このページの本文へ

シード・プランニング、SNS業界動向調査の結果を発表――2007年は携帯電話SNSが拡大すると予想

2007年01月23日 18時21分更新

文● 編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(株)シード・プランニングは22日、調査研究レポート“SNSビジネスの業界動向調査”を発表した。同レポートは、国内のSNS業界運営業者などを対象にしたヒアリング調査を行ない、SNS業界の動向についてまとめたもの。調査期間は2006年11月~12月。

シード・プランニングは、ブロードバンドサービスをはじめ、インターネット広告やeコマースなどの市場について調査/コンサルティングを行なう民間の調査会社。今回の調査において、同社は“SNS”を登録制のコミュニティーのうち、各会員ページの訪問者をトラッキングできる閉鎖性のあるサービスと定義付けている。また、各SNSサービスを、主にパソコンで登録を行なう“PC SNS”と、携帯電話で行なう“携帯 SNS”の2種類に分類定義している。

PC SNSの会員数比較グラフ 携帯 SNSの会員数比較グラフ
PC SNSの会員数比較携帯 SNSの会員数比較

各SNSサービスを比較すると、会員数(公表ベース)は、“PC SNS”では1位が“mixi”(660万人)、次いで“この指とまれ!”(354万人)、“カフェスタ”(172万人)。“携帯 SNS”では“モバゲータウン”(259万人)が1位で、次いで“Gocco”(38万人)、“EZ GREE”(10万人)となっている。1人あたりの1ヵ月間のPV(ページビュー)を比較しても、“PC SNS”では“mixi”、“携帯 SNS”では“モバゲータウン”が突出して1位になっており、SNS業界はこの2サービスの寡占状態にあるという。特にサービス開始から10ヵ月で会員数を259万人に増やした“モバゲータウン”の伸び率は大きく、2007年も拡大傾向が続くと分析している。

SNS業界全体の傾向としては、従来は会員登録に知人の紹介を必要とする“招待制”が“安心感”や“プレミア感”を生み出し集客効果を高めていたが、2006年以降は個人情報の流出やSNS市場の規模拡大によって安心感やプレミア感が薄れ、集客効果が低くなっているという。同社はこれからのSNSに重要なことは“無料の優良コンテンツ”であると分析しており、具体的例として、mixiが特定の話題について興味のある人が集まるコンテンツ“コミュニティ”を100万以上、モバゲータウンが無料の“携帯ゲーム”を用意することで会員数増加に成功している点を挙げている。

今後の展開として、SNSが、登録された個人の趣味嗜好などの情報を抽出するための媒体として利用される可能性が高いと見ており、具体的にはターゲットを絞り込んだ広告サービスや、マーケティングデータ提供サービスなどを挙げている。特に“携帯 SNS”では、携帯電話機に搭載されているバーコードリーダー/カメラ/FeliCa/GPSなどの使用履歴から取得した情報を、広告やマーケティングサービスに結び付けて展開できることから、2007年は“携帯 SNS”が拡大すると分析している。

なお、会員数のデータについては、mixiとEZ GREEが2006年11月、この指とまれ!とカフェスタ、モバゲータウンとGoccoが2006年12月時点のもの。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン