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米PSINet傘下に入った東京インターネットが記者会見

1998年10月06日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 10月1日、米PSINet社傘下に入ることを発表した東京インターネット(株)が、本日、今後の事業展開について記者発表を行なった。

Vincent Gebes(ビンセント・ギベス)氏 Vincent Gebes(ビンセント・ギベス)氏



 まず、東京インターネットの代表取締役兼マネージングディレクターに就任するVincent Gebes(ビンセント・ギベス)ピーエスアイネット(株)(米PSINet社の子会社)代表取締役が挨拶。「当社は、(株)リムネット、(株)トウイックス、そして今回の東京インターネットと、短期間に3社のISPを買収した。これで日本での買収は、一段落した。今後は、アジアの他の国のISPの買収を進めることになるだろう。2年以内には、米PSINetグループは全世界をカバーすることになる」との見通しを述べた。

高橋徹氏 高橋徹氏



 続いて、東京インターネットの前会長で、今後は同社およびピーエスアイネット(株)の上級顧問に就任する高橋徹氏は、「東京インターネットの創設に関わったものとして、今回の米PSINet社傘下入りは、非常に重たいものがある。独立系のISP事業者がNTTのOCNサービスに対抗するには、グローバル化せざるをえなかった」とコメントした。

 続けて高橋氏は、「現在ISP事業者が、NTT(日本電信電話(株))に支払っている回線使用料は、実に売り上げの60パーセントに至っており、この費用負担は国内市場だけではカバーしきれない。NTTという独占的な企業が、OCNという採算を度外視したサービスを開始すれば、独立系のISPはたちうちできない。日本の他のISPも直面している問題を乗り越えていくには、グローバル化を選択せざるをえなかった。米PSINet社の傘下にはいることで、OCNに次ぐ第2のプロバイダーになりたい」と述べた。

 東京インターネットは、これまで第二種通信事業者として、自社で回線をもたずに通信事業を行なってきたが、「ISPの収益構造を変えるためには、自社または関連会社で回線を保有する必要がある、と判断している。ただし、東京インターネットが回線を持つのではなく、回線を持てる第一種事業者を、別会社として設立するか、あるいは回線のリースを受けるか、いずれかを選択することになるだろう」(Vincent Gebes氏)としている。



 なお、東京インターネットの既存会員へのサービスは、「ドメイン名が変わるとか、ホームページの容量が変わるとか、そういったことは一切ない」(高橋氏)という。

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