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日本サムスン、15インチから32インチワイドまで、全12機種の液晶ディスプレーを一挙に発表!――目玉は応答速度4msの『SyncMaster 960BF-R』など

2005年09月28日 23時45分更新

文● 編集部 小西利明

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日本サムスン(株)は28日、15インチから32インチワイドの業務用まで、液晶ディスプレー12機種17モデルの新製品を発表した。

24インチWUXGA、TVチューナー内蔵で15万円未満とコストパフォーマンスに優れた『SyncMaster 242MP-R』
24インチWUXGA、TVチューナー内蔵で15万円未満とコストパフォーマンスに優れた『SyncMaster 242MP-R』

プレミアムデザインモデル

SyncMaster 960BF-R
オープンプライス/予想実売価格 8万2800円前後/10月初旬発売
画面サイズ 19インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms(中間階調は4ms)/主な入力端子 DVI-I×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)420.2×258.8×420.5mm/重量 6.0kg
SyncMaster 760BF-R
オープンプライス/予想実売価格 5万4800円前後/10月初旬発売
画面サイズ 17インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms(中間階調は4ms)/主な入力端子 DVI-I×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)380.6×258.8×392.0mm/重量 5.05kg

デュアルヒンジモデル

SyncMaster 950B-R
直販価格 4万2800円/10月初旬発売
画面サイズ 19インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)423×232.5×427.5mm/重量 5.4kg
SyncMaster 750B-R
直販価格 3万9800円/10月初旬発売
画面サイズ 17インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)380.0×232.5×411.0mm/重量 4.5kg

超高精細モデル

SyncMaster 204T
オープンプライス/予想実売価格 不明/10月初旬発売
画面サイズ 20.1インチ/表示画素数 1600×1200ドット/輝度 250cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平170度・垂直170度/応答速度 16ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)445×228.5×457.2mm/重量 8.15kg
SyncMaster 204Ts-R
価格 未定/10月下旬発売
画面サイズ 20.1インチ/表示画素数 1600×1200ドット/輝度 250cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平170度・垂直170度/応答速度 16ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1、Sビデオ入力×1、コンポジットビデオ入力×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)445×228.5×457.2mm/重量 8.15kg
SyncMaster 242MP-R
直販価格 14万8000円/9月下旬発売
画面サイズ 24.06インチ/表示画素数 1920×1200ドット/輝度 500cd/m2/コントラスト比 1000:1/視野角 水平178度・垂直178度/応答速度 16ms/アナログTVチューナー内蔵/着脱式ステレオスピーカー搭載/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1、TVアンテナ入力×1、Sビデオ入力×1、コンポジットビデオ入力×1など/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)700.4×177×427.2mm/重量 9.65kg

ベーシックモデル

SyncMaster 940B
オープンプライス/予想実売価格 不明/発売中
画面サイズ 19インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 240cd/m2/コントラスト比 700:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)407.6×200×408mm/重量 5.35kg
SyncMaster 740B
オープンプライス/予想実売価格 不明/発売中
画面サイズ 17インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 600:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)366×200×391.2mm/重量 4.7kg
SyncMaster 740N
オープンプライス/予想実売価格 不明/発売中
画面サイズ 17インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 300cd/m2/コントラスト比 600:1/視野角 水平160度・垂直160度/応答速度 8ms/主な入力端子 アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)366×200×391.2mm/重量 4.7kg
SyncMaster 540N
オープンプライス/予想実売価格 不明/発売中
画面サイズ 15インチ/表示画素数 1280×1024ドット/輝度 250cd/m2/コントラスト比 450:1/視野角 水平140度・垂直120度/応答速度 16ms/主な入力端子 アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)337.5×180×333.8mm/重量 3.65kg

業務用大型ディスプレー

SyncMaster 320P
オープンプライス/予想実売価格 不明/発売中
画面サイズ 30インチ/表示画素数 1366×768ドット/輝度 450cd/m2/コントラスト比 1000:1/視野角 水平170度・垂直170度/応答速度 14ms(中間階調は8ms)/主な入力端子 DVI-D×1、アナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×1、アナログRGB(BNC×5)×1、Sビデオ入力×1、コンポジットビデオ入力×1、コンポーネント入力×1/本体サイズ(W×D×H、スタンド含む)971×223×629.5mm/重量(本体のみ) 17.0kg

SyncMaster 960BF-R/760BF-R

『SyncMaster 960BF-R』
『SyncMaster 960BF-R』

多数の新製品の中でもまず注目なのが、洗練されたデザインと優れたスペックを備える『SyncMaster 960BF-R』『SyncMaster 760BF-R』だろう。“プレミアムデザインモデル”と称されるこの製品は、フレームに電源スイッチ以外のボタンを持たない“ボタンレス・モニター”デザインを採用している。さらにディスプレー部分はスタンド側に折りたたみ可能で、折りたたんだ状態ではスタンド部後部が取っ手を兼ねるため、ちょっとした移動にも便利だ。ディスプレー部分は2つのヒンジで高さや傾きを変えられるほか、90度回転して縦型表示もできる。さらに付属の“MagicRotationソフトウェア”をパソコンにインストールしておけば、ディスプレー内部のセンサーで回転を自動検出して、Windowsのデスクトップも縦表示に切り替える“オートピボット機能”も備えている。

760BF-Rの背面。2つのヒンジで高さを変えられるほか、90度回転させて縦型表示も可能 SyncMaster 960BF-Rの折りたたみイメージ。前方に倒せて、スタンドを取っ手として持ち運べる
760BF-Rの背面。2つのヒンジで高さを変えられるほか、90度回転させて縦型表示も可能960BF-R/760BF-Rの折りたたみイメージ。前方に倒せて、スタンドを取っ手として持ち運べる

通常の液晶ディスプレーでは、各種設定のためにボタンが配置されているが、960BF-R/970BF-Rではそのボタンをなくし、ディスプレーの設定変更はすべてパソコン上の設定ソフト“MagicTuneソフトウェア”で行なう。ディスプレー本体にはWindows XP/2000/Me/98 SE用のMagicTuneソフトウェアが付属する。また同社ウェブサイトでMac OS版も提供される。

応答速度の速さも魅力の1つだ。黒~白~黒の応答速度は8ms。さらに通常の液晶パネルではそれより遅くなる中間階調間の変化を、“RTA(Response Time Accelerator)チップ”というオーバードライブ技術を使って高速化することで、4msまで短縮した。これによりビデオ再生や動きの激しいゲームでも、残像のないスムーズな映像表現を実現できる。また画面の彩度を自動調節して色再現性を向上させる“MagicColor機能”も備える。パソコンとの接続インターフェースはDVI-Iのみである。

SyncMaster 950B-R/750B-R

『SyncMaster 750B-R』
『SyncMaster 750B-R』

『SyncMaster 950B-R』と『SyncMaster 750B-R』は、960BF-R/760BF-Rからハイエンド向け機能を省いたコストパフォーマンスを重視した液晶ディスプレーである。輝度やコントラスト等は同一で、2つのヒンジやオートピボット機能、MagicTuneソフトウェアなども備えている。違いはRTAチップによる中間階調応答速度の高速化がないことと、フレーム右下に設定変更用のボタンが(目立たない形で)配置されている程度だ。一方でパソコンとの接続インターフェースは、DVI-DとアナログRGB端子の2つを備えている。960BF-R/760BF-Rより安価なので、高速応答速度のようなエンターテイメント向きの機能を必要としないビジネスユースには、コストパフォーマンスが高いこちらの製品の方が適当とも言えるだろう。なお同社ウェブサイトでの直販限定で販売される。

SyncMaster 204T/204Ts-R

『SyncMaster 204Ts-R』。大きなパネルを回転させるため、非常に背の高いスタンドが付いている
『SyncMaster 204Ts-R』。大きなパネルを回転させるため、非常に背の高いスタンドが付いている

『SyncMaster 204T』と『SyncMaster 204Ts-R』は、20.1インチUXGA(1600×1200ドット)の高解像度液晶パネルを搭載した液晶ディスプレーである。同クラスのディスプレーとしては狭額縁(ベゼル幅17.5mm)のフレームを採用し、デザインの良さだけでなくデュアルディスプレー配置時のディスプレー間の隙間を減らす効果もあるとしている。

オートピボット機能や、MagicTuneソフトウェアによるパソコン側での設定変更、MagicColor機能なども備える。204Tは純粋なパソコン用ディスプレーで、入力インターフェース類もDVI-DとアナログRGBだけだが、204Ts-RはSビデオ入力やコンポジットビデオ入力を備えていて、ゲーム機やDVDプレーヤーを接続して、TV代わりに使うことも可能となっている。またパソコン画面に小画面でビデオ入力画面を重ねる“Picture In Picture(PIP)”や、一方の画面を本来のサイズより小さく表示し、空き領域により小さい画面でもう一方を表示する“Picture By Picture(PBP)”機能も備えている。

SyncMaster 242MP-R

『SyncMaster 242MP-R』。ステレオスピーカーを両脇に接続した状態
『SyncMaster 242MP-R』。ステレオスピーカーを両脇に接続した状態

『SyncMaster 242MP-R』は、アナログTVチューナーを内蔵した24インチワイドUXGAの大型液晶ディスプレーTVである。解像度は1920×1200ドットと、パソコン用ディスプレーでは最大級の広さ。A4サイズの雑誌を実寸見開き状態で表示できるなど、DTPやグラフィックデザイン、CG作成のようなクリエイティブユースに適している。従来この解像度の液晶ディスプレーは、20万円以上と高価なものが中心だったが、242MP-Rは直販価格で15万円を切る安さを実現しているのもポイントだ。

画質向上機能であるMagicColorを強化した“MagicColor Pro”を搭載しており、たとえば人の肌を検出して、肌以外の部分の色調だけを調整、肌の色合いを変えずに画面全体の色調補正を行なうといった機能も備えている。

本体付属のスピーカーは、通常は本体の両側に直結されている。しかしこのスピーカーはトップに掲載した写真のように、取り外しも可能で、自由な配置ができる。

TVチューナーを内蔵しており、Sビデオ入力端子なども備えるので、TVとして使うのにも支障はまったくない。FMラジオチューナーも備えており、ラジオとしても使える。また204Ts-Rと同じように、2画面同時表示のPIP・PBP機能も備える。デジタル放送のフルHD解像度をそのまま表現できるほどの高解像度ディスプレーだが、D4入力やHDMI入力などは備えないのが残念だ(DVI-D入力端子はデジタルコンテンツ保護規格HDCPに対応している)。ちなみに背面入力端子部には、一昔前のゲーム機やパソコンで使われた“21ピンアナログRGBマルチ端子”が備わっていた。カタログスペックには明記されていないが、人によっては注目に値する機能だろう。

SyncMaster 940B/740B/740N/540N

『SyncMaster 940B』。写真のアイボリー以外に、ブラックのモデルもあり 『SyncMaster 940B』。こちらもアイボリーとブラックの2色があり
『SyncMaster 940B』。写真のアイボリー以外に、ブラックのモデルもあり『SyncMaster 540N』。こちらもアイボリーとブラックの2色があり

『SyncMaster 940B』『SyncMaster 740B』『SyncMaster 740N』『SyncMaster 540N』の4製品は、コストパフォーマンスを重視したビジネス用途に適した、全機種がSXGA解像度の液晶ディスプレーである。

狭額縁のスリムベゼル、90度回転しての縦型表示対応(オートピボットには未対応)、MagicTuneソフトウェア対応など、基本的な機能は備えている。またビジネス現場での大量使用などを考慮し、ネットワーク経由で管理マシンから複数のディスプレーを設定したり、電源オフをコントロールする“MagicTuneサーバーバージョンソフトウェア”の提供も予定されている。

940Bと740Bは、パソコンとの接続インターフェースがDVI-DとアナログRGBの2系統を備える。よりコストを重視した740Nと540Nは、アナログRGBのみの1系統となっている。

SyncMaster 320P

業務用大型ワイドディスプレー『SyncMaster 320P』
業務用大型ワイドディスプレー『SyncMaster 320P』

コンシューマーから一般的なビジネスユーザーを想定したここまで製品とは毛色が異なり、『SyncMaster 320P』は店頭や公共施設などでの展示・情報掲示用途を想定した業務用液晶ディスプレーである。パネルサイズは32インチワイドで、解像度は1360×768ドット(縦横比16:9)である。同様の業務用液晶ディスプレーとしては、46インチと40インチがすでにラインナップされており、それらより一回り小さく、機能も多少省略したコストパフォーマンス重視の製品となっている。

2×2枚(4枚)または4×4枚(16枚)の同製品をRS-232C端子経由で接続して、巨大な1枚のディスプレーとして表示を行なうマルチスクリーン“ビデオウォール機能”も備えるなど、業務用ならではの機能を備えている。入力端子類も一般的なアナログRGBやDVI-DやSビデオ/コンポジットビデオなどに加えて、BNC×5タイプのアナログRGB入力も装備されている。視野角も水平/垂直共に170度あるので、多方面から見られる展示用途にも適する。

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