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ターボリナックス、どのパソコンでも同じ環境で操作できる小型パソコン『wizpy』を発表

2006年11月21日 18時45分更新

文● 編集部 飯塚岳史

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小倉優子
“ウイズピー”と命名した小倉優子さん。普段は自宅でノートパソコンを使っているという

ターボリナックス(株)は21日、LinuxOSとウェブブラウザー、メールソフトなどを内蔵し、USBでパソコンと接続すればどこでも同じ環境でパソコンを操作できる“手のひらサイズのパソコン”『wizpy(ウイズピー)』を2007年2月に発売すると発表した。価格は未定だが、3万円未満を予定しているという。製品名の“wizpy”はタレントの小倉優子さん命名によるもの。



wizpy
『wizpy』。単体ではポータブルメディアプレーヤーとして利用できるため、操作ボタンと1.71インチ液晶パネルを搭載する

wizpyは、同社のLinuxOS『ターボリナックスFUJI』をベースとしたOSを搭載する小型パソコンで、USBケーブルでパソコンと接続することで、インストール作業をすることなくLinuxOSを利用できる。OSのほかに、ウェブブラウザー、RSSリーダーを搭載したメールクライアント、IP電話ソフトウェア、メディアプレーヤー、ビジネス文書を作成できるオフィススイート、ATOKなどのソフトウェアを搭載。また、本体には4GBのフラッシュメモリーを搭載し、OS、ソフトウェア領域のほかに2.5GB程度までのデータを保存できる。

基本機能 マルチメディア機能 オフィス
ウェブブラウザー、メールクライアントなど、基本機能を備えるメディアプレーヤー、画像ビューワーなど、マルチメディア機能も十分もちろんビジネス文書を作成・閲覧できる“オフィススイート”なども搭載

これらの機能により、外出先にUSBで接続できるパソコンがあれば、自分のノートパソコンを持ち歩くことなく、自分の使っている環境で快適にパソコンを操作できる。

外出先
外出先のパソコンでも同じ環境で利用できる

また、単体ではポータブルメディアプレーヤーとして利用でき、OGG、MP3、WMA、AACなどの音楽ファイル再生機能、DivXファイルなどの動画再生機能、内蔵マイクを利用したMP3録音機能、JPEGファイルを表示できる静止画表示機能、FMラジオの観賞、録音ができるFMラジオ機能、内蔵のメールクライアントのアドレス帳が見られるテキスト表示機能を搭載する。

PMD
パソコンに接続するだけでなく、単体でもポータブルメディアプレーヤーとして利用できる

そのほか、同社が提供するサービスとして、“最新ソフトウェアへのアップデート”、“プラグインの提供”、同社のサーバー内にファイルを保存できる“インターネット・ストレージ”、ユーザー同士のIP電話やSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)などの“ユーザー間コミュニケーションツール”などを予定しているという。

発表会では、取締役財務統括兼CFOの岡田光信(おかだみつのぶ)氏、事業推進本部の森蔭政幸(もりかげまさゆき)氏が出席し、製品説明と製品デモンストレーションを行なった。

岡田氏
取締役財務統括兼CFOの岡田光信氏

岡田氏は、今回の製品について「“プライバシー(Privacy)”、“ポータビリティ(Portability)”、“パソコン(Personal Computer)”、“プレーヤー(Player)”の4つの“P”をキーワードとした製品で、プライバシーを持ち運べるパソコンであり、単体ではメディアプレーヤーになる」と説明した。

プライバシー
ウェブの履歴やマイドキュメントなど、個人情報を利用した端末に残すことなく利用できる

また、開発時のコードネーム“246”の由来として、「当社では、従来コードネームに“鈴鹿”、“富士”などサーキットの名前を付けてきたが、今回は本社前を通る国道246号の名前を付けた。“特別な車が走るサーキット”ではなく、“一般道を走る一般車”のように一般のユーザーにも使ってもらえるように、という思いを込めて付けた」とコメントした。

そのほか、電話の形態が固定電話から携帯電話へと変わってきたことを例に挙げ、「固定ソフトウェア(インストール済ソフト)も携帯に変わっていく」と述べ、「プライバシーやセキュリティー面を考えるならば、身に付けて持ち歩くのが確実」と説明した。

今後の同社が目指す目標として、「IT業界には地理的な壁、言語の壁、ハードウェアの壁、ソフトウェアの壁、セキュリティーの壁など、いくつか取り除かなければいけないバリアーがあるが、それらを取り除けるのはLinuxというオープンソースの理念であり、日々の技術力の向上である」とし「ひとつひとつ取り除いていく」とまとめた。

次に事業推進本部の森蔭氏が登場し、製品のデモンストレーションを行なった。

森蔭氏
事業本部の森蔭政幸氏

今回の発表会のスライドもノートパソコンに接続された『wizpy』から行なわれており、ビジネス文書の閲覧なども問題なく行なえていることがわかる。そのほか、Windowsライクのスタートメニューやウェブブラウザー、メディアプレーヤーなど、一般用途では問題なく使える様子が示された。

wizpy スタートメニュー
発表会に使われたスライドも『wizpy』で表示されているWindowsライクなスタートメニューも装備


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