マイクロソフト(株)は8月31日、同社の運営するインターネットポータルサイト“MSN”において、今秋のキャンペーンとして“Come on! MSN”キャンペーンを9月1日~11月9日まで実施すると発表した。
20本のTVCMとウェブサイトを連動させたキャンペーンを実施
同社は、同キャンペーンの専用サイトを開設、TVCMとサイトを連動させたプロモーションを行なう。有名人から一般人までさまざまな人物を登用したTVCMを20本以上制作し、TVCMでさまざまなメッセージを投げかけ、MSNキャンペーン専用サイトのTVCM連動ページにユーザーを誘導する仕組み。
“Come on! MSN”キャンペーンサイトのトップページ画面 |
例えば、サッカーJリーグ/ジュビロ磐田の中山雅史選手が、TVCMで“プロ通算100ゴールを決めたシューズをMSNでオークションにかける”というメッセージを伝える。MSNのサイトに中山選手のシューズのオークションページが実際に用意され、ユーザーはオークションに参加可能。オークションの収益はユネスコに寄付される。
中山選手出演のTVCMの一場面 |
また、女優の牧瀬里穂さんが、愛犬の“さくら”ちゃん(ラブラドールレトリバー/メス)の彼氏を募集するとTVCMで伝え、MSNのペットコミュニティーには、さくらちゃんの彼氏募集掲示板が用意される。ユーザーは彼氏候補の犬を掲示板で紹介したり、犬の画像をサイトにアップしてアピールしたりすることが可能。牧瀬さんと掲示板で会話もできる。
牧瀬さん出演のTVCMの一場面 |
TVCMは、第1弾が9月2日~9月10日、第2弾が9月16日~9月24日、第3弾が9月30日~10月8日、第4弾が10月14日~10月22日、第5弾が10月28日~11月5日に関東/関西地区でそれぞれ放映される。
第1弾は、中山選手のオークションCMや牧瀬さんの愛犬の彼氏募集CMのほか、一般の主婦が子育ての悩みをMSNチャットで意見交換しようと呼びかけるCM、女学生がニュースはMSNで見ようと呼びかけるCM、占い師の“マダムステラ”がMSNの星座占いを見ようと呼びかけるCMの5本。
第2弾ではお笑い芸人の村上ショージさんが、第4弾ではプロレスラーの大仁田厚さんなどが登場、サイトと連動したCMでさまざまなメッセージを投げかけるという。また、有名タレントが特別な内容のメールをMSN Hotmailユーザーのうち希望者に送信するとCMで告知、申し込みを行なったユーザーはタレントからダイレクトに送られてくるメールを受け取れるといった企画も用意されている。
同キャンペーンでは、ポイントラリー制度も導入。TVCMと連動したMSN内の各キャンペーンページには、ポイントを取得できるボタンが用意されており、60ポイントを1口として、世界のさまざまな都市でのカウントダウンツアーなどが抽選で当たるという。
10億円を投入して月間ユニークユーザーを1000万人以上に
都内ホテルで行なわれた記者発表会で、同社代表取締役社長の阿多親市氏は、MSNについて、「当社の.NET戦略で、外してはならないのが、“多種多様の情報機器に対応する”、“XMLに対応する”、“ユーザーインターフェースや個人が使いやすいパーソナライゼーションを進める”こと。そして、ソフトウェアビジネスを、パッケージ提供から、必要なソフトウェアを必要な分だけ使ってもらうサービスによる提供への転換を進めていく。MSNは.NET戦略の大きな柱のひとつだ」
「MSNは、ポータルに専念することを7月に発表、8月には社内にMSN事業部を発足させた。MSNは今後、コミュニケーション、ニュース/スポーツ、マネー、ショッピング、サーチの5分野に注力し、それぞれ年末までにバージョンアップを図っていく。PocketPCにもMSNのサービスを提供できるように現在開発中だ」と説明した。
同社代表取締役社長の阿多親市氏 |
また、今回のキャンペーンについては、「マーケティングにおいて、大々的なプロモーションが必要だったが、これまでなかなか当を得たものができなかった。今回ひとつの方法が見つかったと思う」としている。
キャンペーンサイトと連動するTVCMに登場する牧瀬里穂さんが発表会場に登場 |
牧瀬さんは、愛犬の“さくら”ちゃんの彼氏募集をTVCMで告知、キャンペーンサイトの掲示板で、実際に彼氏候補を受け付ける。「さくらはラブラドールレトリバーのメスで、現在2歳8ヵ月、独身です。彼氏の種類はこだわりませんが、ハンサムな男の子がいいですね」。阿多社長もMSNと同じ誕生日のヨークシャーテリアを飼っているそうだが「女の子なので(笑)」彼氏への立候補はムリとのこと |
同社は、同キャンペーンの実施により、MSNの月間ユニークユーザー数を現在の800万人か1000万人以上にするのが目的。ターゲットはインターネットのホームユーザーおよびその予備軍である20代から30代の男女。同キャンペーンには、TVCMや東京/新宿、渋谷、大阪/梅田の駅張り広告、インターネット広告、都バスラッピング広告など、合わせて10億円強の予算を投入するという。