(株)ディー・ファッションは7日、繊維に任意のデジタル画像を特殊インクでプリントして提供するデジタルプリンティングASP事業展開について発表した。
同社は、インクジェットプリンタで繊維にプリントした後、洗濯しても、はがれたり色落ちしたりしない特殊インクを開発、この特殊インクを利用したデジタルプリンティングサービスを展開する。
同社は、サービス展開にあたり、フジカラー販売(株)、(株)フジカラーサービス、(株)ナニワ商会と提携、フジカラーグループのカメラ店やDPE受付店、ナニワ商会の量販店など各店舗でサービス受付を行なう。
サービス第1弾は、Tシャツへの写真プリントサービスで、各店舗でユーザーからTシャツにプリントしたい写真を受け取り、スキャナーで取り込むなどしてデジタル画像データにする。その画像データを専用のデジタルプリント工場に送り、工場でTシャツにプリント、写真入りTシャツが受付店舗経由でユーザーに届けられる。
すでに西日本の一部でナニワ商会がテストケースとしてサービスを始めており、東日本でも本日よりフジカラーグループが順次サービスを開始するという。Tシャツプリントサービス料金は2300円前後(Tシャツ料金を含む)。また、9月よりインターネット経由で注文できるオンラインプリンティングサービスのテストも行なうという。
今回のデジタルプリンティングサービスに関する機材提供は富士フイルムビジネスサプライ(株)が担当、システムインフラは(株)日立製作所のファッションビジネス向けASP製品『Solutionmax for Fashion Business』を利用している。
本日都内で行なわれた発表会で、(株)ディー・ファッション代表取締役社長の一筆芳巳氏は、「今回発表するデジタルプリンティングサービスは、繊維の上に単にプリントできるというものではない。染色した後に洗濯でき、色落ちしないことが特徴だ。従来のプリントサービスでは、例えばネクタイにプリントすると汗をかいたりしてぬれると色が落ちワイシャツに色が染み出してしまうなど、実用面で問題があった」
「また、これまでは型を使って染色しなければならなかったが、今回のデジタルプリンティングは型を必要としないので1品からでも商品化でき、高価にならない。Tシャツからスタートするが、今後は衣装と、トートバックやクッションといった雑貨の2方向にサービス展開していく」としている。
右から、フジカラー販売(株)の片倉由一氏、(株)ナニワ商会の塩山高之氏、(株)ディー・ファッションの一筆芳巳氏、(株)フジカラーサービスの松下敏文氏、富士フイルムビジネスサプライ(株)の中村匡秀氏、(株)日立製作所の田林啓二氏、(株)インフォビジョンの渡辺宗行氏 |