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月刊アスキー遠藤編集長が聞く――これがThinkPadの哲学だ!! そして次のThinkPad s30はどうなる?
2002年2月24日
ThinkPadはどこへ行く?
2月5日に日本アイ・ビー・エム(株)はノートパソコン“ThinkPad”の春モデルを発表した。同社のノートパソコンは『ThinkPad TransNote』やかつての『ThinkPad 701C(バタフライキーボード)』のような派手なギミックを搭載したものから質実剛健なものまで、多彩なラインアップを誇っており、ハイエンドユーザーの評価も高い。
しかし、パソコンに関するマーケティングの責任者である中林千晴氏は、今後ThinkPadについて「プロダクトにすごいファンクションを積み上げることはしない」「ソリューションにドライブしていく」と語る。ということは、今後IBMはThinkPad s30のようなとんがったハードは作らないのか?
“デスクトップ不要論”を唱え、ノートパソコン使用歴が10年を超える月刊アスキー遠藤編集長が1月30日、中林氏をはじめとする日本IBMのThinkPadの製品企画、マーケティング、開発陣に、神奈川県の日本IBM大和事業所にてThinkPadの気になる今後についてお話を伺った。
なお、インタビューには2名のThinkPadマニア、別冊ASCII No.4のクロスレビュー(5点満点厳守)でs30に10点をつけた別冊アスキー編集部吉川と、自称ThinkPad普及協会会長のPC Explorer編集部小林(右利き用TransNoteユーザー)が同行した。
新しい『ThinkPad X23』は?
[月刊アスキー遠藤編集長(以下遠藤)] ノートパソコン何使ってるかアンケート”っていうのを2001年の年末にとったらですね、ThinkPadがけっこう多かったんですよ。ホントに。ここを見てもわかりますけどね、僕だけ。(編集部中西、自分の『Evo Notebook N200』を机の下に隠す)あ、違うか……(笑)。
まあ、ここにも2人いるし(吉川は『ThinkPad i Series s30』、小林は『ThinkPad i Series 1620』を使用)。で、このインタビューでは、これからThinkPadがどっちに行くのかを伺えればいいかなと思うんですが。まず今回発表した最新機種の『ThinkPad X23』って、あまり変わっていないんですよね。
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『ThinkPad X23』 |
[BP&PC事業部 PC製品企画&マーケティング モービル製品企画 伊山円理さん(以下伊山さん)] 今回のThinkPad X23は、X22から大幅な変更はありません。見かけもX22と変わってませんが、CPUのクロックアップなどは行なっています。ラインアップ的には、無線LANモデルのほかにBluetooth搭載モデルを追加したのが大きな変更点ですね。
[ASCII24編集部(以下編集部)] つくべき機能は全部ついたということですか?
[伊山さん] そうですね。収まるべきところに収まっているという感じですね。
[遠藤] 『ThinkPad 600』以来の、黒い箱の下のカドを取ったデザインで、12インチ液晶がぴったりで、これ以外のデザインはない?
[伊山さん] これ以上のバランスは取りようがないというところに今、収まっているのではないかと思っています。基本的には、X20シリーズは“究極のデザイン”と考えていまして、大幅に今の形から変えるということはありません。
[PC Explorer編集部小林(以下小林)] 当初はけっこう絞り込んだインターフェースでしたよね。それが、IEEE1394とか、IrDAもなかったのがついたりとか、徐々に増えているというのはどういう理由なのでしょうか?
[伊山さん] もともと、1394は企業系のユーザーにはあまり用途がないと考えていたので、今はありませんがコンシューマー向けに特化したモデルの『ThinkPad i Series 1620』のみについていました。LANポートも、企業系にはついているけれど逆にi Seriesにはついていないという差があったのですけれども、2001年の10月くらいからそういう壁をとりはらって、すべてThinkPadというブランドで販売しています。そういう意味で、もともとこっちにはあって、こっちにはなかったよというものを全部入れて、ひとつのThinkPadとして作ってみましょうということです。
[遠藤] 1394つけても、100円とか、そういうコストですか(笑)?
[BP&PC事業部 PC製品企画&マーケティング マーケティング・マネージャー中林千晴氏(以下中林氏)] いわゆる1000個ロット時で……。
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BP&PC事業部 PC製品企画&マーケティング マーケティング・マネージャー中林千晴氏 |
[ポータブル・システムズ 企画・事業 課長 牧村博則氏(以下牧村氏)] 価格がだいたい、1000円くらい(チップ単体の価格であり、実装に要するコストではない)。
[遠藤] そんなにするんですか?
[牧村氏] はい。コントローラーのほうがけっこうします。
[中林氏] デスクトップ用の、PCIカードに載せた形でも、20ドル(約2660円)近く、一番安いので18ドル(約2400円)くらいですね。
[遠藤] 失礼しました。にもかかわらず、全部もういっしょくたに、ひとつにしちゃったと?
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ThinkPad X23の底面をのぞきこむ月刊アスキー遠藤編集長 |
[BP&PC事業部 PC製品企画&マーケティング モービル製品企画 横井秀彦氏(以下横井氏)] 当初、X20のプロジェクトがスタートしたとき、そのときは企業向けと(コンシューマー向けの)i Seriesとに分けてあったんですけど、その後高速インターフェースについて何がお客様にとって必要なのかと(i Seriesを廃止してブランドを)統一する前に、いろいろと考えたんですよ。残すべきかとるべきかを含めてですね。で、まだUSBは1.1が主流ですので、1394を搭載しようと。
[小林] インターフェースが増えてきているのはバランスやトレードオフの関係、技術的な革新、ユーザー層のニーズのとか、いろいろあると思うんですが?
[中林氏] ThinkPadの全部のシリーズで同じですけれど、基本的にはコアの部分がありますよね。キーボードとか、ゆずれない部分が。“ThinkPadフィロソフィ(哲学)”で串刺しにできるような部分があって、それ以外の部分は、基本的にはマーケティングをしている人間が、どんなI/Oがほしいかというのをリクワイメントして、ワールドワイドの開発のヘッドクォーターに突っ込むわけですよ。ヨーロッパのチームも、アメリカのチームも突っ込みますと。で、それぞれをマージナルに見て判断しています。
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