三洋電機(株)、シャープ(株)、(株)東芝、三菱電機(株)の4社は17日、ネットワーク対応の次世代家電“ネット家電”の市場を早期に立ち上げるため、各社の白物家電を相互接続するための技術仕様“iReady”を共同開発することで合意したと発表した。“iReady”は、「IT Ready、Internet Ready、I am Ready」からとったもので、ネットワークにつながる準備ができている(Ready)家電の意味という。
“iReady”のコンセプト |
4社はこれまで、製品のコストを抑えるために、白物ネット家電の本体からネット接続機能を分離するための相互接続実証実験を行なってきており、その結果を踏まえて、異なるメーカーの白物ネット家電の相互接続とネット配信サービスルールの共通化を目指す“白もの家電のiReady化”を提唱することにしたもので、“iReady”はその技術仕様となる。
共同実証試験で使用したBluetoothアダプター |
“白もの家電のiReady化”は、異なるメーカーの白物ネット家電の相互接続の確立、“ECHONET(Energy Conservation and Homecare Network/エコーネット)”規格で採用(予定)のネット接続機能の“iReadyアダプタ”化、アダプター接続端子を搭載した低コストの“ iReady家電”、ネット配信サービス仕様の共通化、の4つが主な機能となる。ネット接続機能を“iReadyアダプタ”化することで、すでに商品化されているBluetoothや定小電力無線を内蔵した白物ネット家電への接続だけでなく、無線LANや、今後登場する通信メディアへの対応も可能という。
“iReady”技術仕様で策定するのは、- “iReady家電仕様”
- “iReadyアダプタ仕様”
- “iReady家電とiReadyアダプタ間のプロトコル規格”
- ネット配信サービスルールの共通仕様
コネクター形状およびスロット形状の物理的仕様と電気的仕様
アダプターの形状とサイズ、およびコネクター形状の物理的仕様と電気的仕様
ECHONETコンソーシアム規格に準拠
iReady家電とサービス提供サーバー間のアクセスルールや制御ルールなどの共通化
など。
今後4社は、技術仕様のオープン化や、ネット配信サービスの共同運用などに取り組むとしており、1年程度を目標に、家電各社やコンピューター周辺機器メーカー、インターネットサービス提供会社など、関連する企業の参加を募り、共同で開発を進めるほか、海外の企業に対しても技術仕様の共同開発や採用などを呼びかけるとしている。