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ソニー、特約店向けの秋冬商戦向け製品展示会を開催――「2004年末のAVトータルシェア30%を目指すことを宣言する」


2004年9月16日

ソニーマーケティング(株)は16日、全国の特約店向け展示会“Sony Dealer Convention 2004”を、東京・新高輪プリンスホテルで開催した。約4000平方メートルの会場に、秋冬商戦向けの新製品を中心とした約250機種が並び、店頭でのプロモーションプランなどとあわせて紹介された。

会場風景
入場は特約店関係者と報道関係者のみだが、一般向けのプライベートショー並みの規模だ
QRIO
会場入り口では、二足歩行ロボットの“QRIO(キュリオ)”が2体でお出迎え。ただしこの写真では“お休み”中
プラズマベガ
新開発“ベガエンジン HD”搭載の“プラズマベガ”(8月19日発表)。最も画面の大きな50Vインチの『KDE-P50HVX』は102万9000円、最も小さな37Vインチの『KDE-P37HVX』は66万1500円
参考出展の70V型リアプロジェクションテレビ
参考出展の70Vインチリアプロジェクションテレビ。アメリカでは2005年の初めに発売される予定。ソニー独自の“Silicon X-tal Reflective Display”を搭載する
type RとHDR-FX1
こちらは、VAIO“type R”(13日発表)に、デジタルビデオカメラ『HDR-FX1』(7日発表)からの映像を取り込み、ハイビジョン映像を編集するというデモンストレーション
参考出展の“デジタルワイヤレスシアター”システム
参考出展の“デジタルワイヤレスシアター”システム(写真右)。“バッテリードライブ高音質ワイヤレスサラウンドスピーカー”、デジタルワイヤレス光伝送(S-DIAT)を採用し、本体に接続された“すご録”に蓄積された映像を、離れたところに設置されたワイヤレス液晶テレビに飛ばしていた
PEG-VZ90
写真手前は有機ELディスプレーを搭載した“クリエ”『PEG-VZ90』(14日発表)で、写真奥のTFT液晶ディスプレーを搭載したクリエの従来機種『PEG-TH55』と画面表示を比べているところ
type T
新しいサブノートパソコンVAIO“type T”(13日発表)も展示されていた
特約店向けの売場提案コーナー
こちらは、特約店向けの売場提案コーナー。(1)スペースが狭い場合、(2)スペースが広い場合、(3)陳列棚の短辺がまるまる使える場合と、ソニー製品の展示スペースにあわせて、展示の仕方を提案している
特約店向けの売場提案コーナー(2)
右の写真でいう(3)の場合の展示。陳列棚の短辺の部分が、一般的に客に一番目立つと言われているのだそうだ。液晶モニターを導入したり、『DSC-L1』の展示用スタンドが小型のマネキン(デコルテのみ)になっていたり、ポップのバリエーションが増えたりしている


「製品の回転率を高めることで、収益を作っていく」

報道関係者向けには、ソニーマーケティング 代表取締役社長の宮下次衛氏がソニーマーケティングの営業活動とソニーグループの受注物流体勢に関するオペレーションについて、同じく執行役員の鹿野 清氏が商品戦略を紹介した。

代表取締役社長の宮下次衛氏
代表取締役社長の宮下次衛氏。「年末に向けて“Like No Other(ほかとは違う何かがある)”の精神で、年末商戦を先取りする営業活動の大攻勢をかける」
執行役員の鹿野 清氏
執行役員の鹿野 清氏。「やはり核になるのはディスプレービジネス」と、8月のWEGAシリーズ/新製品の記者発表会で紹介した新技術を紹介した上で、ディスプレー関連の新デバイスとして「民生では初めての有機ELの製品」と、クリエ『PEG-VZ90』を紹介した
9月後半から年末にかけての、ソニーマーケティングの営業活動
多くのソニーの年末商戦向け製品は、9月〜10月のうちに発売される。店頭では、10月いっぱい“提案型の展示”を行ない、年末まで断続的にソニー商品全体ないし各製品カテゴリーのキャンペーンを展開する。一方CMなどの広告は、10月/11月と告知を狙いとしたものを打ち、11月後半から12月にかけては実売に繋がる広告を打つという(内容や予算などについて、詳細は明かされていない)

宮下氏は「年末に向けて、“Like No Other(ほかとは違う何かがある)”の精神で、年末商戦を先取りする営業活動の大攻勢をかける」と切り出した。「本日のコンベンションをキックオフとして、北海道から九州までの全国49会場で、しかも2週間で、新商品導入会を展開する。このコンベンションの狙いは、(1)商品の説明、(2)展示の提案、(3)プロモーションの提案――の3つ。特約店と一緒になって売り方/売り場を強化し、(来店者に)ソニー製品の価値を体験していただけるような“体感接客”を推進していく」(宮下氏)

「世の中の変化が激しくなり、“今のままの需要予測/受注システム/物流システムで生き残れるのか”という危機感を持った。そこで、(アナログ製品とデジタル家電の)市場環境の二極化への対応として、“クローバー”というシステムを5月から導入した。アナログ製品は、需要変動が遅く、業界の伸び率(台数ベース)が期待できない。この領域においては、従来の需要予測/受注/物流システムで対応できる。しかし、業界の伸び率が期待でき、しかも技術変革が激しいデジタル家電の領域においては、一歩間違うと大変な在庫のリスクが発生する。ここでは、我々が流通の在庫を見ながら、特約店の実売情報に基づいて製品を納品することが、最大のポイントになる。製品の回転率を高めることで、収益を作っていくことが今後の最大の課題だ」(宮下氏)

「クローバーは、ソニー(株)、製造を担当するソニーイーエムシーエス(株)、物流を担当するソニーサプライチェーンソリューション(株)、セールス/マーケティングを担当するソニーマーケティングの4社の統合システムで、4社はリアルタイムで情報を共有化できる。今後一番重要になる流通での実売情報は、対象製品の売上の7割をカバーする大手量販店30数社からいただいている。そのうちの10数社は、オンラインでデイリーの実売情報を取得できる。こういった市場の販売情報をもとに“Demand Chain(市場販売情報)”を作り、それをもとにした“Supply Chain(生産供給情報)”を作っていく。これによって、“Demand Planning(需要・顧客ニーズ)”と“Supply Planning(生産・供給計画)”がポジティブにまわっている図式になる」(宮下氏)



クローバーによる、Demand Chain/Supply Chain、Demand Planning/Supply Planningの回転のイメージ
クローバーによる、Demand Chain/Supply Chain、Demand Planning/Supply Planningの回転のイメージ

同社が年末商戦向けの製品群の中で特に力を入れているのは、“撮る”(デジタルハンディカム)、“編集する”(VAIO)、“録る”(ブルーレイディスクレコーダー)、“見る”(QUALIA 005/ベガHVXシリーズ)といったハイビジョン関連製品だという。鹿野氏は、ソニーグループが放送局用の機器で培った技術とノウハウをコンシューマー用機器に生かしていくとした上で、「これらのハイビジョン製品の新たな基準を“Sony Hi-Vision Quality”とする」と、訴求のコンセプトを語った。「技術的にはいろいろ説明したいことがあるが、ただ、なかなか(一般消費者が)実感できる場がない。今日の展示会会場ではこれらのハイビジョン関連製品の性能を目と耳で体験できるが、(一般消費者が)同じような体験ができるように、全国の店頭/ショールーム/イベントでハイビジョンの体験コーナーをしっかり展開する。また、ハイビジョン関連製品を買ったユーザーの声、どこにいけば体験できるかといった情報をウェブサイトで紹介する予定だ」(鹿野氏)

これらの取り組みを紹介した後で、宮下氏は「年末商戦を先取りした営業活動(※1)、他社に先駆けた成長戦略+競争活動で、2004年末のAVトータルシェア30%を目指すことを宣言する」と締めくくった。製品カテゴリー別には、「フラットディスプレーは35%、DVDレコーダーも同等の35%を目標にスタートさせたい」(鹿野氏)という目標が明らかにされた。これらは売上金額ベースでの数字で、店頭販売のほか、直販サイト“ソニースタイル”などでの販売も含む(販売窓口の売上比率などは非公開)。なお昨年のシェアは、「製品によってばらつきがあるが25〜30数%程度」(鹿野氏)だったという。

※1 “先取り”の程度については、ベガを例にした説明が行なわれた。それによると、今年は年末商戦向けのベガシリーズを今月から出荷しているが、昨年は11月くらいの導入だったという

(編集部 伊藤咲子)


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