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NTTソフトウェア、携帯電話を活用した企業向けビジネスソリューションについての記者説明会を開催


2005年6月24日
携帯電話を活用した水道料金やガス料金の検針業務を模したデモ。携帯でサーバーにデータを送るだけでなく、携帯型プリンターで料金表の印字も行なえる
携帯電話を活用した水道料金やガス料金の検針業務を模したデモ。携帯でサーバーにデータを送るだけでなく、携帯型プリンターで料金表の印字も行なえる

エヌ・ティ・ティ・ソフトウェア(株)(以下NTTソフトウェア)は24日、東京都港区の本社にて報道関係者を集めた記者説明会を開催し、携帯電話によるモバイルネットワークを活用した企業向けビジネスソリューションの展望と、事業化への取り組みについて説明した。

NTTソフトウェア モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ 営業SE部門 部門長の小牧徳夫氏
NTTソフトウェア モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ 営業SE部門 部門長の小牧徳夫氏

携帯電話を音声通話だけでなく、ビジネス用の携帯機器として活用しようというソリューションが各社から登場している。企業によるモバイル活用の市場動向についての解説を行なった同社モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ 営業SE部門 部門長の小牧徳夫氏は、“モバイル・ソリューション”について、社外での動体(営業活動や運輸、施設整備など)を携帯機器を利用して管理することで、ビジネス拡大やコスト削減などを行なうソリューションのことと定義。動体ゆえにワイヤレスネットワークが欠かせないとしたうえで、第3世代携帯電話ネットワークの拡大、携帯電話自体の高性能・多機能化、ソフトウェア実行環境の強化、携帯電話事業者自体による企業活用への積極的なプロモーションなどにより、2005年は携帯電話を活用するモバイルソリューションが広がり、顧客企業からの期待も高まっているとした。そうした状況も踏まえて、同社ではすでに市場として成熟しつつあるノートパソコンやPDA(+ワイヤレス通信カード)、特定業務向けハンディーターミナルといった既存分野ではなく、新しい市場である携帯電話によるビジネスソリューションへ参入するとした。



携帯電話が高機能、高速化されたことで、PDAやハンディーターミナルを代替可能となった
携帯電話が高機能、高速化されたことで、PDAやハンディーターミナルを代替可能となった

小牧氏は業務端末としての携帯電話のメリットについて、常時通信が可能で持ち運びも容易、端末自体のコストも安価、JavaやBREWのようにアプリケーション開発の基盤が整ったため、アプリケーションプラットフォームとしても有用などを挙げた。一方で業務端末としてみた場合の課題として、耐久性の問題を指摘し、業務システムでの利用に適した耐久性に優れる端末も登場するだろうとした。また端末やインフラの強化だけでなく、パケット代固定料金制の導入によって通信料金の事前見積もりがたやすくなったため、企業が導入がしやすくなったという利点も述べた。また総務省主導で2007年以降の第3世代携帯電話にGPS機能を標準搭載する方向に進んでいる点も、追い風となっているとした。

モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ ユビキタスソリューション事業ユニット 事業ユニット長の吉場武氏
モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ ユビキタスソリューション事業ユニット 事業ユニット長の吉場武氏

具体的な同社の取り組みについて説明を行なった、同社モバイル&セキュリティ・ソリューション事業グループ ユビキタスソリューション事業ユニット 事業ユニット長の吉場武氏は、同社がエヌ・ティ・ティ・ドコモ(株)のモバイルネットワーク構築などでノウハウを蓄積し、さらにNTTグループ外の企業向けにシステム構築などを行なってきたという経緯を述べた。そして今後はモバイル端末により「移動している間もビジネスチャンスに」すべく、新規のモバイルソリューションを企画する部門の設立などを行なったことなどを説明した。

実際に携帯電話を使ったソリューションの例として、GPS内蔵携帯電話機を利用した位置情報管理システム“びずもに”と、ガスや水道の検針に利用する“モバイル検針システム”の説明が行なわれた。びずもにはすでに商用化されたサービスで、GPU機能を備えるiモード携帯電話機(外付けのGPUユニットでも可)を対象物に乗せておき、その位置情報をリアルタイムでサーバーに伝達、あらかじめ設定した場所に到着すると、携帯電話機にメールなどでその情報が通知されるという仕組みである。同社では幼稚園の送迎バスに搭載し、バスの運行情報を保護者に通知するという例を挙げている。車両に搭載したGPU携帯電話機は運転手などが操作する必要がないので、運行の障害にならない利点もある。

“びずもに”で運行情報を管理するサーバー側の画面。中央にGPS内蔵携帯電話機を搭載したバスの位置が示されている
“びずもに”で運行情報を管理するサーバー側の画面。中央にGPS内蔵携帯電話機を搭載したバスの位置が示されている

モバイル検針システムでは、携帯電話機に検針用ハンディーターミナルの機能を果たすソフトウェアを導入し、検診結果や付加情報(たとえば機器や配管の状態確認)などを入力、サーバーに送信する。さらにバッテリーで駆動する携帯型の小型プリンターと赤外線通信で接続し、伝票をその場で発行することも可能である。一般的には専用のハンディーターミナルを導入する場合、1台10万〜30万円程度のコストがかかるうえ、専用品であるため機能やソフトウェアの向上も難しいと考えられる。それに対して携帯電話を軸としたシステムならばハードウェア開発にコストはほとんどかからず、アプリケーションやサーバーシステムの開発・導入コストで済む。アプリケーションに新たな機能を付け加えることも容易だ。デモではプリンターとの通信に赤外線データ通信を利用していたが、USBケーブルで直結したり、Bluetoothを利用するソリューションも可能のようだ。

モバイル検針システムの概念図と応用例
モバイル検針システムの概念図と応用例
モバイル検針システムのサンプルアプリケーションの画面。メニューから数値入力画面や送受信を選択。送信データは即座にサーバー側に入力される

モバイル検針システムは現在システムの検証中で、企業に対して試験運用の提案も行なわれている。商用化の時期や価格等は未定である。

(編集部 小西利明)


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