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NTTドコモ 夏野 剛氏インタビュー――「もう、FOMAが売れない理由はなくなった」


2003年12月20日

FOMA 900iシリーズの魅力

(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモから、インターネット接続サービス“iモード”において、“PDC”(第2世代移動通信方式)の携帯電話よりも高機能な“W-CDMA”(第3世代移動通信方式)の携帯電話、FOMA“900iシリーズ”が発表された。FOMA(Freedom of Mobile multimedia Access)は、W-CDMA方式のドコモのサービス名称で、PDC方式のそれは“mova”。FOMA 900iシリーズの携帯電話を指して「もう、FOMAが売れない理由がなくなった」と言い切るのは、同社iモード企画部長の夏野 剛氏だ。今回は900iシリーズの魅力、“901iシリーズ”や“506iシリーズ”といったFOMAやmovaの今後の展開について伺った。

900iシリーズ
左から、『D900i』『F900i』『N900i』『P900i』『SH900i』(写真をクリックすると基本スペックがわかる記事に移動します)
900iシリーズ
左から、D900i、P900i、N900i、SH900i、F900i(写真をクリックすると記者発表会の記事に移動します)


自信を持って作った究極のケータイ

夏野氏
NTTドコモ iモード企画部長の夏野 剛氏

まず、夏野氏はFOMAの現状を説明した。「W-CDMAという方式を世界に先駆けてやったせいで、様々な技術的試行錯誤を繰り返しながらの約2年間だった。端末を見れば一目瞭然で、『50x系のほうがいいじゃん』と思えてしまうのは、仕方がない。“505iシリーズ”“FOMA 2102Vシリーズ”を比べると、ゲームの能力/カメラの性能/液晶のクオリティー/メモリーの容量は505iが上。でも、ネットワークのスピードとか料金はFOMAのほうが上。つまり、一種の“ねじれ”が生じていた。そこで今回の“900iシリーズ”だが、505iをさらに進化させたアプリケーション能力と、第3世代のネットワークスピードを備え、いわば“良いとこ取り”、これはもう究極だ」

この900iというネーミングは、「50xiの上位にあたる機種だということをユーザーに伝えやすい。901iにしなかったのは、ゼロを入れて“新し感”を出したかったからだ。また、これまでFOMAではiモード対応でも“i”の文字が型番に付かなかったが、movaと同じように後ろに“i”を付けた」とした。マーケティングキャンペーンのコピーは、“FOMA×(かける)iモード”だという。

“900iシリーズ”では、端末のデザインも重要視している。今秋に発売されたauの『INFOBAR』に話が及ぶと「奇抜なものは、たやすい」と一蹴。「100万台、200万台売れ、洗練されて皆に受け入れられやすいデザインが一番難しいのだ」と語った。

900iシリーズの“売り”については「全部」と答えた上で、2つの質が異なるキラーアプリケーションを備えていると説明した。2つの質とは、「わかりやすいキラーアプリは、全機種メガピクセルカメラ、ゲーム(大容量iアプリ)、大容量Flash。それに対してユーザーが増えてくると『あれっ?』と気づく機能、すなわち“じわじわキラーアプリ”が、“デコメール”、“キャラ電”、そしてQRコード(二次元バーコード)と赤外線通信機能だ」

これらを夏野氏は一言でこう表現する。「いわば“飲み屋で一番いばれる携帯”。50xのときからずっと目指しているが、飲み屋で一番のヒーローになれる携帯電話なのだ」





価格の面でもPDCから違和感なく乗り換えられる

では、ここまで機能を高めた900iシリーズの端末の価格は、どうなるのだろうか。900iシリーズはオープンプライスなので販売店の意向によると前置きした上で、「50xシリーズと同等の価格でないと。最高でも505iくらいじゃないといけないだろう」と、価格の面でもPDCから違和感なく乗り換えられる方針であることを明らかにした。



iモードコンテンツの充実のため、月額料金の上限を500円に

夏野氏とN900i その1
夏野氏が手にしているのは『N900i』

現在の“iメニューサイト”(ドコモのiモードメニューに掲載されているiモードサイト)の状況は、「有料サイトの売上は、年間1300億円、月間で言うと100〜120億円」になるという。今回の900iシリーズの登場で、iメニューサイトの月額利用料の上限が、300円から500円に引き上げられる。

夏野氏は、上限がなぜ500円なのか、その根拠を説明した。「4000万人のiモードユーザーがいて、そのうち有料のiモードサイト利用者は52%。この52%の人は、平均2.5個のサイトを利用している。サイトの平均単価は月額180〜200円程度で、iモードユーザー全体の1人あたりの平均支払い額は、月額300円程度になる。しかし、お金を払っている52%に限ると、1人あたりの平均支払い額は、月額500円程度となる。だから2000万人くらいは、月額500円は許容レンジなのではないか。感覚的にも、月額500円というのは月額300円の倍以下で、例えば月額700円となると、ちょっと高いと感じるだろう」

一方、ボーダフォン(株)や海外で採用されているコンテンツの従量課金については、「否定的ではないが、まず、コンテンツプロバイダーサイドからの要望は強くない」と慎重な姿勢を見せた。「月額制でないと、コンテンツプロバイダーがきつい。なぜなら、今月の売上が来月の売上に影響しないので、コンテンツプロバイダーはリスク回避のために単価を高く設定せざるを得なく、ユーザーは高いと利用しにくい。すでに海外でそうした状況が起きていると聞くが、要するに“ネガティブフィードバック”の状況を生むのだ」と説明する。






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