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地デジ対応ノートに注目が集まる――日立、Prius秋冬モデル発表会を開催

2006年09月06日 18時26分更新

文● 編集部 小西利明

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大画面薄型TVと組み合わせて、地上デジタル放送を表示中の地デジ対応ノート“Prius Note type K”『PN39K1S』
大画面薄型TVと組み合わせて、地上デジタル放送を表示中の地デジ対応ノート“Prius Note type K”『PN39K1S』

既報のとおり、(株)日立製作所は6日、個人/家庭向けパソコン“Prius”シリーズの秋冬モデル新製品を発表した。同日同社本社にて開催された製品発表会では、製品のデモ展示が行なわれ、地上デジタル放送に対応した新しいPrius Noteに注目が集まった。価格は全機種オープンプライス。製品の詳細については、こちらの記事を参照のこと。

発表会の冒頭で挨拶を行なった、同社ユビキタスプラットフォームグループ ユビキタスシステム事業部長の金子徹氏は、地上デジタル放送の受信環境の普及やブロードバンド接続の普及などの状況を説明し、同社がAV家電とパソコン、さらにカーナビやワンセグ放送対応携帯電話機などの展開により、“ハイビジョン&ブロードバンド”に対応する製品をすべて揃えてきたとして、総合電器メーカーならではの商品力の強さを示した。また地上デジタル放送対応チューナーモジュール、デジタル放送用の画像処理LSI“BroadGear”、視聴・録画用ソフト“Prius Navistation 4”など、コアコンポーネントをすべて自社開発・製造するなど、垂直統合化を実現できる点も同社の強みであるとされた。

日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ ユビキタスシステム事業部長の金子徹氏 デバイスやLSIからソフトウェアまで、すべてを内製で賄う垂直統合により、独自の機能を実現できる点が同社の強みとする
日立製作所 ユビキタスプラットフォームグループ ユビキタスシステム事業部長の金子徹氏デバイスやLSIからソフトウェアまで、すべてを内製で賄う垂直統合により、独自の機能を実現できる点が同社の強みとする

秋冬モデルの新製品は、全7機種中6機種が地上デジタル放送対応になるなど、地上デジタル放送対応を大きく促進しているのが特徴であるが、中でも注目を集めたのが同社のノートパソコンとしては初めて、地上デジタル放送の視聴と録画が可能になった“Prius Note type K”シリーズであろう。

Prius Note type Kと外付けチューナーユニット。チューナーからデコードLSI、B-CASカードまで、地上デジタル放送受信に必要な機能はすべてチューナーユニット側にある
Prius Note type Kと外付けチューナーユニット。チューナーからデコードLSI、B-CASカードまで、地上デジタル放送受信に必要な機能はすべてチューナーユニット側にある

他社のデジタル放送対応ノートは、地上デジタル放送受信機能を内蔵する大型(本体重量は4kg以上)ノートか、軽量だがワンセグ放送のみに対応するモバイルノートの二極分化している。それに対してPrius Noteでは、モバイルと呼ぶにはいささか重いが、大型ノートよりは軽い2.95kg(PN39K1Sの場合)の重量をキープしながら地上デジタル放送に対応するために、外付け型のチューナーユニットを選択したと、商品説明を担当した同社ユビキタスシステム事業部 開発部長の林昭夫氏は述べた。外付け型の利点としては本体の重量面だけでなく、テレビ関連の配線をユニット側にまとめられるので、ノート側を移動させる際にも外すケーブルが少なくて済むという利点もあるという。

チューナーユニットとパソコン本体の接続はUSB 2.0を利用する。チューナーユニット側は地上デジタル放送の受信とデコード、さらにSD画質へのトランスコードを行ない、パソコン側に送出する。パソコン側ではPrius Navistation 4でそれを表示する。使用感覚自体はチューナーを内蔵したほかのPriusシリーズと変わらないが、パソコン側での表示はSD品質になってしまうのは、地上デジタル放送の制約上仕方のないこととはいえ、やはり寂しい印象は残る。その代わりデータ量が減った分だけ録画時間は長くなり、120GBの内蔵HDDで“XPモード”(9.8Mbps)時は約21時間、最も低ビットレートな“LPモード”(約2.3Mbps)時は約84時間の録画が可能となっている。また録画番組をDVD-RAMにムーブする際に、再変換の必要もない。

そのほかにも一体型の“Prius One type W/S”シリーズが対応した高速TV起動機能“エコ・ポン・パ!”や、Prius Navistation 4のTV番組ダイジェスト再生機能“いいとこ観”がドラマ番組にも対応した点などの特徴が説明された。

“S-IPS液晶”パネルを採用した26インチワイド液晶ディスプレーが付属する“Prius Air type R”『AR35R2S』 “Prius One type S”『AW33S1S』は地デジ対応ながら、液晶ディスプレーは5:4のSXGA解像度である
“S-IPS液晶”パネルを採用した26インチワイド液晶ディスプレーが付属する“Prius Air type R”『AR35R2S』“Prius One type S”『AW33S1S』は地デジ対応ながら、液晶ディスプレーは5:4のSXGA解像度である

Prius秋冬モデルは16日から順次発売の予定である。

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