このページの本文へ

JALとNTT、光ブロードバンド向けコンテンツサービスの共同研究を開始

2001年10月22日 18時17分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本航空(株)(以下、JAL)と日本電信電話(株)(以下、NTT)は22日、光ブロードバンド向けの新サービス/ビジネスモデルの創出に向けた共同研究を行なうと発表した。具体的な展開として、2002年春に“ブロードバンドライブ放送”のプレ実験を実施するという。

JAL梶氏とNTT鈴木氏
JAL常務取締役旅客事業担当の梶明彦氏(左)と、NTT取締役第三部門長の鈴木滋彦氏(右)

NTT研究所は、昨年11月より光ネットワークを利用した新しい情報流通サービスをユーザーに提供することで光ネットワークの需要開拓を図る“光マーケットクリエーション活動”を、さまざまな業界パートナーと連携して展開しているが、今回の共同研究はその一環となるもの。

プレ実験において、JALは同社が保有するさまざまな映像を利用したブロードバンド向け番組“JNFLASH(仮称)”を、週1回ライブ配信するとともに、いつでも閲覧可能なオンデマンドコンテンツも提供する。また、航空券やパッケージツアー、JALグッズなどのEコマースサービスも融合させるという。NTT研究所は、JALのブロードバンドコンテンツを配信するための光ネットワークやプラットフォームの機能検証を行なう。

プレ実験では、フレッツユーザーなどを対象に数千人のモニター会員を募集し、“JNFLASH(仮称)”の定時配信を行なうとともに、モニター会員からアンケートやコメントなどの情報を収集する。これにより、JALはコンテンツ内容の検討やサービス運営体制の評価を、NTT研究所はシステム構成や各種機能の検証をそれぞれ行なう。

その後、プレ実験の評価を踏まえて、2002年秋にJALサイト上で本実験を開始する。本実験では、旅やレジャー、飲食、トレンド、フライトなどに関する情報を提供するブロードバンドライブ放送番組“JAL TVチャンネル(仮称)”を配信するという。JALのクルーが番組キャスターとなって、旅行案内や各地の名産品/人気スポットの紹介、時差ボケ解消法といった上手な旅の工夫、当日のフライト情報、おすすめJALグッズなどを紹介するという。

本日都内で行なわれた発表会で、JAL常務取締役旅客事業担当の梶明彦氏は、「ウェブによる“ブロードバンドライブ放送”の実験を通じて新たなサービス/ビジネスモデルを創出する。さらには、映像などのリッチコンテンツによりone to oneコミュニケーションを実現したい」としている。なお、現在のJAL国内線におけるオンライン(JALウェブサイトや携帯電話等)決済額は100億円で、今年度は200億円を目指すという。

また、NTT取締役第三部門長の鈴木滋彦氏は、「NTT研究所はライブコンテンツやリッチコンテンツを光ネットワーク上で提供するためのプラットフォーム機能および流通サービスを検証する。さまざまなパートナと組んで新たなビジネスモデルを作りサービスを提供することで、光ネットワークの需要を開拓したい」としている。

なお、この共同研究は1年間行なわれ、その後必要に応じて継続されるという。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン