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プーマテックとシャープ、Sync-it技術を用いたネットPIMサービスを共同展開

2001年12月12日 19時54分更新

文● 編集部 今井睦俊

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プーマテック ジャパン(株)とシャープ(株)は12日、都内で記者発表会を開催し、プーマテックのデータ同期技術“Sync-it”を用いたネットワークサービス“Sync-itサービス”を共同で推進すると発表した。シャープは、同サービスをザウルスやパソコンのエンドユーザー向けにカスタマイズし、同社のウェブサイト“シャープスペースタウン”上で“ホッとPIM”の名称で、19日に提供を開始する。記者発表会には、プーマテック ジャパンの荒井真成社長、シャープの国内営業本部SST推進センターの谷口実所長などが出席した。

左からプーマテック ジャパンの荒井社長、シャープの国内営業本部SST推進センターの谷口所長
左からプーマテック ジャパンの荒井社長、シャープの国内営業本部SST推進センターの谷口所長

Sync-itは、インターネット上とローカル(パソコン/PDA)上のデータを同期させるサーバー技術で、米プーマテック社が開発した。PDAとパソコンを同期させるプーマテック製ソフト『Intellisync』の技術を、インターネット上に拡張し、個人/グループ情報の同期だけでなく、インターネットで発信される情報も自分のデータとして取り込めるという。一方、Sync-itサービスは、Sync-it技術を用いたネットワークサービスで、ISP、通信事業者、携帯電話/PDAメーカー、グループウェア開発企業、チケット販売業者など、プーマテックの提携企業が提供する。現在、同サービスは、マイクロソフト製PIM(個人情報管理)ソフト『Outlook 98/2000/2002』、シャープ製PDA『Zaurus MI-E21/MI-L1/MI-E1/MI-C1/MI-P10/MI-EX1』に対応。

パソコン/PDA/携帯電話機などのPIMソフトのデータを同期させるSync-it技術
パソコン/PDA/携帯電話機などのPIMソフトのデータを同期させるSync-it技術

ホッとPIMは、Sync-itサービスをカスタマイズしたネットワークサービスで、シャープスペースタウンを通じて提供する。ザウルスやパソコンにある各種PIMデータを、インターネットを通じて相互に同期させる“シンクロナイズ機能”により、スケジュール表/アドレス帳などを最新データに随時更新し、一括管理できるという。また、企業/学校のグループ内でメンバーのスケジュール表を確認でき、スケジュールの予約も可能。さらに、インターネット上のPIMサービス“ネットPIM機能”を提供しており、パソコンのほか、iモード/J-SKY対応の携帯電話機、ウェブ機能搭載の各種機器などでPIMデータの閲覧/登録が可能。スケジュール表に登録した予定時刻になると、携帯電話機へスケジュールの内容を自動的に送信する“メール通知機能”も提供する。そのほか、提携企業がウェブサイトで提供するイベント/レストラン/旅行/チケットなどの情報を、ウェブページ上の“Sync-itボタン”をクリックするだけで、自分のPIMデータとして取り込めるという。

ホッとPIMでは、“シンクロナイズ機能”によりパソコンとザウルスのアドレス帳/スケジュール表の同期が可能
ホッとPIMでは、“シンクロナイズ機能”によりパソコンとザウルスのアドレス帳/スケジュール表の同期が可能

記者発表会の中で、プーマテック ジャパンの荒井社長は、「同社がInformation(情報)のInfrastructure(社会基盤)を個人や企業に提供する“Infostructure”企業である」と述べ、同社が独自開発した同期プロトコル“SAP”のほかに、国際標準になりつつある“SyncML”もサポートし、「Sync-it技術を、データ同期のための業界標準として普及させる」と語った。一方、シャープの谷口所長は、「ホッとPIMを“ユビキタスコンピュータ”のキーテクノロジーにしていきたい」と語った。

ザウルスのPIMデータにより更新された“ネットPIM機能”のスケジュール表
ザウルスのPIMデータにより更新された“ネットPIM機能”のスケジュール表

記者発表会では、携帯電話機向けソフト開発企業である(株)ケイ・ラボラトリーの真田哲弥代表取締役社長から、同社とプーマテック ジャパンとの包括的業務提携の合意内容についての説明があった。主な提携内容は、同社がSync-it対応の携帯電話機向けのPIMソフトを開発。プーマテック ジャパンがSync-itサーバー技術を提供するというもの。2002年春にJava版のPIMソフトをリリースする予定としている。

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