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イー・アクセス、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーほかから45億円の資金調達と、4月からのADSL接続サービスの試験開始を発表

2000年02月07日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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イー・アクセス(株)は7日、都内において、投資銀行のゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレー・ディーン・ウィッターグループ、エンジェルなどから、第3者割り当て増資で45億円の出資を受けることを発表した。あわせて、4月にADSL接続サービスの試験を開始し、9月にサービスを開始すると発表した。

握手を交わすイー・アクセスや投資銀行の面々。モルガンスタンレージャパンリミテッドのマネージングディレクターの桂木明夫氏、モルガンスタンレージャパンリミテッドのプレジデントのThierry Porte(ティエリー・ポルテ)氏、イー・アクセスCOOのEric Gan(エリック・ガン)氏、イー・アクセスCEOの千本倖生氏、ゴールドマン・サックスのアジア最高責任者のMark Schwartz(マーク・シュワルツ)氏、ゴールドマン・サックスのマネージング・ディレクターのRobert V. Delaney(ロバート・ディレイニー)氏(左から)
握手を交わすイー・アクセスや投資銀行の面々。モルガンスタンレージャパンリミテッドのマネージングディレクターの桂木明夫氏、モルガンスタンレージャパンリミテッドのプレジデントのThierry Porte(ティエリー・ポルテ)氏、イー・アクセスCOOのEric Gan(エリック・ガン)氏、イー・アクセスCEOの千本倖生氏、ゴールドマン・サックスのアジア最高責任者のMark Schwartz(マーク・シュワルツ)氏、ゴールドマン・サックスのマネージング・ディレクターのRobert V. Delaney(ロバート・ディレイニー)氏(左から)



同社は昨年11月に設立された通信サービス会社。今回の資金調達により、同社の株式資本は47億2500万円となる。出資の比率については、「公表できない」(同社COOのエリック・ガン氏)、「45億円のマジョリティーは2社が持っている」(同社CEO千本倖生氏)という。

千本氏は、「日本の産業構造に変革をもたらしたいと思って、(同社を)設立した。日本は、Eエコノミー、ネット社会に対する取り組みが遅れている。米国とのギャップを放っておくと、大変なことになる」と、同社を設立した経緯の説明と、日本の通信産業に危機感を表した。

イー・アクセスCEOの千本氏イー・アクセスCEOの千本氏



45億円の出資を受けたことに関して千本氏は、「創業メンバーがリーダーシップを保持しながら多くの資金を調達する、シリコンバレーモデルによる調達をした。おそらく日本でははじめての事ではないだろうか」と語った。同社が創業メンバーの支配権を維持しながら、資金を受け入れる方式について、「シリコンバレーでは当たり前の方式」と説明した。

同社COOのエリック・ガン氏は、「ADSL(接続サービス)の試験を、三田局や青山局などの東京6収容局、大阪の5収容局で4月から夏までに順次開始する。商用サービスは9月に開始」と、同社が提供するADSL接続サービスのスケジュールを発表した。試験が行なわれる収容局は、NTTが試験を行なう局と同じ。

イー・アクセスCOOのエリック・ガン氏イー・アクセスCOOのエリック・ガン氏



このほか、同社のプランについて説明を行なった。まずファーストステージが、高速アクセス系サービス。セカンドステージが、ASPとデータセンター構築。サードステージがIPバックボーン構築だという。時期については、それぞれの立ち上げは同時に行ない、2ndステージ、3rdステージについては、めどが立ち次第、発表を行なうという。

ADSL接続サービスについて、エリック・ガン氏は「個人向けには、256kbpsから384kbps程度の転送速度のサービスを月額6000円程度で提供したい」と述べた。また、企業向けのサービスは、「現在1.5Mbpsで33万円程度の料金は1桁高いのではないかと思っている」と述べ、米国並みの1.5Mbpsで3万円程度という料金を表明した。

IPOについての質問では、エリック・ガン氏は「実験の結果次第で、設備計画を立て、それに基づいてIPO計画を立てる。来年春ぐらいには上場できるのではないだろうか」と述べた。千本氏は「今、上場のための上場になっている。(同社は)ソリッドな上場をめざす」とまとめた。

調印のサインを行なう各氏
調印のサインを行なう各氏

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