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レックスマーク、印刷直後に水につけても大丈夫なフォトプリンター『Lexmark P350』など3機種を発表

2006年10月04日 15時56分更新

文● 編集部 小林久

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レックスマーク インターナショナル(株)は4日、低価格インクジェットプリンターの『Lexmark Z845』、インクジェットフォトプリンターの『Lexmark P350』、ファクス内蔵複合機の『Lexmark X5470』の3製品を発表した。価格はいずれもオープンプライス。20日から順次出荷を開始する。

発表になった新製品
発表になった新製品


額縁保存100年を実現した『Lexmark P350』

新製品のうち、P350は写真印刷の即乾性、耐水性、保存性を大幅に向上させた。年賀状印刷やデジタルカメラで撮影した画像のオンデマンド印刷などを想定している。

P350P350

インクヘッド、インク、用紙のすべてに新技術を採用。本体サイズも従来機の『Lexmark P315』との容積比で約40%小型となり、Mac OS X 10.3以降にも新たに対応した。

P350では、新型顔料インクの“43番”と新型専用紙の“Perfect Finish”を使用する。これにより、耐候性に関しては、額縁保存で約100年、アルバム保存で200年としており、染料系インクを採用していた従来機種から、保存期間が大幅に向上した。インク収納部分の小型化などを考えて、カートリッジは黒インク(K)を使用しない、シアン(C)・マゼンタ(M)・イエロー(Y)の3色タイプとした。黒はCMY各色を掛け合わせて表現する(コンポジットブラック)。

細かい改良ポイントに関しては、非公開だが、従来機種で用いられていた染料系インクから、顔料系インクに変えたこと、用紙を新しくしたことなどが関係しているという。また、インクのノズル数を約2倍の312×3本に増やし、印刷速度を向上(L判ふちなし印刷で約75秒)。インクヘッドも約1.5倍大型化している。また、ノズルの長さを増やすなど、より正確に着弾させるための改善を行なっている。

にじみが生じない(1) にじみが生じない(2)
印刷した直後の用紙を水につけても、にじみが生じない
新開発の40番台のインク 液晶ディスプレー
新開発の40番台のインク液晶ディスプレー

解像度は4800×1200dpi。出力可能なサイズは、L判、ハガキ、A6、4×6判の4種類。本体には画像確認用の2.4インチ液晶ディスプレーや、PictBridgeやメモリーカードスロット、USBフラッシュメモリーからのダイレクト印刷用端子を装備する。メモリーカードスロットは、CF Type II、SDメモリーカード、メモリースティックなどに対応する。パソコンとの接続はUSB 2.0(High Speed)。また、Bluetooth携帯電話機からの印刷も可能。

本体サイズは幅235×奥行き147×高さ127mmで、重量は約1.5kg。ハンドルが付いているため、容易に持ち運べる。発売時期は11月2日で、予想実売価格は1万2800円。



低価格なシングル機『Lexmark Z845』

シングルプリンターのZ845は、価格の安さを追求した4色/6色対応機。文書印刷を中心とする層をターゲットにパソコンとの同時購入などを想定している。

Z845Z845。シンプルなインクジェットプリンター

印刷速度を従来機の『Lexmark Z816』のモノクロ毎秒22枚/カラー毎秒15枚から、モノクロ24枚/カラー18枚に向上させた。インクカートリッジは4色の場合、28番と29番。6色の場合は31番と29番を使用する。なお、大容量の34番と35番インクも利用可能。

解像度は4800×1200dpi。L判からA4サイズの出力に対応する。本体サイズは幅455×奥行き222×高さ153mmで、重量は約2.8kg。パソコンとの接続はUSB 2.0だが、最大12MbpsのFull Speed対応。OSもWindows XP/2000/Me/98のみで、Mac OS Xには対応しない。発売時期は10月20日で、予想実売価格は8980円。



ファクス機能を内蔵して、2万円を切るバリュー複合機『Lexmark X5470』

X5470は、1台でコピー、ファクス、スキャン、印刷をこなせるコンパクトな複合機。写真印刷だけではなく、家でも快適な仕事をこなしたいSOHOニーズや週末企業家、自営業者などもターゲットにしている。

X5470X5470。ファクスの送受信も可能な複合機だ

33.6kbpsのモデムを内蔵し、ファクス機能を持つ点が特徴のひとつ。ナンバーディスプレーや最大89件までのメモリー機能、ADF(自動給紙トレイ)による10枚までの給紙(ファクス送信時)に対応する。

プリンター部分の解像度は4800×1200dpiで、A4サイズまでの出力に対応。印刷速度はモノクロ毎秒25枚/カラー毎秒18枚。インクカートリッジのノズル数はカラーの場合160×3本、ブラックの場合640本。カートリッジは4色の場合32番と33番を使用する。オプションでフォトインクの31番(ブラックインクとの排他利用)、大容量カラーインクの35番も選べる。セレクトシートによる、パソコンを使わないダイレクトプリントや、Internet Explorerのアドオンとして動作する“Webツールバー”といった機能も持つ。

バンドルソフトのイメージスタジオ ウェブツールバーでは、ウェブページの印刷時に生じてしまう余白をなくす機能も持つ セレクトシート
バンドルソフトのイメージスタジオウェブツールバーでは、ウェブページの印刷時に生じてしまう余白をなくす機能も持つセレクトシートのチェック欄には赤目補正も加わった

スキャナー部分はCIS方式を採用し、解像度は1200×600dpi。カラー各色16bit入力(48bit)、モノクロ16bit入力に対応。出力はカラー24bit、モノクロ8bit。

本体にはメモリーカードスロットを装備。CF Type I/II、SDメモリーカード、メモリースティックなどに収めた画像をダイレクトで印刷できる。また、PictBridgeやUSBフラッシュメモリーからの印刷にも対応。パソコンとの接続はUSB 2.0(High Speed)で行なう。

本体サイズは幅454×奥行き320×高さ192mmで、重量は約6.5kg。対応OSはWindows XP/2000/Me/98とMac OS X 10.3以降。 対応OS



1%でも多いシェアを……

本日都内で行なわれた発表会には、レックスマーク代表取締役社長の木下聡(きのした さとし)とマーケティング ディレクターの渡邉慎司(わたなべ しんじ)氏などが出席した。

木下社長
レックスマークの木下聡代表取締役社長

質疑応答でレックスマークのシェアについて聞かれた木下氏は「(年間600万台ある)国内の現在複合機とシングルプリンター市場で2%」と話した。海外市場と比較して国内での存在感を示せていない同社だが、「年末商戦では1%でも多いシェア獲得を行なっていきたい」と抱負を述べた。

レックスマークでは、従来国内の自社倉庫に持っていた在庫をなくし、最近、中国工場から卸売り業者へ直接製品を納入する仕組みに変えたという。ここで浮いたコストを店頭の充実に使っていくつもりで、関東、関西、中京の高域量販店では販売員の派遣など展示サポートも積極的に展開。より密接にユーザーとコミュニケーションできる場を提供していきたいとした。

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