intel 915GM/PMチップセットとDDR2 SDRAM、PCI Express接続で最大2500Mbpsの高速拡張スロット“Expressカード/54”“Expressカード/34”などを搭載する“ThinkPad T43”シリーズ(14モデル)を9日に出荷開始すると発表した。同社直販サイト“IBMショッピング”のIBMダイレクト価格は19万3200円から。なお、ThinkPad T42シリーズは併売される。同時に、デスクトップ代替向けA4オールインワンノート“ThinkPad G41”(1モデル、最上位機種)も9日に出荷開始すると発表した。IBMダイレクト価格は21万4200円。

ThinkPad T43は、昨年10月に発表した“ThinkPad T42”の薄型軽量な筐体をそのままに、最新CPUやチップセット、高速メモリー、高速拡張スロットなどを搭載してパフォーマンス強化を図ったオフィス向けスリムA4モバイルノート。CPUにPentium M 730-1.60GHz/同 750-1.86GHz/同 760-2GHz、メインメモリーにPC2-4200対応DDR2 SDRAM(従来はPC2700対応DDR SDRAM)256MBもしくは512MBを搭載し、IBM社内での計測でThinkPad T42から最大18%の高速化を確認したという。



“ThinkPad T43”の15インチモデル
“ThinkPad T43”の15インチモデル

PCI Express接続の高速拡張スロット“Expressカード/54”“同/34”は、従来のType II×2(Type III×1)対応PCカードスロットと同じ左側面手前に配置され、上段がExpressカードスロット、下段がPCカードスロット(TypeII×1)となる。Expressカードスロットは、PCカードスロットとピン互換性がなく、コネクター部分が小さいExpressカード対応デバイス(現時点では国内未発売、動作検証にはIBM社内で開発したEthernetカードを用いたとのこと)を誤ってPCカードスロットに差し込んでしまう可能性がある。誤挿入によるピンの破損を防ぐために、T43ではピンの手前にカバーを設けて、正しいPCカードが挿入された場合のみ、カバーが奥に移動してピンが露出(カードと接続)する仕組みになっている。

また、ユーザーからの要望に応える形で、従来は非対応だった2台目の内蔵HDD(標準では光ドライブが装着されている右側面の“ウルトラベイ・スリム”にオプションのHDDユニットを装備した場合)に対しても、落下前などの加速度の変化を検知してヘッドを退避してHDDの破損を防ぐ“IBMハードディスク・アクティブプロテクション・システム(HAPS)”が機能するようになった。なお、この機能はソフトウェアアップデート(近日配布予定)により、従来のHAPS対応モデルでも利用可能になる。

そのほか、T43では設計時の“トーチャーテスト(拷問テスト)”において、新たに小さな振動を与え続ける試験“バンプテスト”を追加・実施しているという。これは、電車通勤などで細かい振動が断続的に与えられると、ネジのゆるみなどが起こる可能性がある、という指摘に基づいて新たに追加したもの。

そのほかのスペックは、液晶ディスプレーは14.1インチXGA表示(下位4モデル)/14.1インチSXGA+表示(中位3モデル)/15インチSXGA+表示(上位2モデル)で、15インチSXGA+表示タイプは広視野角・高発色が可能という“FlexView液晶”パネルを採用。グラフィックスアクセラレーターは、下位4モデルがIntel 915GMチップセット内蔵機能を利用し、中上位5モデルはカナダATIテクノロジーズ社のMOBILITY RADEON X300(64MB)を搭載。下位2モデルを除き、スライド方式の指紋センサーを内蔵し、全モデルにパスワードを暗号化して記録する“セキュリティーチップ”を標準搭載する。

HDDは下位4モデルが40GB、中位2モデルが60GB、上位3モデルが80GB。光ドライブはDVD-ROMドライブ(最下位1モデル)、CD-R/RW&DVD-ROM対応コンボドライブ(5モデル)、DVDスーパーマルチドライブ(3モデル)のいずれかを内蔵。通信機能は、IEEE 802.11b/g(下位6モデル)もしくはIEEE 802.11a/b/g(上位3モデル)準拠の無線LAN、10/100/1000BASE-T準拠のGigabit Ethernet、56kbpsファクスモデムを装備。上位3機種はさらにBluetoothも備える。

バッテリーはリチウムイオン充電池で、駆動時間は3.4~4.0時間。本体サイズと重量は、14.1インチ液晶ディスプレー内蔵モデルが幅311×奥行き255×高さ31.4(最薄部26.6)mm/2.3kg、15インチモデルは幅329×奥行き268×高さ36(最薄部31)mm/2.7kg。プレインストールOSはWindows XP Professional SP2。ビジネスソフト『Microsoft Office Personal Edition 2003』プレインストール(2モデル)、および英語版OS&英語キーボード搭載(3モデル)は受注生産となる。

『ThinkPad G41(型番:2881-B4J)』
『ThinkPad G41(型番:2881-B4J)』

同時に発表された、『ThinkPad G41(型番:2881-B4J)』は、15インチSXGA+表示の最上位機種からCPUをHT対応Pentium 4 552-3.46GHz、HDDを80GB、無線LAN機能をIEEE 802.11a/b/g(従来はIEEE 802.11b/g)対応に変更したもの。

本体サイズと重量は、幅329×奥行き282.5×高さ50.9(最薄部37.1)mm/3.8kg。バッテリー駆動時間は約2.0時間。

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