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NTTドコモ、iモードFeliCaサービスを7月上旬に開始――ケータイが財布代わりになる“おサイフケータイ”に進化


2004年6月16日

(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモ(NTTドコモ)とグループ8社は16日、iモード対応携帯電話とFeliCa(フェリカ:非接触ICカード技術)を連携させた“iモード FeliCa サービス”を7月上旬にスタートすると発表した。これはFeliCa用ICカードを搭載した携帯電話を、交通機関や商店の決済などに利用できるサービスで、携帯電話をFeliCaのリーダー/ライターにかざすだけで決済/認証が完了する。サービスのキャッチコピーは、携帯電話が財布の代わりになることをイメージして付けられた“おサイフケータイ”。

夏野 剛氏
iモードFeliCa対応携帯電話『P506iC』を手に説明する夏野 剛氏


ケータイは“生活インフラ”へ変化

今回発表されたFeliCaのサービスは、携帯電話を乗車券/定期券、社員証、電子マネー、チケット、会員証、家の鍵などに使うことができるというもの。既存のFeliCaサービスにはないメリットとして、ICチップ内に記憶された電子マネーの残高などの情報を携帯電話の液晶ディスプレーに表示できる“Viewer(ビューアー)”機能を搭載したほか、iモード網を使って、電子マネーなどのチャージや電子チケットの発券など各種バリュー/コンテンツのダウンロードが可能。電子マネーのチャージや乗車券/定期券の購入をあらかじめ行なえば、携帯電話の操作をせずにコンビニで電子決済を行なったり、改札機にタッチして改札口を通過したりできる。

携帯電話に搭載しているFeliCaチップへのアクセス(電子チケット等の発券/書き込み/読み出し)は、各サービスサイトで配布する専用のJavaアプリケーション“iアプリ”を利用して行なう。FeliCaチップには2種類の記憶領域を持っており、フェリカネットワークス(株)と契約した企業は、同社のサーバーで管理する“共通”領域を使用し、電子マネーやチケットといったセキュリティーが確保されたサービスが提供できる。また、契約なしに使える“フリー”の領域は、RFタグとしての機能を使うなど、いわゆる“勝手サイト”からの利用も可能。仕様は、同社ホームページの“作ろうiモードコンテンツ”メニューで本日公開された。

iモードFeliCaのプラットフォームマーク
iモードFeliCaのプラットフォームマーク
iモードFeliCaの利用イメージ
iモードFeliCaの利用イメージ


Suicaへの対応は2005年度後半

都内で開催された発表会では、同社のiモード企画部長の夏野 剛氏が冒頭で「iモードが登場して“使う携帯電話”になったが、今度は“お財布代わり”になる。iモードが登場して以来の大きな進化」と説明した。携帯電話は“通信インフラ”からスタートし、iモードの登場で“ITインフラ”に変化し、今回のiモードFeliCaサービスの開始で“生活インフラ”として第三の成長期に入るのだという。

夏野氏は、FeliCa携帯電話を持ち、会場に特設された(株)エーエム・ピーエム・ジャパンのコンビニエンスストア“am/pm”(模擬店舗)での買い物や、全日本空輸(株)(ANA)のチケット発券機でチケットを発行させるデモをして見せた。am/pmでは小額決済システム“Edy(エディー)”の機能を使って弁当と飲み物を買い、そのまま国際線のカウンターでチケットを受け取るという動作を実際に行なってみせた。

夏野氏によるデモ(1)
夏野氏によるデモ(2)
夏野氏はカフェプレッソ、和風さば味噌煮弁当、ツナマヨおにぎりの3点を購入、レジでFeliCa携帯電話をかざし、支払いを行なった
夏野氏によるデモ(3)
弁当を買ったところでニューヨークへ出張という設定。発券されたチケットはファーストクラスだそうだ

エーエム・ピーエム・ジャパンと全日本空輸のサービスは、FeliCa対応携帯電話の発売と同時に開始、そのほか、(株)セガ、(株)第一興商、(株)ビックカメラ、ビットワレット(株)なども発売と同時に利用可能となる。また、これらと近日中にサービスを開始する企業を含め39社がサービス提供を発表している。

このサービスが使える場所について夏野氏は「サービス当初から使える場所があることを、協力企業ときちんとやっていく(協議していく)のがiモード流」と、開始当初から“使える”サービスであることを強調した。なお、7月上旬のサービス開始当初に使える店舗は、国内9000店舗の予定だという。

なお、NTTドコモがFeliCa方式を採用するきっかけとになった、企画立ち上げ当初からのパートナー企業である東日本旅客鉄道(株)(JR東日本)のiモードFeliCa対応“モバイルSuica”サービスは、2005年度後半開始(2005年10月以降)の予定。JR東日本によれば、サービス開始後、FeliCaで新幹線の乗車を可能にする計画もあるという。

iモードFeliCaで提供されるサービスや企業
iモードFeliCaで提供されるサービスや企業


iモードFeliCaによって通信量の激増は期待できない

今回のサービスについて、ドコモのビジネスモデルについても説明があった。夏野氏は、トラフィックは多少は増加するが、「FeliCaチップの搭載によって通信が劇的に増えるわけではない」と発言、従来とは違った収益を考えていることを明らかにした。

従来と違った収益とは、チップのライセンス収入や法人サービスのこと。フェリカネットワークスは、ソニー(株)とドコモの共同出資会社となっており、その収益はドコモにも入ってくる。また、法人向けソリューション展開による収益も考えているという。さらに将来的には、ドコモ自身が金融サービスを展開する可能性も視野に入れているとした。

ドコモではまた、こういったサービスを展開することでNTTドコモの携帯電話を解約する人の引き留め策に使いたい考えだ。夏野氏によれば、解約率は他社よりも低いが、シェアが高い分解約者の絶対数が他社よりも多く、これを少なくする効果が期待できるのだという。



(永島和夫)


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