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ハイビジョンビデオカメラが手の届く価格とサイズに!――ソニー、ハイビジョンハンディカム『HDR-HC1』を発表


2005年5月17日
1080iのハイビジョン映像録画が可能な初めてのハンディカム『HDR-HC1』
1080iのハイビジョン映像録画が可能な初めてのハンディカム『HDR-HC1』

ソニー(株)は17日、デジタルハイビジョン映像を録画可能なビデオカメラ(カムコーダー)“ハイビジョンハンディカム”『HDR-HC1』を発表した。発売は7月7日の予定で、価格はオープンプライス。予想実売価格は18万円前後とされている。

ボディーカラーはシルバーとブラックの2色。液晶ディスプレーは16:9の横長で、タッチパネル式となっている

ついにハイビジョン品質のビデオ撮影が、手の届くところにやってきた。ソニーは昨秋、民生用としては初めてハイビジョン映像(1080i)録画を実現した“デジタルHDビデオカメラレコーダー”『HDR-FX1』を発表。映像制作のプロだけに限られていたハイビジョンビデオカメラを、個人でも購入可能な製品にまで広げることに成功した。HDR-FX1の登場を受けて、ハイビジョン品質のビデオ編集に対応したパソコン用ビデオ編集ソフトも続々と登場しつつあり、ビデオカメラの世界もいよいよハイビジョンへの移行が始まるか、という感を抱かせた。しかしHDR-FX1は“個人が購入できる価格”とはいえ、実売価格で36万円前後と高額な商品であり、重量も約2.1kg(撮影時本体重量)とそれなりに重い。実態としてはハイエンドアマチュアから低コストのハイビジョンビデオカメラを求めるプロ向けといった製品であった。こうしたハイビジョンビデオカメラの世界に革命を起こすのが、このHDR-HC1である。HDR-HC1の主な特徴は以下のとおり。

  • HDV規格に対応し、ミニDVカセットに1080i対応のハイビジョン映像を録画可能
  • 総画素数297万画素の1/3型CMOSセンサー搭載(有効画素数は16:9映像で198万画素)
  • 通常のテレビ(NTSC)にハイビジョン映像をダウンコンバートして出力可能
  • 本体重量約670g、サイズは幅71×高さ94×奥行き188mmのコンパクトなボディー
  • ハイビジョン映像だけでなく、SD画質のDV映像も録画可能
  • 静止画モードでは、メモリースティックデュオに画素数約280万(1920×1440ドット)の静止画を撮影可能

上述のとおり、HDR-HC1では一般的なミニDVカセットテープに、解像度1080iのMPEG-2映像を録画できる。ハイビジョン品質での録画時間は、いわゆる“60分”のミニDVテープで60分と、DV映像と変わらないだけの時間録画できる。ハイビジョン映像の画素数は1440×1080で、記録ビットレートは約25Mbpsとデジタル衛星放送(約22Mbps)よりも高いクオリティーを実現している。細部まで鮮明なハイビジョン品質の映像は、SD品質の映像とは一目瞭然の画質の違いがあり、同じ素材の映像で見比べてみると、「今まではこの程度のSD品質で満足していたのか」と、逆の意味で驚いてしまうほどだ。HDR-HC1では映像記録には独自開発の1/3インチCMOSセンサーを用い、有効画素数は16:9動画時で198万画素、4:3動画時149万画素、4:3静止画時で276万画素とされている。レンズには独カール・ツァイス社と開発した、フィルター経37mmの“バリオ・ゾナーT*”(ティースター)を搭載している。ズーム機能は光学10倍、デジタル120倍。レンズの上側には、静止画撮影用にポップアップ式のフラッシュも内蔵されている。

HDR-HC1が対応する“HDV規格”では、ごく普通のミニDVカセットにハイビジョン映像を記録できる。録画時間もDV映像と遜色ない
HDR-HC1が対応する“HDV規格”では、ごく普通のミニDVカセットにハイビジョン映像を記録できる。録画時間もDV映像と遜色ない

本体左側面には2.7インチのワイド液晶ディスプレー(約123万画素)が搭載されているほか、本体上側にもビューファインダー(0.54インチワイド、約25万2000画素)が装備されている。液晶ディスプレーはタッチパネル式となっていて、メニュー操作などをパネル上で簡単に行なえる。本体サイズも、最近の非常に小型なDVビデオカメラなどに比べるとやや大きいが、HDR-FZ1などと比べれば非常にコンパクトになっている。同社の説明資料には「ママでも使えるハイビジョン」との一文があったが、この程度のサイズと重量ならば、行楽に持ち歩いて撮影するのも苦にならない。連続撮影時間は、付属のバッテリーパックで約80分、オプションの『NP-QM91D』を使用した場合は約5時間の撮影が可能となる。

HDR-HC1の左側面。レンズの周囲にはフォーカスの自動/手動切り替えスイッチのほか、マニュアルフォーカスやズーム用のリング、テレマクロボタン、拡大フォーカス(画面中央を2倍に拡大表示して、ピント合わせをしやすくする)ボタンなどが用意されている
HDR-HC1の左側面。レンズの周囲にはフォーカスの自動/手動切り替えスイッチのほか、マニュアルフォーカスやズーム用のリング、テレマクロボタン、拡大フォーカス(映像の一部を拡大表示して、ピント合わせをしやすくする)ボタンなどが用意されている

ハイビジョン映像をハイビジョン品質のまま表示するには、テレビ側にD3/D4端子やコンポーネント端子などのハイビジョン映像入力に対応した端子が必要となる。これはHDR-HC1でも変わらないが、HDR-HC1ではハイビジョン対応していないアナログTVに対して、ハイビジョン映像をSD品質にダウンコンバートして出力する機能が搭載されている。これにより画質は落ちるものの、ハイビジョン対応TVがなくても、ハイビジョン品質の映像を再生して楽しむことができる。またi.Link経由でHDV対応のHDD/DVDレコーダー“スゴ録”『RDZ-D5』に出力して、ハイビジョン品質のまま録画したり、パソコンでハイビジョン品質のまま取り込んで、映像編集を行なうことも可能だ(アプリケーションは付属しない)。ハイビジョン品質の映像を編集可能なビデオ録り込み・編集ソフトとしては、同社のVAIOシリーズ付属の『DVgate Plus Ver.2.0』以降や、アドビシステムズ(株)『Adobe Premiere Pro』、アップルコンピュータ(株)『Final Cut Pro 5』『Final Cut Express HD』などがある。

静止画撮影能力も強力で、静止画モードでの撮影時は約280万画素の写真を撮影できる。さらに動画撮影時や動画表示時に本体の“フォトボタン”を押すと、その瞬間を写真として記録する(解像度は約120万画素)静止画切り出し機能もある。写真の記録には本体右側面のスロットにメモリースティックデュオを挿入して行なう。

ホームビデオカメラとして適当なサイズと価格で、ハイビジョン品質の録画が可能なHDR-HC1の登場により、ハイビジョン映像の世界もより身近なものになるだろう。

(編集部 小西利明)


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