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日本HP、インテル、オラクルの3社、Itaniumの普及でISV/SI向け共同プログラムを開始


2001年6月21日

日本ヒューレット・パッカード(株)、インテル(株)、日本オラクル(株)の3社は21日、都内で記者発表会を開催し、『Itaniumプロセッサ』を中心に『hp-ux11i』『Oracle9i』から構成されるプラットフォームを次世代のオープンシステム標準プラットフォームとするため、協力してソフトウェアベンダー(ISV)やシステムインテグレーター(SI)をサポートするジョイントプログラムを開始すると発表した。

日本オラクルの新宅正明代表取締役社長、日本ヒューレット・パッカードの寺澤正雄代表取締役社長、インテルのジョン・アントン代表取締役社長
(左から)日本オラクルの新宅正明代表取締役社長、日本ヒューレット・パッカードの寺澤正雄代表取締役社長、インテルのジョン・アントン(John Antone)代表取締役社長

手始めとして日本HPが2000年7月に開設した、Itanium対応アプリケーションを普及させるための技術センター“PTAC(Partner Technology Access Center)”の活動を拡張し、“ジョイント・テクノロジセンター”として本日活動を開始するという。PTACでも日本HPのパートナー企業に対してItaniumの技術情報やItanium搭載システムへの最適化作業を行なうための設備を提供していたが、動作検証に使用している環境が評価用バージョンあるいはそれ以前の初期バージョンであり、基本的な互換性検証が行なえるというものであった。

寺澤社長が示した、hp-uxのメリットと日本HPのOS戦略上の位置
寺澤社長が示した、hp-uxのメリットと日本HPのOS戦略上の位置

これに対してジョイント・テクノロジセンターでは、日本HPが5月30日に発表した、Itanium正式対応の64bit版UNIX『hp-ux11i』製品版をインストールしたItanium搭載サーバー(7月に発表を予定)と『Oracle9i(評価版)』によって、実際の動作環境に近い状態で作業が行なえ、性能の測定も可能としている。そのほかにテクノロジセンターではCPUやOS、データベースに関して体系的な技術情報の提供、CPU、OS、データベースのそれぞれにおいてアプリケーションの最適化に必要な情報を提供するという。

PTACに3社が持つItanium関連技術リソースを集中する
PTACに3社が持つItanium関連技術リソースを集中する

インテルは、ISV/SI向けのインテルアーキテクチャーへの最適化に関するトレーニングプログラムや技術支援コンサルティングサービス“インテル ソリューション・サービス”を、9月から日本HPのジョイント・テクノロジセンターを通じて提供する予定。将来はこのソリューション・サービスでは、単にItaniumへの最適化にとどまらない、hp-uxに特化した最適化コンサルティングを行なうとしている。

アントン社長が示したItaniumプロセッサーの位置づけとサポートの成果
アントン社長が示したItaniumプロセッサーの位置づけとサポートの成果。また現在6つのItaniumファミリープロセッサーを開発中としている

また日本オラクルは、日本HPと共同で2001年2月に日本HPの市ヶ谷事業所に設置した、日本HPのサーバーとオラクルのリレーショナルデータベースシステムを組み合わせた高可用性検証施設“MCCC(Mission Critical Certified Center)”の活動を拡張して、Itaniumを使った高可用性の検証と検証済みの組み合わせ情報の発信を行なう。なおOracle9iは現時点では未発表(7月半ばに正式発表を予定)のため、当初は評価版を使った技術サポートが中心となる。

新宅社長が示したオラクルデータベースにおける64bit化への取り組み
新宅社長が示したオラクルデータベースにおける64bit化への取り組み。他社のデータベースと比較して5年程度の技術的アドバンテージがあるという

記者発表会で初めに挨拶した日本HPの寺澤正雄代表取締役社長は「日本HP、インテル、日本オラクルのテクノロジーリソースをPTACに集中して、Itanium、hp-ux11i、Oracle9iを、次世代の標準ITプラットフォームとして推進する。調査会社によれば今後のITシステムにおいてItaniumはRISCプロセッサーを圧倒すると予測されている。日本HPはItaniumに対してアーキテクチャー設計段階から協力してきた。Itaniumはハイパフォーマンスとボリュームメリットによる経済性を備えており、次世代マイクロプロセッサーの標準だ」とItaniumの優位をアピールした。

さらに現在の日本HPの『PA-RISCプロセッサ』搭載サーバーからの移行に関しては「現在のPA-RISC上で動作するhp-uxアプリケーションは、Itanium対応のhp-ux11i上でそのまま動作するバイナリ互換性を持つ。ソースコードでも互換性があり、データも完全な互換性を保っている。hp-ux上のソフト、データ、人的資産は100%保護されている」とスムーズに移行可能であるとした。移行期間に関しては2、3年かかるとの見通しを示した。

今回の共同発表はItaniumを使った標準プラットフォームに関するものであるが、中心となるのは日本HPだ。日本HPはこれまで展開してきたインテル、日本オラクルそれぞれとの協力関係を、さらに進めて3社協同という形でItaniumシステムの標準的ポジションを目指す構え。Itanium搭載サーバーでは、日本電気(株)や日立製作所(株)、富士通(株)、米コンパックコンピュータ社など各社が参入(※1)しているが「日本HPはItanium向けチップセットとコンパイラーに関して長年の研究を行なっており、技術的蓄積がある。同じプロセッサーを搭載するサーバーなら何でも同じということにはならない」(寺澤社長)という。日本オラクルの新宅正明社長も「単にItanium対応するのと、きちんと対応(最適化)するというのはまったく違う。Itaniumが普及し、標準になるためにはたくさんのソリューションをISVなど各社が提供することが重要」としている。WindowsやLinuxのItanium対応製品が登場しないうちにISV/SIを巻き込んで、先行するメリットを最大限に生かす考えだ。

※1 日本HPはhp-uxを使用するサーバーに関して、日本ユニシス(株)、日本電気、日立製作所、三菱電機(株)、沖電気工業(株)にOEM供給し、戦略パートナー関係にある。hp-uxとItaniumの組み合わせに関しては、このパートナーと今後とも協調してシステム開発を進めるとしている。

(編集部 佐々木千之)


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