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エクストリーム ネットワークス、ネットワークスイッチの新製品“Aspen 8800”シリーズを発表――VoIPを重視した高パフォーマンスと多数のPoE対応ポートをサポート

2005年01月26日 18時50分更新

文● 編集部 小西利明

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10スロットを備える『Aspen 8810』。写真の構成の場合、価格は2117万円ほど(Aspen G48T×2の場合)
10スロットを備える『Aspen 8810』。写真の構成の場合、価格は2117万円ほど(Aspen G48T×2の場合)

エクストリーム ネットワークス(株)は26日、ネットワークスイッチの新製品“Aspen 8800”新シリーズを発表した。10スロットを備える『Aspen 8810』と、6スロットを備える『Aspen 8806』の2製品がラインナップされていて、Aspen 8810はすでに出荷が開始されている。

同社ではエンタープライズ向けのネットワークを、ネットワークの中核となる“インテリジェント コア層”と、ユーザー寄りの階層に設置される“ユニファイド アクセス層”の2階層に分類、それぞれの層向けに製品を展開している。今回発表されたAspen 8800シリーズは、ユニファイド アクセス層に位置する製品である。

同社は企業内ネットワークを2階層に分類し、Aspen 8800はユニファイド アクセス層に、ハイエンドの“BlackDiamond”シリーズをインテリジェント コア層に提供している
同社は企業内ネットワークを2階層に分類し、Aspen 8800はユニファイド アクセス層に、ハイエンドの“BlackDiamond”シリーズをインテリジェント コア層に提供している

Aspen 8800シリーズの特徴は、需要が増大し続けるVoIPに対応するためのさまざまな機能をサポートしている点にある。一般的なファイル転送プロトコルなどと異なり、VoIPでの音声データは、遅延やパケット到達時間の揺らぎ、一時的な切断は品質の低下として認識されるため、VoIPを多用するには高いパフォーマンスを持ったネットワークスイッチが必要になる。そこでAspen 8800シリーズでは、すべてのポートでGigabit(1000BASE-T/X)に対応する。装着できるI/Oモジュールはすべて10/100/1000BASE-TまたはX対応で、I/Oスロットごとに48Gbpsのバックプレーン帯域幅を備えるなど、非常に高パフォーマンスのネットワークスイッチとなっている。さらにバックボーンとの接続用として、10Gbit Ethernet(1万bps)対応の10GBASE-Xポートを、最大36ポートまでサポートする。

VoIPが急激に伸びつつある状況を示すレポートを提示し、大規模VoIPに対応できる高パフォーマンスで冗長性の高いスイッチが必要と説く Aspen 8800シリーズの主な特徴
VoIPが急激に伸びつつある状況を示すレポートを提示し、大規模VoIPに対応できる高パフォーマンスで冗長性の高いスイッチが必要と説くAspen 8800シリーズの主な特徴

またHubやVoIP対応電話機向けにEthernetケーブルを使って給電を行なう“IEEE802.3af”仕様に準拠し、本体内蔵電源だけでPoE(Power over Ethernet)対応の10/100/1000BASE-Tポートに接続された機器を最大432個までサポートできる点も、大きな特徴としている(クラス1/2デバイスの場合、クラス3は最大333個)。

10スロット搭載のAspen 8810は、8個のI/Oスロットと1個のMSM(Management Switch fabric Module、スイッチの管理モジュール)用スロット、1個の汎用スロットを備える。MSMは専用スロットと汎用スロットを使用して、計2台まで装着可能。シャーシ内に最大で6個の電源ユニットを内蔵可能で、ホットスワップ可能なファンユニットをシャーシ側面に備える。シャーシのサイズは幅44.5cm×高さ62.2cm×奥行き46.3cm。重量はシャーシのみで35.8kg、フル実装時は90.9kg。

管理モジュールの『Aspen MSM-G8X』は、8ポートの1000BASE-X(Mini-GBIC)を備え、同社製のモジュラー型OS“ExtremeWare XOS”により動作する。OS自体がモジュラー化されているため、スイッチ全体を再起動することなく、必要なOSモジュールだけを交換可能となっている。またMSM、電源、ファン、ファンコントローラーなどが冗長化されている。対応するI/Oモジュールおよびオプションについては下記の表を参照のこと。

Aspen 8810のシステムデザインと主な特徴。電源/ファンコントローラーは背面に装備されている
Aspen 8810のシステムデザインと主な特徴。電源/ファンコントローラーは背面に装備されている
Aspen MSM-G8X
管理モジュール。1000BASE-X(Mini-GBIC)を8ポート搭載。Aspen 8800シリーズは最大2枚まで搭載可能。
315万円
Aspen G48T
48ポートの10/100/1000BASE-Tモジュール。
293万円
Aspen G48P
48ポートの10/100/1000BASE-Tモジュール。全ポートがPoEに対応。
326万円
Aspen G24X
24ポートの1000BASE-X(Mini-GBIC)モジュール。
282万円
Aspen 10G4X
4ポートの10GBASE-X(XENPAK)モジュール。
293万円
AC PSU
増設用内蔵電源ユニット
87万円
  価格はすべてメーカー希望小売価格

Aspen 8810の最小構成は、シャーシと電源1台、MSM-G8X 1枚で構成される。メーカー希望小売価格は554万円より。同社では10Gigabit対応のスイッチとしては破格の製品としている。Aspen 8806の価格は未定。

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