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NTT-ME、IP電話サービスの現状と今後の展開に関する説明会を開催


2001年12月26日

(株)エヌ・ティ・ティ・エムイー(NTT-ME)は25日、都内に報道関係者を集め、同社の各種VoIP(Voice Over IP)サービス総合戦略“ボイス革命”の現状と今後の展開について、デモンストレーションを交えた説明会を開催した。

説明会の出席者。(左から)NTT-ME取締役第9マーケティング本部長の有馬修二氏、同社取締役第5マーケティング本部長の稲村美一郎氏、同社第4マーケティング本部長金田哲也氏、同社代表取締役社長の池田茂氏
説明会の出席者。(左から)NTT-ME取締役第9マーケティング本部長の有馬修二氏、同社取締役第5マーケティング本部長の稲村美一郎氏、同社第4マーケティング本部長金田哲也氏、同社代表取締役社長の池田茂氏

説明会の冒頭で、同社代表取締役社長の池田茂氏は「NTT-MEは、いろいろな事業をやっていて、一貫した考え方が分かりにくいというご意見をいただいた。我々についてご理解を賜わりたいと願い、この場を設けた。とても貴重な機会だと思っている」

ボイス革命の概念図
ボイス革命の概念図

「弊社では、以前から“ボイス革命”を訴えてきた。これはコミュニケーションの手段を、キャラクター(文字)からボイス(声)へ、そして映像へと発展させてゆくというもの。なぜこのような段階を踏むのかと言うと、コミュニケーションとして、文字よりも声のほうが、声よりも映像のほうが多くを伝えられるから。ブロードバンドという環境が整った今、本当の意味でボイス革命が始まった」と述べた。

また同氏は、“ボイス革命I(電話が変わる)”と題して、交換機を用いず、IP回線網を介して音声通話を行なうIP電話サービスの現状と今後の展開について説明した。

家庭向けIP電話サービス“WAKWAKコール”

同社は、家庭向け、SOHO・中小事業所向け、大企業向けの3つの分野において、それぞれIP電話サービスを提供している。家庭向けの“WAKWAK(わくわく)コール”は、家庭などで利用されている、一般加入電話の電話機を、月額基本料や加入料不要で、そのまま利用できるIP電話サービス。具体的には、フリーダイヤル(0120)を利用してダイヤルアップを行ない、IP回線網に接続して電話をかけるというもの。2001年5月のサービス開始後、約10万人の参加者を得ているという。同サービスは、これまではフリーダイヤルから発信を行なうものだったが、事業者識別番号(0091-55)を取得したため、2002年2月からは、この番号を用いたサービスに変更する。料金等については未定。

SOHO・中小企業向けサービス“WAKWAKコール・ゴーゴー”
“WAKWAKコール・ゴーゴー”の概念図
“WAKWAKコール・ゴーゴー”の概念図

SOHO・中小企業向けの分野においては、“WAKWAKコール・ゴーゴー”というサービスを提供している。これは、専用のターミナルアダプター(TA)を電話機とインターネット回線の間に設置し、IP電話を利用するというもの。回線には、ADSLや光ファイバーなどのブロードバンド回線を用いる。一般加入電話にも発信が可能で、2001年12月にサービスを開始し、すでに30社が同サービスに加入しているという。一般加入電話からの着信を受けられないという難点があったが、着信を可能にするサービスを25日付けで開始している。

『IPフォン』のデモ。金村氏が使っているのは音声通話タイプのIPフォン。右でしゃがんだ男性がマイクをあてているのは、TV電話タイプのもの
『IPフォン』のデモ。金村氏が使っているのは音声通話タイプのIPフォン。右でしゃがんだ男性がマイクをあてているのは、TV電話タイプのもの

今後の展開としては、TAではなく、音声を本体内でパケットに変換できる専用のIP電話機『IPフォン』を直接インターネット回線に接続して利用するサービスを用意している。同社第4マーケティング本部長金田哲也氏は「TAによる接続は簡単だが、やはり一般家庭などでは利用するのに抵抗がある。ならば、TAの機能を一般の電話機の中に入れてしまおうと思った。これで、一般の電話機と全く変わりなく利用できる」と述べて、実際にIPフォンを用いて韓国に電話をかけるデモンストレーションを行なった。同サービスは2002年2月にサービスを開始し、3月末までは無料で利用できる(発信相手を特定する“ホットラインサービス”のみ)。なお同社は、このIPフォンの仕様について公開し「国内外から安価で高機能な製品を調達する」という。

大企業向けVoIPネットワークサービス“XePhion”

大企業向けには、“XePhion(ゼフィオン)”という大規模なVoIPネットワークサービスを提供している。'99年4月からは、これを利用して企業のイントラネットに内線電話を収容するを提供している。すでに20社が同サービスを導入している。また同サービスに加えて、XePhionのネットワーク内にゲートウェイサーバーを設けて、外部の一般加入電話にも発信できるサービスを提供している。こちらも、2001年6月の開始以来、すでに10社がサービスを導入している。

“ボイスダイレクトコールセンタ”の概念図。トータルコストの大幅な削減が可能だとしている
“ボイスダイレクトコールセンタ”の概念図。トータルコストの大幅な削減が可能だとしている

同社は、XePhionの利用法として、IP電話を利用したサポートセンター/コールセンターを挙げている。同社はこれを“ボイスダイレクトコールセンタ”と称している。IP電話を利用することで、市外通話料がかからなくなるため、全国に分散していたコールセンターを統合でき、人件費と設備投資費などといったコストの大幅な削減が可能だという。

“ボイス革命II(ボイス+映像のトータルアプリケーションへ)”

続けて池田氏は、“ボイス革命II(ボイス+映像のトータルアプリケーションへ)”と称して、同社が提供するサービスの第2段階について説明した。同氏は「IP電話と、大規模なVoIPネットワークを組み合わせた環境を構築し、“グループコミュニケーション”と、“音声/映像配信”という2種類のジャンルによる考え方でサービスを分ける」

「SOHO・中小企業や大企業向けには、オンライン上で会議を行なえるサービスなどを提供し、家庭用には音声通話を行ないながらゲームで遊べるというようなサービスを提供したい。理想を言えば、音声通話をしながら4人で麻雀で遊べるようなサービスを提供したい」としている。

“ボイス de 会議”のデモンストレーション
“ボイス de 会議”のデモンストレーション

VoIPネットワークとアプリケーションを組み合わせたサービスとしては、“ボイス de 会議”がある。これは、ネットワークを利用して、パソコン内のプレゼンテーションデータや表計算データなどのドキュメントを複数人数で共有し、一般加入電話などからIP電話を利用して音声通話を行なうという、オンライン会議サービス。電話料金は、全国どこから発信しても90秒につき60円となっており、基本料金は不要となっている。

“TOCSR”の画面。アプリケーションやドキュメントの共有を行ないながら、ビデオ通話やチャットなどが行なえる
“TOCSR”の画面。アプリケーションやドキュメントの共有を行ないながら、ビデオ通話やチャットなどが行なえる

また、同社がASPで提供するウェブ会議サービス“TOCSR(トクスル:Total Collaboration and Communication Service for Revolutionary Improvement of New Era)”もある。これは、ウェブ上でブラウザーを介して、ドキュメント以外にもチャットや音声通話、映像配信やアプリケーション共有、アンケートの作成・集計が可能というウェブ会議用ソフトウェアを、同社がASPで提供するもの。同社と米WebEx Communications社の提携によって提供されるもので、ソフトウェアにはウェブ会議の分野において世界的なシェアを持つという『WebEx Meeting Center』を用いている。同サービスは、10月に提供を開始している。

“外国地上波TV番組配信サービス”によって韓国のTV放送を受信できる
“外国地上波TV番組配信サービス”によって韓国のTV放送を受信できる
TVでブロードバンドを受信するためのセットトップボックス、ブロードバンドチューナー“わくわくステーションII”
TVでブロードバンドを受信するためのセットトップボックス、ブロードバンドチューナー“わくわくステーションII”

“ボイス革命II”の、“音声/映像配信”の分野にあたるものとしては“外国地上波TV番組配信サービス”を、11月から提供している。これは、外国主要TV番組をインターネットで24時間、リアルタイムに配信するというもの。パソコンだけでなく、家庭のTVで視聴が可能。その場合は、ブロードバンド回線をTVで受信するためのセットトップボックス“ブロードバンドチューナー(わくわくステーションII)”をTVに接続する必要がある。また、ユーザー自ら映像配信を行なうための、小規模な撮影・編集スタジオ設備を提供するサービスも行なうという。

VoIPネットワークサービスとNTT-MEのブランドを合わせて、信頼のおけるサービスを提供

これらのサービスを提供するNTT-MEについて、池田氏は「我々には、お客様に答えるための5つの利点がある。1つ目は実績のこと。実際には存在しないサービスを宣伝するのではなく、多くのお客様に使ってもらって実績を出してから見通しを立てている。2つ目は品質の問題。サービスはただ提供すれば良いというものではない。我々は、行列のできないようなラーメンは作らない。IP電話も、雑音が入ったり途中で切れてしまったりということはない」

「3つ目は、サポート体制のこと。我々のように地域に密着して、いつでもお客様の所に飛んでいけるサポートサービスを提供している。ブロードバンドの時代になり、情報の中身が大切になればなるほど、サポート体制は万全でなくてはならない。4つ目は、我々が持っているブランド。これとIP電話やVoIPネットワークサービスをミックスして、本物のサービスを提供する」

NTT-MEが提供する5つのブランド。客を太陽として、5つのブランド(“ME WAVE”、“XePhion”、“WAKWAK”、“M3”、“goo”)による花が育っていくことを表わしている
NTT-MEが提供する5つのブランド(“ME WAVE”、“XePhion”、“WAKWAK”、“M3”、“goo”)。客を太陽として、5つのブランドによる花が育っていくことを表わしている

「最後に、私どもは、事業を愛することを大切にする。こういった仕事がお客様に喜んで貰えるという使命感で働いている。事業はマネーゲームのための手段ではない。お客様に継続した形で、信頼のおけるサービスを提供するんだと、事業を愛しながらやっていく」と述べている。

(編集部 田口敏之)


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