米マイクロソフト社は、米司法省が行なった訴訟に対して米ワシントン連邦地裁が仮決定を下した件についての正式なコメントを、現地時間の12月11日、同社のWebサイトにて発表した。
この発表はワシントン地裁が下した、Windows95とInternet Explorerの抱き合わせ販売を即時停止するようにとする仮判決を受けて、米マイクロソフト社が正式なコメントとして回答したもの。ワシントン地裁のトーマス・ジャクソン判事が11日に仮決定を下す際に、
(1)'95年に米司法省と米マイクロソフト社との間で結ばれた同意審決に違反しているかどうか
(2)司法省が米マイクロソフトに対して求めている、抱き合わせ販売是正までの間、1日100万ドルの罰金を課すかどうか
の2点について、判決を保留したことを歓迎するという内容だ。
肝心のWindows95とInternet Explorerの抱き合わせ販売停止命令については、“Internet
Explorer3.0/4.0を含まないWindows95をインストールする選択権がコンピューターメーカーに与えられている限り、米マイクロソフトはメーカーに対して、Internet
Explorerを含んだ、完全な形のWindows95を提供することを許可されている”と強気なコメントを行なっている。
しかし今回の仮決定では、抱き合わせ販売を差し止める対象を“Windows95だけでなく、後継製品を含むすべての米マイクロソフト社のOS”と明記している。つまり、'98年春の発売を予定している『Windows98』も含まれる。OSとブラウザーの融合が売りのWindows98だけに、今後の米マイクロソフト社の対応が気になるところ。正式判決が下されるのは、ワシントン地裁が専門知識のアドバイザー“スペシャルマスター”ローレンス・レッシグ氏からのレポートが提出される、'98年5月以降になると見られている。(報道局 市川美穂)
http://www.microsoft.com/corpinfo/doj/12-11response.htm