(株)シーイーシーと(株)アルプス社は15日、都内で記者発表会を開催し、シーイーシーが運営するソフト販売サイト“ソフトダイレクト・ドットコム”において、アルプス社のPDA向け地図ソフト『モバイルアトラス』を販売開始したと発表した。
シーイーシーの田口勉取締役(左)と、アルプス社の廣瀬典和代表取締役社長(右) |
モバイルアトラスは2001年11月に発表した、PDA向けの地図ソフトで、現在『モバイルアトラス for Windows CE首都圏版』と『モバイルアトラス for ザウルス首都圏版』の2つのパッケージを店頭販売している。ソフトダイレクト・ドットコムでは、地図ビューアーソフト本体と1都3県(東京、千葉、埼玉、神奈川)の地図データを分けた形で、1月31日にほかの販売サイトに先駆けて発売した(※1)。順次データを増やして、3月下旬には47都道府県のデータを提供する予定。今後はモバイルアトラス以外のアルプス社製品についても、ソフトダイレクト・ドットコムで販売する計画としている。
※1 ソフトダイレクト・ドットコムでの販売価格は、モバイルアトラス本体が2000円、地図データは東京都が2000円、千葉県、埼玉県、神奈川県が1500円となっている。“ソフトダイレクト・ドットコム”の概要。現在の顧客は個人が中心だが、法人向けの販売を強化する計画 |
発表会で挨拶した、シーイーシー取締役でサービス事業本部副本部長パッケージソリューション事業部長兼ビジネス推進部長の田口勉氏によると、ソフトダイレクト・ドットコムは、B2BおよびB2C向けのソフトウェア販売サイトで、現在ダウンロード販売とパッケージ販売を合わせて330製品を取り扱っているが「2005年に国内で300万台以上と見込まれるPDA市場において、Windows CE.NETの普及をにらみ、ビジネスで使われるPDA分野に力を入れていきたい」としている。
(株)矢野経済研究所による国内のPDA出荷予測。2005年3月で300万台 |
シーイーシーでは、システムインテグレーション事業も行なっているが、2001年の秋以降、モバイルコンピューティングシステムの端末として、ノートパソコンではなくPDAを使っていこうという話が顧客企業から急増しているのだという。この背景としては、大容量のCFの登場や、ネットワークによるリソース共有が可能になったこと、VPN(Virtual Private Network)が利用できるようになったことなどがあるという。
今回、アルプス社のPDA向けソフトを取り扱うのを皮切りとして、Windows CE/Pocket PC、ザウルス、Palmなどに向けたソフトを集め、PDA専用の販売ポータルサイトを3月下旬に立ち上げる計画としている。このPDA専用サイトでは、ソフト200タイトルを集めるほか、PDA本体も販売し、PDAをビジネスで使うためのノウハウコーナーや教育プログラムなども提供する予定で、SI事業と連携した個別の顧客企業向けサイト提供も視野に入れているという。
ソフトダイレクト・ドットコムのトップページ。現在の取り扱い数330製品を約1000製品にまで広げる予定 |
シーイーシーでは、B2Bを中心としたPDA専用サイトを展開することにより、法人会員の拡大をねらう。ソフトダイレクト・ドットコム全体の売り上げとして2002年度(2002年2月~2003年1月)で1億2000万円を目指すとしている。