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NEC、ノートパソコン“LaVieシリーズ”夏モデルを発表――パワフルモバイル“LaVie RX”をフルモデルチェンジ

2005年04月13日 11時00分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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フルモデルチェンジした“LaVie RX”
フルモデルチェンジした“LaVie RX”(左)を従来製品と比較したところ

日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は12日、ノートパソコン“LaVie(ラヴィー)シリーズ”の2005年夏モデルとして、SXGA+表示の14.1インチ液晶ディスプレーを内蔵したパワフルモバイルノート“LaVie RX”、バリエーション豊富なラインナップを持つA4ノートパソコン“LaVie L”(上位モデル)をフルモデルチェンジするなど、5シリーズ12製品を4月下旬に出荷開始すると発表した。なお、同時に発表されたデスクトップパソコン“VALUESTAR(バリュースター)シリーズ”の詳細は、こちらのニュース記事を参照いただきたい。



2005年夏モデル“LaVie”の傾向

2005年夏モデルのLaVieでは、売れ筋のA4ノートパソコン“LaVie Lシリーズ”の上位モデルをフルモデルチェンジし、

  • カナダATIテクノロジーズ社のPCI Express対応チップセット『XPRESS 200M』を採用し、グラフィックスアクセラレーターやメインメモリーを高速化
  • 1月発表の前製品より輝度を向上(数値は非公開)した液晶パネルを採用
  • ExpressCardスロットを搭載
  • TVモデルのリモコン受光部を本体に内蔵
  • 非TVモデルにもCD/DVD再生が可能な“インスタント機能”を搭載

などの機能強化や改良が行なわれた。

また、ハイパワーとモバイル性の両立を目指した“LaVie RXシリーズ”も登場から1年あまり経てフルモデルチェンジした。液晶ディスプレーの輝度を向上し、上下の視野角を拡げたほか、重量を200g軽減させ、上位モデルではBluetooth V2.0の無線通信機能を内蔵するなど、機能強化が図られた。また、細かい点では光ドライブ/セカンドバッテリー/セカンドHDDなどを換装できるスリムベイが右側面から左側面に移動し、CF TypeIIやSDメモリーカード/メモリースティックスロットが省略され、付属のメモリーカードアダプターを使ってPCカードスロット(TypeII×2、従来はTypeII×1)に接続するように変更された。

ソフトウェアでは、デスクトップパソコン“VALUESTAR”と同様、初心者や高齢者にも見やすい画面設定に簡単に変更できる“パソらく設定”(ウィザードによる画面設定変更ツール)を搭載している。



『LaVie L LL900/CD』 『VALUESTAR L VL590/CD』
LaVie Lの最上位モデル『LaVie L LL900/CD』LaVie Lの普及モデル『LaVie L LL590/CD』

いち早く最新スペックを取り込んだ定番A4ノート
LaVie L

LL900/CD
新筐体/Pentium M 740-1.73GHz/ATI XPRESS 200M+IXP 400/512MBメモリー&約100GB HDD&DVD+R DL対応“DVDスーパーマルチドライブ”内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビューEX2”液晶ディスプレー内蔵
22万円半ば
LL770/CD
新筐体/Celeron M 350J-1.30GHz/ATI XPRESS 200M+IXP 400/512MBメモリー約100GB HDD&DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ内蔵/TVチューナー&ハードウェアMPEG-2エンコーダー内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビューEX2”液晶ディスプレー内蔵
20万円半ば
LL750/CD
新筐体/Celeron M 350J-1.30GHz/ATI XPRESS 200M+IXP 400/512MBメモリー&約80GB HDD&DVD+R DL対応DVDスーパーマルチドライブ内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビューEX”液晶ディスプレー内蔵
18万円半ば
LL590/CE
モバイルTurion 64 ML-34-1.80GHz/SiS760GX/256MBメモリー&約40GB HDDCD-R/RW&DVD-ROM対応“マルチプレードライブ”内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビュー”液晶ディスプレー内蔵
17万円前後
LL550/CD
モバイルSempron 2600+-1.60GHz/SiS760GX/256MBメモリー&約80GB HDD&DVD+R DL対応“DVDスーパーマルチドライブ”内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビュー”液晶ディスプレー内蔵
16万円前後
LL350/CD
モバイルSempron 2600+-1.60GHz/SiS760GX/256MBメモリー&約40GB HDD&CD-R/RW&DVD-ROM対応マルチプレードライブ内蔵/15インチXGA“スーパーシャインビュー”液晶ディスプレー内蔵
14万円半ば
太字は従来機種からの変更点

LaVie Lは前述のとおり、上位機種(3製品)が筐体を一新し、スペック面でも大きく変更されている。チップセットのXPRESS 200MはMOBILITY RADEON 9600相当のグラフィックスアクセラレーター機能を内蔵しており、ATIテクノロジーズ独自の液晶パネルの応答速度を向上させる技術“LRTC(LCD Response Time Compensation)”を利用して、TV視聴や動画再生などでのメリハリのある映像表示を実現するという。

下位機種(3製品)も、CPUやチップセットを変更やHDD容量の増加など、機能強化を図ったほか、電源ボタンやカラーリングなどの一部デザインを変更している。また、NECでは初めてTurion 64を採用した『LL590/CE』は、LaVie Lシリーズ中で唯一、OSにWindows XP Professional SP2をプレインストールしている(ほかはWindows XP Home Edition SP2)。

『LaVie L LL770/CD』
LaVie LのTVチューナー内蔵モデル『LaVie L LL770/CD』

上記以外の主なスペックは、メインメモリーにPC2700対応DDR SDRAM(上位機種のみデュアルチャネル対応)で、上位機種は最大2.25GBまで、下位機種は最大1GBまで増設可能。HDDはUltraATA/100接続。光ドライブの記録速度は、DVDスーパーマルチドライブはDVD-RAM3倍速/DVD+RW4倍速/DVD+R8倍速/DVD+R DL2.4倍速/DVD-R8倍速/DVD-RW4倍速など、マルチプレードライブはCD-R24倍速/CD-RW10倍速/DVD-ROM8倍速など。

ネットワーク機能はLL900/CDがIEEE 802.11a/b/g(Super AG対応)、LL770/CDとLL750/CDはIEEE 802.11b/g(Super G対応)の無線LAN機能を搭載。さらに全機種共通で、10/100BASE-TX対応のEthernet機能とV.90対応56kbpsファクスモデムを内蔵する。インターフェースは、USB 2.0×5(下位機主は3)/IEEE 1394(4ピン)×1/アナログRGB出力(D-Sub15ピン)/オーディオ入出力(光デジタル出力は非搭載)/ビデオ出力(S-Video×1)/パラレル×1(上位機種のみ)など。拡張スロットは上位機種がExpressCard/54×1(またはExpressCard/34×1)とType II×1のPCカードスロット、および“トリプルメモリースロット”を内蔵。下位機種はType II×1のPCカードスロットのみ。

バッテリーはLL900/CDのみリチウムイオンタイプ、ほかはニッケル水素タイプで、駆動時間はLL900/CDが約2.6時間(JEITA測定法 Ver.1.0による同社測定値)、ほかは約1.0~1.4時間。本体サイズと重量は、上位機種が幅333×奥行き277×高さ41.3mm/約3.7~3.8kg、下位機種は幅330×奥行き268×高さ36.5mm/約3.1kg。本体には光学式マウス(LL770/CDのみ、赤外線リモコン)が付属する。



『LaVie RX LR700/CD』
『LaVie RX LR700/CD』

ライト&ダークグレーのソリッドなデザインに生まれ変わった
LaVie RX

LR700/CD
新筐体/Pentium M 740-1.73GHz/XPRESS 200M+IXP 400/512MBメモリー&約80GB HDD&DVDスーパーマルチドライブ内蔵/14.1インチSXGA+液晶ディスプレー内蔵
22万円前後
LR500/CD
新筐体/Celeron M 350J-1.30GHz/XPRESS 200M+IXP 400/256MBメモリー&約80GB HDD&DVDスーパーマルチドライブ内蔵/14.1インチSXGA+液晶ディスプレー内蔵
19万円前後
太字は従来機種からの変更点

2004年1月に発表されて以来、約2kgで持ち歩けるSXGA+(1400×1050ドット)表示ノートパソコンという“新世代スリムノート”のジャンルを開拓してきたLaVie RXが、いよいよフルモデルチェンジした。スペック面では、チップセットがPCI Express対応となり、メインメモリーがDDR2 SDRAM(PC2-4200)に高速化され(最大1.2GBまで増設可能)、液晶ディスプレーも高輝度/広視野角タイプに変更されたという。

デザインは、従来のブラック(筐体周り)&シルバー(キーボード部)からライトグレー(筐体周り)&ダークグレー(キーボード部)に変更されて、見た目の印象を大きく変えた。サイズや重量はほとんど変わらないが、幅が5mm、厚みが2.5mmほど減少して幅310×奥行き258×高さ34.5(最薄部27.5)mm、重量は約200g軽減して約1.9kgとなっている。

本体サイズの高さ(最薄部)について、掲載当初34.5mmと記述しておりましたが、正しくは27.5mmとなります。お詫びして訂正いたします。

キーボードの配列はほとんど変更ないが、上下スクロールが独立した小さな丸いボタンから、シーソー式の縦長バーに変更された。従来のボタンは“やや小さく堅い”ため、押しやすさを優先した改良と思われる。

そのほかの主なスペックは、光ドライブの記録速度がDVD-RAM3倍速/DVD+RW4倍速/DVD+R8倍速/DVD+R DL2.4倍速/DVD-R8倍速/DVD-RW4倍速など。ネットワーク機能はIEEE 802.11a/b/g(Super AG対応)の無線LAN機能と10/100/1000BASE-T対応のGigabit Ethernet機能、V.90対応56kbpsファクスモデムを内蔵。インターフェースは、USB 2.0×4/IEEE 1394(4ピン)×1/アナログRGB出力(D-Sub15ピン)/オーディオ入出力(光デジタル出力は非搭載)/ビデオ出力(S-Video×1)など。拡張スロットはType II×2(Type III×1)のPCカードスロットを内蔵。

バッテリーはリチウムイオンタイプで、駆動時間はLR700/CDが約3.2時間、LR500/CDは約2.0時間。OSはWindows XP Home Edition SP2をプレインストールする。

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