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東芝、最新スペックを取り込み筐体デザインも一新した新“dynabook Qosmio G20”シリーズを発表!

2005年03月10日 15時01分更新

文● 編集部 小西利明

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AV機器風の新しい筐体デザインを採用した“dynabook Qosmio G20”

(株)東芝は10日、AVノートパソコン“Qosmio(コスミオ)”シリーズの新製品『dynabook Qosmio G20/395LS』と『dynabook Qosmio G20/390LS』の2モデルを発表した。いずれも価格はオープンプライスで、発売予定日は18日。

TV表示やDVD再生時の画質にこだわるQosmioシリーズの新製品は、最新スペックの採用と筐体デザインの一新が主な特徴となっている。まずCPUとチップセット、および内蔵無線LAN機能には、最新の“Centrinoモバイル・テクノロジ”に対応した製品を採用している。チップセットはPCI ExpressやDDR2メモリーに対応する“Intel 915PM Express”を採用。CPUは395LSがPentium M 750-1.86GHz、390LSがPentium M 740-1.73GHzを搭載している。標準搭載メモリーはDDR2-533を512MB搭載。標準の状態のメモリーはシングルチャネル接続だが、空きスロットに同容量のメモリーを装着すれば、デュアルチャネル接続となってメモリーアクセス速度が向上する。

内蔵HDDはノートパソコン用HDDを2台搭載することで、395LSの場合200GBと、ノートパソコンでは最大級の容量を実現している。また付属のHDDユーティリティー『東芝RAID』を使用すると、2台の内蔵HDDを使ったストライピング(RAID 0)やミラーリング(RAID 1)構成も可能となる。ストライピングならばHDDのアクセス速度を向上させられるし、ミラーリングならば容量は半分になるがHDDをソフトウェア的に二重化することで、部分的なHDD損傷によるデータ損失を防ぐことができる。このユーティリティーは同社が独自に開発したもので、同社のPCサーバー“MAGNIA”シリーズでも使われている。本体のBIOSとドライバー、ユーティリティーの協調により、高い信頼性とパフォーマンスを持つとしている。同社ではストライピング構成を取った場合、従来機の“Qosmio G10”シリーズと比べて、約1.4倍の高速化が可能としている。

グラフィックス機能には、米エヌビディア社の最新ノート向けGPU“GeForce Go 6600”を搭載。ビデオメモリーも128MBを搭載していて、ノートパソコンとしては非常に優れたグラフィックス性能が期待できる。最新の3Dゲームでも難なくこなせるだろう。

本体の外観は高級AV機器を意識したようなデザインで、つややかな黒いボディーに、随所に青色LEDがちりばめられている。内蔵する液晶ディスプレーは17インチのワイド型(アスペクト比16:10)“高輝度Clear SuperView液晶”で、解像度は1440×900ドット。ノートパソコン用17インチ液晶ディスプレーでは最高クラスの、500cd/m2の輝度を誇る。これはQosmio G10シリーズの約1.5倍の輝度に相当する。本体左前面にはスロットイン形式のDVDスーパーマルチドライブが内蔵されており、AV機器らしさをここでも醸し出している。

Qosmio Playerの高画質化機能をさらに強化

QosmioシリーズでTV視聴・録画やDVD再生を行なう場合は、Windows XP上でTV視聴・録画ソフト『InterVideo WinDVR』などを使う場合と、Windowsを起動せずに利用できるTV視聴・録画ソフト『Qosmio Player』を使う場合の2パターンが用意されている。特にQosmio Player側は、Qosmioに用意された多種多様なTV・DVD高画質化機能をフルに活用できるといった利点がある。さらに新しいG20では、Qosmio Playerの高画質化機能に3つの新機能が加わった。

モーションエッジスムージング機能
動画中の斜め線部分を補完して、斜め方向の輪郭を滑らかに表現する。
3次元FNR(フレームノイズリダクション)機能
電波の受信感度が低いときに、画面に生じる細かなノイズを除去する。また空や壁といった同系色が広範囲に広がっている部分に生じる、色の微小な変化を除去する。
DVD再生時に60フレーム/秒でのプログレッシブ再生
従来のQosmio PlayerではDVD再生時に30フレーム/秒でのプログレッシブ再生を行なっていたところを、60フレーム/秒に倍増することで、より滑らかな動画再生を可能にした。

Qosmio Playerはこのほかにも、疑似サラウンド機能“SRS WOW”がDVD再生時に使用可能になるといった強化も図られた。また従来機種では5GBしかなく、TV録画には不十分だったQosmio Player側で録画できるHDD容量も、G20では20GBへと増量されている。

インターフェース面では、ノート用高速拡張インターフェースとして期待される“ExpressCard”スロットの搭載がまず目を引く。幅34mmと幅54mmの2サイズのカードに対応する点は、同様にExpressCardスロットを備える日本アイ・ビー・エム(株)の『ThinkPad T43』やエプソンダイレクト(株)の『Endeavor NT9000Pro』と同様だ。そのほかのインターフェースとしては、4ポートのUSB 2.0、IEEE 1394、光デジタルオーディオ/ヘッドホン出力などを備える。アナログRGBディスプレー出力は備えていないが、D1~D4に対応したD映像出力端子を備える点は珍しい特徴と言えよう。

内蔵のリチウムイオン充電池により、約2時間(JEITA測定法1.0)のバッテリー駆動時間を実現しているとはいえ、重さ約4.5kg、底面積は幅406×奥行き285mmもあるG20は、デスクトップ代替ノートとしての使い方が基本となるだろう。店頭での予想実売価格は、395LSが36万円前後、390LSが33万円前後と想定されている。

dynabook Qosmio G20シリーズの主なスペック
商品名 dynabook Qosmio G20/395LS dynabook Qosmio G20/390LS
CPU Pentium M 750-1.86GHz Pentium M 740-1.73GHz
チップセット Intel 915PM Express
メモリー DDR2 533-512MB
グラフィックス GeForce Go 6600
液晶ディスプレー 17インチワイド1440×900
HDD SATA 200GB(100GB×2) SATA 160GB(80GB×2)
光ディスクドライブ 2層式DVD+R対応DVDスーパーマルチドライブ(DVD+R DL 最大2.4倍速書き込み、DVD±R 最大8倍速書き込み、DVD±RW 最大4倍速書き換え、DVD-RAM 最大3倍速書き換え、CD-R 最大24倍速書き込み)
スロット ExpressCard/34&54×1、PCカード TypeII×1、ブリッジメディアスロット(SDメモリーカード/xDピクチャーカード/MMC/メモリースティック/メモリースティックPRO対応)×1
通信 IEEE 802.11b/g、10/100BASE-TX、Bluetooth 1.2、V.90 56kbpsモデム
I/O USB 2.0×4、IEEE 1394、D映像出力端子、Sビデオ出力、光デジタルオーディオ/ヘッドホン出力など
サイズ(W×D×H) 406×285×48.9mm(最薄部43.1mm)
重量 約4.5kg
OS Windows XP Home Edition SP2

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