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バイアコム、MTVの短編アニメが見られるコンテンツサービスを開始──歌手のUtadaさんも登場

2005年06月02日 20時42分更新

文● 編集部 小林久

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米MTV Networks社の100%子会社である、バイアコム インターナショナル ジャパン(株)は2日、都内で記者会見を開き、KDDI(株)の第3世代携帯電話向けのコンテンツサービス“FLUX”(フラックス)を30日に開始すると発表した。

ロゴ
FLUXのロゴ

サービスは、EZwebで“着うた”の1メニューとして提供され、“着うた”と“着ムービー”に対応したauの携帯電話機で視聴できる。

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提供される動画コンテンツ

コンテンツの目玉となるのは“FLUXIMATION”と名付けられた、オリジナル制作のミュージックビデオ。昨年全米デビューを果たした歌手のUtadaさんと、劇場オムニバス『MEMORIES - 彼女の想いで』の監督や映画『AKIRA』の作画監督補/設定補佐などを務めたアニメーション映画監督の森本 晃司(もりもと こうじ)さんがコラボレートした作品の提供が予定されている。これは、Utada氏の人気アルバム『EXODUS』(エキソドス)の曲をバックに、森本氏が制作したアニメーションが流れるもの。

発表会には両氏が駆けつけてトークショー(※1)が行なわれた。Utadaさんは、このコラボレートの話が最初にあった際に「ワタシでいいのかな、と思った」とコメント。森本さんのことは、インタビュー取材などを見て以前から知っており、最初に仕事で会ったときには“はじめまして”ではなく“お久しぶりです”と挨拶してしまったという。また、司会者の「最近便利だと思っているデジタル機器は何か」という質問に対しては“ウェブカム”と答えた。「紀里谷さんとも、メシ食いながら話しています(笑)」とのこと。

※1 主催者側がインターネット媒体に対して掲載許可を出さなかったため、トークショーの写真は掲載していません

サービス開始時には、このほかエイベックス ネットワーク(株)、コロムビアミュージックエンターテインメント(株)、(株)BMGファンハウスなどから提供された約1000曲の“着うた”、MTVのコンテンツやバイアコムが自社で制作した7シリーズの“着ムービー”が視聴できる。

FLUXの月額基本料は315円で、これには300ポイントが含まれる。コンテンツのダウンロードには“着うた”場合1曲100ポイント。“ムービー”の場合1本150ポイントが必要。300ポイントを超えた場合は、従量制での課金となる。超過料金は1ポイント1円。

また、音楽や動画のダウンロードだけでなくコミュニティーサイトとしての機能も積極的に提供していく予定で、自分の購入したコンテンツの一覧である“マイリスト”や、推薦したいコンテンツの“レコメン”、自分が購入したコンテンツの印象を書き込む“リアクション”などの情報を公開することができる。自分が推薦したコンテンツを他のユーザーが購入した場合には“フラックスマイル”と呼ばれる専用ポイントがもらえ、これを利用してコンテンツを購入することができる(1マイルで1ポイント分に相当)。

au製携帯電話機を皮切りに、パソコン向けサービスも展開

発表会には米MTV Networks副会長兼MTV Networks Internatonalプレジデントのウィリアム・ローディ氏(William Roedy)と、バイアコム インターナショナル ジャパンシニア・バイスプレジデント兼デジタルメディア事業部長であるトニー・エリソン(Tony Elison)氏が出席した。

MTV Networks社のウィリアム・ローディ氏

両氏は「日本はコンテンツ市場に対して非常に強い影響力を持つと同時に、3Gの携帯電話も非常に普及している」点を強調。「バブル期では出世のために学ばれていた日本語が、バブル以降クリエーターや建築家によってよく学ばれるようになった」(エリソン氏)などとコメントした。



バイアコム インターナショナル ジャパンのトニー・エリソン氏

FLUXの目標としてエリソン氏は“日本発信のグローバルヒット”を世界へ提供していくこと”を掲げた。また、一方向のコンテンツ配信ではなく、ユーザーが“何を考えているか”を逆算したコンテンツの提供を行なっていく方針で、そのためにコミュニティーを重視していくという。“FLUX”は“流動性、液体性、一種のカオス”を意味する言葉で「ユーザーが楽曲を勧め合い、コンテンツが独り歩きし、広がっていく環境」というコンセプトとうまく合っているという。

当初は、auの携帯電話機のコンテンツとして提供されるFLUXだが、秋ごろをめどにパソコン向けのサービスを提供するほか、他キャリアーへのサービス展開も順次行なっていく予定。



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